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妖狩:特異超常現象捜査課  作者: 定春
『蠍の尾を折れ。』
14/20

EPISODE 14「妖狩(エージェント)西へ」

「ヒョウ」との戦いを経て、八雲 風雅は覚醒した。そしてそれから二日後…


「ねー風雅くん体大丈夫!黒いやつ出てない?ねぇ〜。」


「あーもう大丈夫だって花ちゃん!三分に一回はそれ聞くね!?」


「しつこく聞くのも無理はない。どれだけ花ちゃんがお前のこと心配だったと思っている。」


花はあれから二日も風雅のことを気にかけ続け若干うざがられるほどに三分に一回は体にしがみついて体調を伺っていた。

覚醒してからのこの二日前、風雅は悪夢を見ることは無くなり、スッキリとした目覚めの連続だ。黒い霧で苦しむこともなくなった。


「スッキリ解決だ!」


風雅は笑顔を振りまいて花たちを安心させ、花たちも笑って返すが、内心はまだまだ不安だらけだ。


「ねーねー風雅くん。私当たり前のようにミッションに同行してたりするけど、特異課って何なの?」

「それはねぇ…。」


  では初見の人にも分かりやすいように説明しよう。


「秘密諜報機関・特異超常現象捜査課」は鴉丸が世界政府と共同で秘密裏に作り上げた組織であり、一般の軍や警察では対象できない「遺物」「超常現象」「怪異」を調査・破壊することを目的している。


「へぇ〜」と花は半分理解して半分脳死状態で聞いていた。


           ー大阪ー


大阪のとある裏路地。黒い防護服を着た赤髪と黒髪の青年二人が息を切らしながら何かを捜索していた。


「おい、あの妖どこに隠れた!」


「分からない…たしかにこの裏に隠れたんだ!」


裏路地を捜索している二人の妖狩エージェント。しかし背中を向けている二人は迫りくる危機に気づくことは出来なかった。突如黒髪の妖狩エージェントの背後から細長い管が姿を現し、その先端には銀色の針が付いていた。


それはまるで蠍の尻尾だ。赤髪の青年は尻尾がコンクリートを這うガリガリという音にいち早く気づき、知らせようとしたが、もう遅かった。


振り返った時にはすでに蠍の尻尾が黒髪の妖狩エージェントの背中に食い込んでいた。妖狩エージェントは声にもならない声を上げながら体が融解し、蒸気を上げ、泡立ちながら完全に液体となってしまった。

そして赤髪の青年はすぐに逃げ出した。


その1時間後、雷牙のケータイにメールが入る。新たなミッションだ。


         『蠍の尾を折れ。』

         ・対象:妖


         ・参加人数:3人

         

         ・依頼者の妖狩エージェント

          共に攻略せよ。


「大阪?大阪ってどこ?」


「大阪は日本の西、関西と言われる区分に位置する都道府県の一種さ。」


「兄貴の言ってることを要約すると「面白い人たちと美味い飯がある場所」だ。」 


「ご飯!…え、でもそれなら新幹線とか使うんじゃ…。」

「あーそんなん大丈夫よ。」


花は風雅たちに連れられるまま作戦室に入る。そしてよく鴉丸司令官が出入りする扉の前に立つ。風雅はバイクに乗らず、手で押し、花は未だに状況が分かっていない。


「この扉はかつて特異課の職員が捕まえた怪異だ。」


風雅がドアをノックしてから扉を開くとそこにはパイプだらけの薄暗い通路が広がっており、花を驚愕させた。


この扉は世界各地にある扉に繋がっているのだ。白い扉をノックして入り、パイプだらけの空間を進むことで目的地に公共交通機関よりも早く到着できる。


これは我々の間では有名な怪異「The Backrooms」と同じ構造を持つ空間を利用して作られている。

ノックする時に行きたい場所へと願うことで様々な場所に繋がるのだ。


そして行き先を大阪に設定して、風雅、花、雷牙はパイプだらけの通路を進んでいく。

しばらく進むとかすかに光が漏れている扉を見つけ、開いた。

強烈な光に包まれ、目を開ける…そして辿り着いた。


         ー大阪 道頓堀ー


「うへーここが大阪…すごい、にぎやか、楽しそう!」


「あっこっちですこっち!」


大阪についたばかりの三人に声を掛けたのは赤髪の青年だった。

青年は走って近づき、そしていきなり風雅の手を握った。


「あなたがあの八雲 風雅さん!?お会いできて光栄です!!」

「え、えぇ…どうも。君もしかして新人か?」


「はい、去年から配属された“明石”言います!」


三人は明石が使用しているアジトに招かれ、話を聞くことにした。


「かれこれもう五日前からです…5人いた仲間は1日ごとに次々と消息を絶ち…昨日はついに…川村まで…!」


「君たちが追っている相手とは何なんだ?」


「はい、「スコーピオン」というコードネームが付けられた妖です…強力な毒針を持ち、刺した相手を強酸性の毒で溶かしてしまうんです…これが実際の写真です…。」


明石が見せたのは、今まで「スコーピオン」に襲われ、溶解してしまったかつての仲間の写真だった。さすがに花には刺激が強すぎるので雷牙が目を塞いで、風雅がその写真全てを閲覧する。


「中々むごいことをするもんだな…。」


「奴は仲間を溶かすのを楽しんでいるようでした…!おれがもっとしっかりしていれば…!」


妖狩エージェントは常に死と隣り合わせだ。弱音吐いてる場合じゃないぜ?」

「そ、そうでしたよね…すみません…。」


何故かは分からない、分からないがこのミッション、風雅にはどこか引っかかって、先程からあまり良い気はしない。嫌な匂いがするのだ。


「風雅さん、花さん、おれと「スコーピオン」の捜索してください!お願いします!」


「うん、一緒に仇をサソリを倒そう明石さん!」


「そうだな…兄貴、この部屋からナビしてくれ。」

「了解…。」


そして「スコーピオン」討伐ミッションが始まった。


             EPISODE 14「妖狩エージェント西へ」完

          次回 第15話

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