表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/60

28



 何にせよ、ララミーナから依頼のあった通り、今回は収穫はせずに種になるのを待つ。

 再びする事がなくなり、途中になっていた食事を早々に済まし、食器を洗おうと立ち上がると、また視界の端に赤い点滅が見える。

 さっきの事があるだけに、もう焦ったりはしないが、気になるのは確かだ。しかしここは洗い物を優先させて頂く。

 焦ったりなんて絶対にしないが!……何かあっても良い様にと、念の為と言う奴だ。どのみちお箸とお皿だけだから直ぐに終わる。


 ささっと食器を洗い終え、まだ飲み切っていないお茶ペットも持って、タブレットと共に寝室へ向かえば、もう万年床にダイブするのみ

 だらしないかもしれないが、だらだら出来る時にだらけるのは、生前からの癖みたいなものだ。


 万年床に寝転がって、点滅を続ける赤丸が目立つ『農場物語』のアイコンをタップ。


「ぅぇ…? はや…」


 これまでの成長速度から、種の収穫も、また待たされるのだろうと思っていたが、もう収穫可能なようだ。


「フフ……記念すべき初収穫と行こうではないか」


 等と言っても、収穫作業自体は一瞬だ……と思ったのだが、そうは問屋が卸してくれないらしい。籠が必要だと言われる。

 収穫物も沢山あるならわかるが、たった1つなのに……しかも種なのに……あぁ、面倒くさい。

 つくづく思うが、そう言うゲームだと割り切るしかない。

 物置に移動して籠を手にして再び畑へ行けば、今回はすんなり収穫出来た。

 ちなみに収穫作業にはポイントがあったのだが、これがたまげたのなんのって…。

 これまでは作業する毎に20ポイントで、収穫前までの一連の作業で合計80ポイント得られた。

 その後の水やりではポイントがつかなかったから、収穫もあっさりスルーされるのかと思ったのだが、140ポイントも貰えたのだ。

 これで合計220ポイントの稼ぎとなった訳だが……。


 ―――ゲーム開始から多分5、6時間は優に経っている…と思う……


 時給を考えると空しくなりそうなので、世里香は思考にそっと蓋をした。

 明日の光熱費は稼げたのだから、良しとする。


 どっと疲れた気がするが、折角種を手に入れたのだから、また撒いておくかとタブレットに意識を戻して画面を見つめる。


 ―――………ん?


 何故だろう、何か違和感を感じる。

 自キャラが籠を持って立っている。


 ―――おかしい……収穫には籠が必要って出たよね?

 ―――なのになんで畑に丸い…と言うか楕円なモノが残ってるの…?


 籠にアクセスすれば、種が1つ入っていた。


 ―――はぁ!? 普通増えるもんじゃないの?

 ―――1つの種から1つしか収穫出来ないって……効率悪すぎどころの騒ぎじゃないでしょ!?

 ―――もしかして私だから? 私だからなの!?

 ―――そりゃ私はどんくさいわよ…要領悪いのは自覚済みだし……でもだからって……


 いやいや、待て…落ち着けと、世里香は深呼吸する。

 もしかすると、畑に残った楕円状のモノも種なのかもしれない。実際、種の形状なんて多種多様なのだから……しかしそれならそれで、ちゃんと籠に入って欲しいと思うのは、贅沢な願いではないはずだ。


 ―――ぁ……もしかして収穫と同時に種蒔きも完了した?

 ―――いや、そんなの問題しかないでしょ!?

 ―――だってそれじゃ、例えば他の作物を植えたくなった時、すっごく困るよね!?

 ―――第一、種蒔きの作業ポイントが貰えないじゃない!!??


 慌てて畑に残った楕円状のモノ……しかも色が黄色……表現としては金色っぽくも見えるソレを見れば……。


 ―――………はい?


 世里香は思考が追い付かず、固まってしまった。


 選択肢が出ている。




 → 不思議の種を拾う

   不思議の種を拾わない



 『不思議の種』って……ナンデスカ?






ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。

ブックマークや評価も、本当にありがとうございます。

リアル時間が少々慌ただしく、隙を見計らっての創作、投稿となる為、不定期且つ、まったりになる可能性が高いですし、何の予告もなく更新が止まったりする事もあるかと思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。


どなた様も、もし宜しければブックマーク、評価、いいねや感想等、頂けましたら幸いです。とっても励みになります!

(ブックマーク、評価、リアクションも本当にありがとうございます!!)


もう誤字脱字他諸々のミス、設定掌ぐる~が酷い作者で、本当に申し訳ございません。見つければちまちま修正加筆したりしてますが、その辺りは生暖かく許してやって頂ければ幸いです<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ