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第3話

 夜道を二人並んで歩く。

 別に好意を抱いている訳でもないのに謎の緊張感がある。


「緋天君に踏み込んだこと聞いてもいい?」


 会話が全く無かったのに、急に真田が喋り始めた。


「私の家と同じ方に住んでるみたいだけど、中学違ったよね。なんで?」


 ほんとに踏み込んだこと聞いてきたよ。


「中学までは高々たかだかの方に住んでたんだけど、従兄弟の家が高校の近くにあるから居候してるんだよね」


 隠すことでもないので正直に答える。


「じゃあ今、れいさんと一緒に住んでるの?」


 冷とはうちの高校で一番美人の1個上の従兄弟で、同じ中学だった生徒には熱狂的なファンが多いらしい。

 因みに入学早々いろんな奴に絡まれた。


「冷と一緒に住んでるよ」


「ねえ、家だと冷さんてどんな感じなの?使ってる化粧品とかシャンプーは?」


 どうやら真田も熱狂的なファンらしい。さっきまであんなに静かだったのに、すごい早口で喋り始めた。


「プライベートなことは本人に直接聞いてくれ」


「あっそうだよね。何も考えずに早口で喋ってごめん」


 俺のマジレスに冷静になった真田は、顔を赤くして下を向く。

 意外な一面が見れて面白かったけどな。


「私の家、ここだから。送ってくれてありがとう。また明日」


「うい、じゃあ」


 いつの間にか真田の家に着いてたらしくお別れになった。

 バイト中に話しかけられて面倒だったけど、いつもと違う真田が見れたのは良かったな。



「おかえり。遅かったじゃん」


 玄関を開けたら冷がリビングから顔を出してきた。


「ちょっとクラスメイトと話してて」


「女の子でしょ、しかもとびきりの美少女。燐さんから連絡きたよ」


 まさかの家でもイジられるとは。あのカフェは仕事中に携帯をいじるのを禁止にした方がいい。


「駆流もやるじゃん」


「やめろよ。俺が彼女作る気無いの知ってるだろ」


 ちょっと語気が強めになったけど、事情が事情なのでしょうがない。

 気まずくなったので逃げるように部屋に向かった。

読んでいただきありがとうございます。

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