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憂鬱
…何をしていたんだろう。
夢を追って、ひたすら走ってきた。
その結果がこれだ。
部屋の天井を見つめて、一人呟いた。
子供の頃は25までに結婚して、好きな人と愛しい子供たちと一緒に幸せな家庭を築くと思ってた。
歳を重ねて、新しい夢を見つけて、それに向かって走っていた。
どこで間違えた?
気づいたら、借金で苦しみ、やりたいことがただの自分の首を絞める縄になっていた。
絶望。
その一言に尽きる。
眩しい光で目が覚める。
弥生は重い体を起こしてベッドから出た。
鏡を見ると、寝癖のついた何とも虚しい自分の姿が目に入る。
また、1日が始まった。
髪を無理やり整え、顔を洗うと、弥生は化粧もしないまま、部屋を出た。