【プロローグ】n回目の異世界
俺はもう知っている。ここは異世界だと。
「おじさん!なにいってるの?」
「ん?独りごとだよ。お兄さん独りごと大好きだから。」
幼女だ。ピンク色の服とスカートで可愛い。
「へんなおじさんっ(笑)」
「おじさんじゃないよ。お兄さんだよ。」
真昼のデパートの外、その幼女は俺に興味を持った。
「おじさんこんなとこで何してるの?」
「お兄さんだよ。お兄さん仕事無くて暇なんだよ。君はお母さんやお父さんはどうしたんだい?」
「おとうさんはしごと。おかあさんはかいものしてる。」
「お母さんと一緒にいなくていいのかい?心配してない?」
「だってひまなんだもん!おじさんと一緒!」
「お兄さんだよ。そっかぁ、君も暇なのか。でもね、お母さんのそばを離れるのはあまりいいことじゃないんだよ?」
「どうして?」
「それはね、お兄さんロリコンだからだよ!!!!」
それは突然、後ろから俺の肩を掴んできた。
「ちょっと署まで来てもらおうか。」
「へ?」
タイミング悪すぎない?何で警察が隣にいるの?いつからいたの?
「違うんです!あれ冗談で…俺年上の方が好きなんです!本当ですから!」
「おじさんろりこんってなに〜?」
俺は知っている。異世界転生なんて何も良いことがないって。
主人公のお兄さんは何度も異世界転生を繰り返しているので世界ごとに異なる名前での人生を送っています。
不定期で連載するつもりです。見たいって声があったら1.1倍やる気がでるかも?