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第1章5話:勇気の一歩

新川玲奈は次のリクエストを確認した。都市伝説力場によって今回指定されたのは「コスプレ」だった。衣装は薄い水色を基調にしたセーラー服風で、胸元には小さなリボン、スカートには控えめなプリーツが施されている。普段の自分からすると大胆に感じるデザインだった。

玲奈は内心でため息をつく。「こんな格好…私、本当に大丈夫かな…」恥ずかしがり屋で控えめな性格の彼女は、視線に晒されることで羞恥心が一気に高まる。しかし、同時に「でも、やらなきゃ…投げ銭を集めないと」と責任感が頭をよぎる。

軽く足を肩幅に開き、背筋を伸ばして立つ。手は自然に体の横に下ろし、指先だけがわずかに緊張で震える。顔には少し赤みが差し、目線はカメラに向けたまま、心の中で羞恥と戦う。

画面には500,000コインが加算され、応援の重みが玲奈の肌に伝わる。視聴者コメントが流れ、彼女の内心に直接響く。

「可愛い衣装だね」 → 照れくさいが、少し誇らしい気持ちも生まれる。

「似合ってるよ、頑張れ!」 → 恥ずかしい気持ちと同時に、自分の勇気が認められた気がして、少し胸が熱くなる。

「次も楽しみにしてる」 → 緊張と羞恥心が続く中、慎重で臆病な性格の彼女は、次への覚悟を内心で固める。

羞恥心に敏感な玲奈は、内心の葛藤を抱えながらも動かずに立ち続ける。性格通りの慎重さと、人に見られることへの照れが混ざり合い、彼女のポーズはどこか不器用ながらも誠実さを感じさせた。

都市伝説力場と視聴者の視線が交錯する空間で、玲奈は自分の限界と向き合いながら、一歩一歩、羞恥チャレンジを進めていく――恥ずかしがり屋で慎重な彼女の勇気が、静かに空間に刻まれた。

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