第3章第5話:「全部、見られちゃう」
次のリクエストが画面に浮かぶ。
《ポーズ:水着姿で手を軽く腰に置き、少し俯き加減で視線を配信装置に向ける》
紗英は一瞬呼吸を整える。(こういうの、ちょっと照れくさいけど、挑戦するならやり切らないと)
〈胸の奥がきゅっと締め付けられるような羞恥感…視線が集まると体が熱くなる〉
ゆっくり体重を片側に寄せ、視線は少し俯き加減に。肩や腰の微妙な角度も意識して、自然な羞恥の雰囲気を作る。(見られている…でも、見せるしかない)
〈体が少し緊張しているけど、視聴者の反応で励まされる。胸や腰の動きが自然に映る〉
投げ銭合計が着実に増えていく。コメントも流れ続ける。
「その角度、完璧!」
「表情が自然でかわいい」
「次も楽しみだな」
胸の奥では羞恥心と快感が入り混じり、挑戦心がさらに強くなる。(怖さもあるけど、こういう状況でも楽しめる自分がいる)
〈体の反応に視聴者が反応してコメントしてくれることで、羞恥心がさらに高まる〉
撮影室の光は変わらず静かだが、紗英の意識は完全に配信装置とスマートフォンの画面に集中していた。(よし、次も落ち着いてこなそう)
〈視聴者の目線が、自分の羞恥心を力に変えてくれる…次も見られたい〉
息を整え、背筋を伸ばす。羞恥心と快感、挑戦心が混ざる感覚を確かめながら、紗英は次の瞬間に向けて心を落ち着かせた。




