~6日目~
○月6日 曇り
昨日拾ったジョウサックの"サタン"。
外見は黒のトカゲ。
普通のトカゲじゃないかって思うけどジョウサックはもともとピンクだ。
それに体も小さい。
だが我の拾ってきたこのサタンは3倍は大きい。
目がクリクリで可愛いのだ。
「ソナタは普段何を食べておるのだ?」
サタンは我をじっと見てきた。
「肉か?」
サタンは首をかしげた。
「草か?」
またまた逆にかしげた。
「何を食べるのだ?」
サタンは我の手に鼻をこすり付けた。
「ん??どうしたのだ?ちゃんと言葉にしないとわからんだろう」
「・・・・・・」
そんな事いってももともとジョウサックは話せない。
「躾けは初めが感じだというからな」
そう言った途端サタンの周りに鋭い剣山が生えた。
「・・・・・!!!」
「さぁ言うことはちゃんと聞くのだぞ」
「・・・・・」
「まだ言わぬのだな」
「・・・キャゥ」
「おお!!やっと話したな」
「キュゥ~」
サタンは命の危機に直面したのか必死に声をだした。
「いい子だな」
サタンの頭をナデナデしてあげた。
サタンは気持ちよさそうに目を閉じた。
「魔王さま?」
「ランラン!!」
走ってランランに抱き着いた。
「どうかしました?」
「ランラン!!さっきサタンが話したのだ」
「え!?ジョウサックがですか?」
「のうサタン?」
「・・・・・」
「サタン?」
「・・・キャゥ」
「・・・・いじめちゃだめですよ?」
「躾けだ」
「どうかしたんですか?」
「サタンは何を食べるのかと聞いたのだ」
「ジョウサックは主に魔力を食べるんですよ」
サタンは勢いよく縦にふった。
「そうなのか!!」
「・・・・キャウキャウ」
サタンは喜んだ。
ジョウサックは主に森の中に漂ってる魔力を食べる。
「そうか、では我の魔力を食べるか?」
そう言ってサタンに手を向ける。
淡い光が掌に集まった。
サタンは魔王さまに近づき掌の光を食べる。
「おいしいか?」
「キュウ」
しばらくしてサタンはゴロンと転がった。
お腹が膨れ重くなったのだろう。
その時近くにあった棚に当たり花瓶が落ちた。
ガシャンッ!!
「あっ!!」
「キュゥキュゥ」
「やはり初めが肝心だな」
どーーーーーーーーーーーん
その日、魔王城に大きな穴が開いた。
「キュゥ」