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筒抜けの密談

 鬼童院戒きどういんかいが寂れた小さな公園のベンチに独り、大股を開いてだらけた姿勢で座っていると、前方の歩道を先程、鳳谷ほうやアリアを襲っていた男三人が、封筒の中の札束を数えて笑いながら通り過ぎて行った。


(……そんなこったろうと思ったぜ)


 その様子を見た鬼童院も、フッと鼻で笑う。


 その男達から遅れて、親指ぐらいの大きさの艶めく陶器人形のような物体が飛来してきた。

 鬼童院の奇能である。


 その人形は鬼童院の元へやってくると、彼の手のひらへ虫が止まるように乗った。


 鬼童院は、人形のようなこの奇能を自在にコントロールし、またこれと五感をシンクロさせることができる。


 つまり、駐車場での鳳谷ほうやアリアと皿井菊美さらいきくみのやりとりを鬼童院は全て知ることとなった。


(やっぱりあの連中、グルだったか。終末を引き起こすとか言ってたな。奴等は一体……? それに天帝とは何者だ?)


 鬼童院は奇能である人形を握ると、コートのポケットに雑に突っ込む。


(……とりあえずこのことを贄村にえむらのダンナの耳に入れておいてやるか)


 そう思い、おもむろにベンチから立ち上がるとサバト人生相談所へと向かうことにした。


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