終末の正体④
「どうしてお前達がここに!?」
鳳谷アリアが驚きの声を上げる。
「貴方達がここにいるということは、遺憾ながら皿井菊美が失敗したということですね」
先ほどまで、不敵な笑みを浮かべていた正岡が表情を変え、苦虫を噛み潰したように顔を顰めた。
「全くあの子は無能なんだから!」
アリアの怒声が室内に響く。
「どうして贄村さんがここにいるの……!?」
状況のつかめない緑門莉沙が、思わず声を漏らした。
「この人が、悪魔のボス……!」
砌百瀬が呟く。
贄村囚はそんな二人に構わず、正岡へ目をやった。
「さて、これで今度はこちら側が三人だ。貴様達二人で、私達三人を相手にすることになる。先ほどの言葉を借りれば、どちらが有利かわからないほど、貴様も馬鹿ではないと思うが?」
贄村は正岡に向けて言う。
「ハッ! 自惚れるのも大概になさい。僕達二人で駄作の創造物三人を粛清することなど造作ないこと。自分達の力を弁えたほうが良いですよ」
そう言うと、正岡は右手を高く突き挙げた。
「貴方達を粛清するのは簡単ですが、ここで三人をやるのは少々手狭」
正岡が指を鳴らす。
すると、長机とパソコンが置いてある部屋が、突然上下左右のない、紺青一色の異様な空間へと変貌した。
「えっ!?」
「なに、これ!?」
莉沙と百瀬が一緒に驚きの声を上げる。
「天帝が創りし11次元の世界。ここはその中の6次元世界の一つ。貴方達の3次元の世界で粛清された者が辿り着く場所でもあります。先導者が粛清した者もここで目に見えない存在に姿を変えて、空間を漂っているのですよ」
正岡が話す。
「えっ! ここに?」
「わたしが粛清した人が……?」
莉沙と百瀬は戸惑っているようだ。
嘲笑する正岡とアリアに、贄村は心乱れることもなく、鋭い眼光を送り続けていた。




