空と星の出逢い
「ソラー!野球部の試合見に行こうよー!!」
ソラの部屋でクーラーを着け冷たい床にゴロゴロと寝転がるのは幼稚園からの幼馴染みの親友リコ
『えー。日焼けするからヤダー!』
同じく床に寝転がるのソラ
「良いじゃんー!カズホシの試合見るって昨日メールで約束しちゃったから!!」
カズホシと言うのはリコの友達らしくて…
何でも他の中学校でかなりのイケメン(?)らしい
私もまだ会ったこともないし…
『カズホシとか私友達でもないし!しかも野球部なんて皆ハゲで誰が誰だか分からないじゃん!?』
私は本当に日焼けが嫌で色々とリコに言った
リコは一気に肩を落とし涙目で私を見た
「ソラーお願いー!」
私はリコの涙目がどうも苦手で何時もリコの思い道理になってしまう。
今回も…
『分かったよ!!分かったからその顔止めて!!可愛くてムカつくから(笑)』
リコの頬っぺたをグリグリと掴み笑った。
リコは涙目を止めてキラキラした瞳で私の手を掴み猛ダッシュで外に出た
野球場は私の家から歩いて5分の所にあります。
野球場に着いてリコはフェンス越しにカズホシを探していました。
私はフェンスの近くにある木陰で寝転がり空を見ました。
『空は空でも私と大違いだねー。』
夏の入道雲を見ながらボケーとしていました
暫く雲を見つめていると丸くて黒い物体が見えました。
私は目が霞んでいるのかと思い目を擦りもう一度雲を見ました。
―――…ゴツン!!
空から落ちて来たのは野球ボールでした。
ソラはリコの顔を見てニヤニヤと不気味に笑っていました。
『リコーちゃーん…私の顔に当たった野球ボールは誰がホームランしたのかなー?』
リコは怯えながら野球場のある一人を指差しました。
その指先を見ると深々と頭を下げていました。
それでもソラは許す事が出来ずにフェンス越しに叫びました。
『コラー!!乙女の顔に何にしとんじゃー!』
後でリコに聞くと猛獣が今にも檻を壊しそうな勢いだったらしい…
「すいませんでしたー!いつか必ず責任取ります!!俺カズホシって言います!!名前覚えといて下さい」
頭を下げていた野球少年が頭を上げました。
―――ん?カズホシ?
と思いソラはリコを見ました。
「んま♪そうゆうことだね♪」
リコはちょびっと意地悪そうな顔をして言いました。
これがソラとカズホシの出逢いでした