工場閉鎖
前回の続き。
ある地方都市・・
企業城下町・・
生産の拠点を日本より人件費が安い国へ移転する動きに直撃された。
地方都市の経済を支えていた某電器メーカーが、日本国内の工場すべてを閉鎖して、
生産拠点を中国に移転。
そのメーカーはIT の分野に乗り遅れて、ローテクの安価な電器製品に依存し、
高度の付加価値がある製品は生産できず。
元来、そういう技術を保持せず。
その工場に依存していた下請や孫請の町工場は、ほとんどが倒産。
市民の間には、「慰霊碑どころではない。
平和を祈ってメシが食えるか」
という動向が多数派に。
市議会に慰霊碑建設案が提出されても、可決されて予算が付く見通しはきわめて低くなった。
ここへ来て、戦災へ向き合うことを「風」にするのは不可能に。
さて、異様で奇怪な事件が起きた複数の学校。
その後どうなったかは不明。
「来年も」と予測した人は故人に。
今、その地方都市では、「改憲で軍需工場の誘致を」という動きもある。
これを「貧すれば鈍する」と批判できるのか・・
(完)