#2「悪いねサブ、急なお願いで」
(母)「悪いねサブ、急なお願いで」
(サブと呼ばれた極◯っぽい男)「いえ!お嬢のお願いとありゃあ、あっしらたとえ火の中水の中草(長いので割愛)」
いろいろ聞かない方がいい単語が聞こえてくるけど気にしないでおこう、望み通り今日から一人暮らしが出来るのだから。
(サブ)「でも、いいんですかい?風呂便所共同まわりの部屋は組員だらけのボロアパート、お嬢さんには辛いところなんじゃあ……」
(母)「そのくらいで根をあげるような◯ン◯ショ◯ベン臭え娘なら、とっとと引き上げる(口悪いな母……)」
入学式を終えた私はその足で母と二人知り合いだという人のアパートを訪れた、ちなみにアパート学校うちの中華料理屋は全て徒歩圏内であるため合流は容易である。
(母)「夢花、こちら管理人さんよご挨拶なさい」
いやいやさっきの会話聞いてるし__
なんて事を言ったらしばかれるので私はこくりと頷きサブと呼ばれた極◯っぽい男に会釈する。
「不束者ですが何卒よろしくお願いいたします」
(サブ)「これはこれはご丁寧に。自分のことはサブと呼んでもらえれば、これは部屋の鍵と名刺です」
名刺なんて受け取ったことのない私が首を傾げていると__
「事情は伝えときますけど何分若い衆は血気盛んなもんで何ぞ失礼働くかもしれません。その時はそいつ見せるなり番号に連絡もらえれば駆けつけますよって」と説明してくれた。
サブさんはお風呂トイレ洗濯機の使い方を説明すると帰っていった。
私は貰った鍵で早速自室に行こうとしたのだが母がそれを遮る。
(母)「夢花、あなたがこれから向かうのはうちの店。忘れた?」
なるほど、これは気を抜いていると引き上げられるかもしれない。