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第九話「VS悪役令嬢と巨大戦艦PART2」


「おーっほほほほ!もう手加減致しませんことよ、魔王軍!」


巨人に変形した戦艦が魔王軍に襲い掛かる。


「全砲門、斉射!ですわ!」


まだ動くであろう主砲副砲機銃が魔王軍に襲い掛かる。


ドガガガガガガガガガ!!!


ギャアアアアアアアアアア!!?


虐殺と言う言葉の如く蹂躙されていく魔王軍。

残ったのは魔科学兵士のゴレム、ハピネス、ザービス、そして美少女モードの魔王、闇城咲夜と下僕の女子高生美晴の5名だ。


「はわわわ、どうしましょうお姉様。ペットさん達が沢山やられちゃいました~」


「狼狽えるな美晴。ロデオン、アレの準備はできているか」


「はは、現在80%という所ですな」


「それでよい」


咲夜の言うアレ、とは魔王専用のパワードスーツである。

その名も『サタンアーマー』。

闇城咲夜の姿の時に魔力が使えない為、ロデオンに作らせていた物。

現代の化学力と魔界の魔導学を結集して作られた。

機関砲、高周波ソード、魔力砲等強力な武装の他、

身体能力の大幅な向上、飛行能力を兼ね備える。

外観はその名の如く現代の悪魔をモチーフとしている。


「我が行くまで時間を稼げよ、魔界の勇士達よ…」


ドカン!


ゴレムの戦車砲が唸る。


バーン!


ザービスのミサイルが爆発する。


ドガガガガ!


ハピネスの機銃が放たれる。


しかしいずれも巨人モードの戦艦には致命的なダメージを与える事ができなかった。

その時である。


「待たせたな!」


サタンアーマーに身を包んだ咲夜が、悪役令嬢の

鼻先三寸と言わんばかりの超至近距離に現れた。

後方でVサインをしている美晴のゲートの力である。


「この距離では現代兵器は使えまい、お嬢さん!」


「くっ、私は悪役令嬢!こんな所で負ける事は―」


グサリ


「え?」


咲夜は無言で高周波ソードで敵の心臓を貫いていた。

そして次の一撃でその首をはねた。

主を失った巨人の巨大戦艦は動きを止め、戦場に一時の静寂が訪れた。


「やりましたわね、お姉様♪」


血塗れのアーマー越しに抱き着いてくる美晴。

しかしこの世界はまだ完全に征服した訳ではない。

この様なチートな輩がまだまだいるかもしれないのだ。

そして「現代」なる異世界、あちらからの侵略も考慮せねばならない。

それらに対抗する為にも、もう少し現代に潜入する必要がありそうだ。


「“現代”へ戻るぞ美晴」


「はい、お姉様♪」


我の世界征服もまだまだ長くなりそうだ…



美少女魔王様の逆転移!~現代に逆転移してチート無双しようとしたけど現代兵器にやられたから異世界に持ち帰って異世界征服する~-完-



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