表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
理の悪魔∨情の神∧新世界の先導者《エバンジェリスト》  作者: 歩夢図
幻想と平等の女王編
197/245

金でできている女③(鏡原みゆり)

「とりあえずどっかお店入るっすか?」


 相手の女子か男子(?)は、わたしにそう言って、フーセンガムを膨らませた。


 髪型がボーイッシュで自分を「ボク」って呼ぶから男の子とも思うけど、でもファッションと声はどう見ても女の子。


 っていうか、マジでこの同い年ぐらいの子が今日の相手?


 そもそもお金持ってる?


 どうすればいいのかわからないけど、約束だとデートするだけなので、相手が同年代であってもお金がもらえるのなら、それを果たそうと思う。


「えっと、今日はほんとにデートだけでいいの?」


 つい相手の子に確認してしまった。


「イェース! それで十分っすよ」


 なんか陽キャのノリ。


「……デート代、全部出してもらうけど?」


「オッフコース! じゃまずはどこかのお店へGOっす! ところで君は何が食べたいっすか?」


 そう相手が聞いてきたけど、わたしは特に食べたいものなんか決めてなかった。


 それに相手はグレーのパーカーにデニムのショートパンツ。


 見た目からは、そんな高級なお店とか行ける服装じゃない。


「ファミレスとかならいっぱいメニューあるから」


 ファミレスならメニューが豊富だから、何かわたしの食べたいものが見つかるだろう。


「そんな安いとこでいいっすか?」


 は? 高価なお店に行けるほどお金持ってんの?


「……うん。そこでいい」


 わたしが頷くと、相手の子はテンション高いノリで「よっし、ファミレスなら駅の近くにあるからすぐっすね。それじゃレッツゴー!!」と右腕を突き上げた。


 こうしてわたしはフーセンガムを膨らませながら歩く不思議な子に連れられて、駅近くのファミレスへと二人で向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ