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たまに本当に作ります(笑)
切り干し大根、美味しいですよね!
取り出したのはひき肉と切り干し大根、後は小麦粉だ。
切り干し大根を水で戻し、その間に小麦粉を水で溶いて生地を作っておく。
お好み焼きやたこ焼きの生地程度の粘度があれば十分。
何なら米粉でも良い…が、米粉の方がお高いのですよ…しくしく。
ひき肉はフライパンで先に炒め始める。味付けは好みでOK。塩胡椒だけでも良いし、何かのタレなんかを加えても良い。今回は生地の方に粉末かつお出汁を投入してあるので、フライパンの方は何の味付けもしない。
所謂手抜きの貧乏飯なのだから、細けぇこたぁいいんだよ、ってなもんだ。
切り干し大根の水を絞ったら、後はキッチンバサミ君のお仕事だ。包丁とまな板君は今回は御遠慮頂こう。
絞って塊になった切り干し大根を、キッチンバサミでちょきちょきと細切れにして、ひき肉を炒めているフライパンに切り落とす。再び火を通してから、水で溶いた生地をドバ~っと流しいれる。
後は生地にも火が通れば完成だ。
超適当だが、給料日前の気力も体力もない時には丁度良い。
さて、食す工程が残っているが、使った台所用品各種を先に洗ってしまおう。食べた後に洗い物が大量に残っているのは、どうにもげんなりしてしまうのだ。
片付けがほぼ終わり、手を洗ってテーブルにつく。
「頂きます!」
外見は勿論、所属……この言い方で良いのかわからないが、日本人ではなくなってしまったが、記憶が残っている以上、心は日本人のままだ。
しっかり両手を合わせる。
うん、ちょっと薄味になっていたが、薄い分には醤油を垂らす等で充分補えるから問題はない。
お茶の準備も、今回は買いおいていた500mlペットのお茶があったので、それで良しとする。
あまり…と言うか、全く持って行儀が悪いのは重々承知だが、地球のネットと繋がったと聞いた事だし、タブレットも持ってきて起動する。
畑の方は雫マークも出ていないので、一旦閉じておく。そしてGodgleをタップした。
―――うわぁぁ……本当に繋がってる…
某動画サイトにアクセスしてみる。
見覚えのあるページで安心する。
正直我儘というか、無茶振りが過ぎたかと思わなくはなかった。しかしこうしてみると、やはり要望を出してみて良かったと思う。
何しろ半分お仕事のようなゲームは、思った以上に遅々として進まない以上、時間を持て余すのは目に見えている。
勿論何か作って出荷し、ポイントを稼ぐと言うのも手だろうが、一々倒れて寝込む羽目にはなりたくない。
偶に見ていた配信者さんの新作動画がアップされていたので、それを見つつ食事をしていると、画面端で赤い丸印が点滅しているのに気がついた。
「何だろ……」
点滅する印を触っても反応しない。
「………ぅん?」
折角見ていた動画だが、印の方が気になってしまい、サイトを閉じてみると、農場物語のアイコンにも、同じ点滅する赤い丸印が表示されていた。
「げ……もしかして何か不味い事にでもなった…?」
赤い点滅なんて、良い知らせとは思えず、思わず世里香は顰めっ面になってしまう。
だが、ただ見ているだけではどうにもならないと、農場物語をタップして起動してみた。
「おおお!?」
幾分成長していたが、縦に伸びただけの植物に、ピンク色の花が咲いている。
ごく一般的な花の描き方で、結局その植物が何なのかわからないままだが、ついその花に指を伸ばして触れてみた。
だって、この世界の再生への貴重な一歩だと思えば、平凡な花模様だって愛おしく感じてしまうじゃないか。
だが花の絵を撫でて終わり……とはならなかった。
下部に選択肢が出ている。
→ 収穫する
種にする
『→』を動かして選択するようだが、ここで一つわかった事がある。
―――実のなる作物の種じゃなく、花の種だったのか……
そして、選択肢を世里香に選ばせる必要があったからだろうが、赤い点滅だと、どうしても良くない事態かと焦ってしまう。
―――緊急事態とかじゃないんだし、警戒色にする必要ないよね!?
本当に悪い場面になってしまった時の為に、是非とも赤い点滅は乱発しないで頂きたいと思った世里香であった。
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