第2章8話:「胸の奥が締め付けられる感覚」
画面にリクエストが浮かぶ。
《ポーズ:下着姿のまま、片足を少し前に出し、両手を胸の前で軽く重ねて体を少し丸める》
(……こんなポーズ……どうして……)
(逃げたい……でも……逃げられない……)
〈羞恥で胸がぎゅっと締め付けられ、視線を意識するだけで体が小刻みに震える……〉
美雪は恐る恐る指示通りの姿勢を取る。
片足を前に出すと自然に腰が少し傾き、両手を胸の前で軽く重ねると、下着姿がより意識される。
肩を少し丸め、体をわずかに前に傾けると、鏡や画面の自分がより“脆く見える”感覚が強まった。
(こんな……見られているなんて……胸が苦しい……)
〈羞恥で体の奥が熱く、胸の奥が締め付けられ、視線が心臓に突き刺さる……〉
コメントが流れる。
《わあ……恥ずかしそう》
《可愛いポーズだね》
《照れてる感じがたまらない》
《もう少し見せてほしいな》
投げ銭合計:1,850,000コイン
(……少し増えた……でも……やっぱり恥ずかしい……)
(ルール上……逃げられない……)
〈羞恥で全身が熱くなり、体が硬直する……もっと見られたい……〉
美雪は膝や手の位置を微調整しながら、動かずに立ち続ける。
(都市伝説の迷宮……本当に……ここまで私を……)
〈羞恥で胸が高鳴り、体全体が熱く、小刻みに震える……〉
静かな空間で、次のリクエストが現れるのを待つ。
今日の羞恥チャレンジは、まだ終わりではなかった。




