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ダンジョンネットワーク?

「で、ナビィ?ダンジョンネットワークってなんなのよ!?」


『ボクらダンジョンナビゲーションを繋ぐネットワークですね』


ボクら?


「よくわかんないんだけど?」


『ダンジョンの所有者は、必ず初めての魔物討伐時にダンジョンナビゲーションがドロップします』


ほー?

つまりナビィみたいのがダンジョンの数だけ存在すると?


「それは絶対ドロップするの?」


『はい、決まりですから』


決まりねぇ?

誰が決めた決まりなのかな?

まぁそこはおいといて。


「で、そのダンジョンネットワークで国とも繋がっていると?」


『そういうことになります』


「国以外のダンジョンの所有者にも、ここの場所がバレてるわけじゃないよね?」


『それは大丈夫です。国からのみ、ダンジョンの位置の把握が出来るようになっています』


それなら、知らない人が押しかけて来るとかってことはないわけね?

それはよかったけど、国にはすでにここにダンジョンがあることは、知られてしまっている。

もうそこはどうしようもないか。


「国に把握された後の、メリットとデメリットは?」


『メリットは、魔石などを買取してもらえることですね』


まぁ、それは確かに。


「デメリットは?」


『そうですね、視察とかノルマとかが生じる可能性があります』


はぁぁぁぁー!?


「最悪じゃないのよ」


勘弁してよ。

メリットの何倍も上回るデメリットじゃないのよ。


『マスター、まだ可能性ですって』


「ダンジョンネットワークで拾って来た情報なんじゃないの?」


『………』


黙るなっつうの!!

肯定してるじゃないのよ!

はぁぁぁ。

でっかいため息も出ちゃうわ。



「とりあえずそれは置いといて、魔法使ってみたいのよ。どうやって使うの?」


『魔法のスキルはお持ちですか?』


「ファイヤーボールとかウインドカッターとかってことで合ってる?」


これが魔法のスキルじゃなかったら、めちゃくちゃ覚えたのが無駄になっちゃうじゃない?


『はい、攻撃魔法のスキルですね』


合ってたみたいね。


「なら、たくさんもってるわよ!」


いっぱい覚えたもん。

午前中に調べて覚えてを繰り返したもん。


『はい?たくさん?ダンジョンが出来たのって今日じゃないんですか?』


「もちろん今日よ?」


朝起きたらビックリよね。


「だからさっきナビィがドロップしたんでしょ?」


『ですよね?なのに魔法スキルがたくさん…?』


あれ?なんかおかしいの?

だって、覚えられるなら覚えるでしょう?

魔法名を頭に浮かべたら覚えられるんだもん。


『ボクのマスターは変わってるのでしょうか?』


こら、小声で言っても聞こえてるからね?


「捨てるわよ?」


『あーすみません、捨てないで。でもネットワークの情報から読み取ると、大抵の人はダンジョンができた!?よし、魔物倒すぜ!ってダンジョンに乗り込むらしいです』


はぁっ!?


「バカなの?死にたいの?」


そこは準備とか必要でしょ?

あっ、もしかして、もらえるギフトも違うの?

なんかすごい攻撃手段貰ってたらありなのかな?


「最初に魔物倒した時にダンジョンナビゲーションがドロップするじゃない?」


『そうですね』


「けど、入っただけでもギフトもらえるじゃない?」


『はっ?ギフト?ですか?』


「うん、ギフト」


『えーと?ネットワークには、そんな情報は載ってませんよ?』


はっ!?

だってもらえたよ?

もしかしてみんな秘密?

私だけもらえたなんてことないでしょ?


ナビゲーションのくせに役立たずなのかな?

ナビィよりナビ助とかのが合ってたかしらね?


『何か嫌なこと考えませんでしたか?』


思考とか読めるんじゃないでしょうね!?


「べつに?」


『そうですか?それならいいですが』


あら、意外と鋭いのかな?いや、鈍いのかな?


『マスター、そのギフトとは、どんなものですか?』


ひとつだけでいいよね?


「鑑定眼?」


『っ!鑑定眼ですか!?』


驚かれたけど、


「なんかすごいの?」


とりあえず自分の鑑定は出来たけど。


『ものすごく有用なスキルですよ!』


んっ?


「スキルなの?ギフトじゃないの?」


『ダンジョンネットワークに鑑定スキルをお持ちの方の情報があるのでスキルだと思いますよ?』


「鑑定?鑑定眼とは違うの?」


『すみません、そこはボクにはわかりません』


やっぱりナビィって、ポンコツなんじゃ?


「まぁいいや、魔法の使い方よ、魔法」


『魔物、ここならスライムに狙いを定めて魔法名を詠唱してください』


詠唱?


ファイヤーボールとかウインドカッターとか言わないとダメってこと?

うわー。

アラフォーのおばさんにはキツいわ。


詠唱しなくてもよくならない?

それこそ念じるだけとかで、魔法使えるようにならないと、魔物に気づかれちゃうんじゃないの?



『スキル【無詠唱】を取得しました』



えっ?なんか取得した?

無詠唱?

あっこれ、ファイヤーボールとか言わなくて良くなったんじゃない?

それなら、索敵で魔物探して…

いた。


ファイヤーボールだと田んぼ燃えない?

大丈夫?

なら、ウインドショットとかならよくない?

私は指をピストルみたいにして、スライムに狙いを定めて、ウインドショット!っと念じた。


身体の中から、何かと一緒に魔法?風?が飛んでいった。


ちゃんとスライムに当たり、核が壊れたみたい。



『メグミハントダンジョン初回魔法討伐特典が贈られます』

『スキル【魔力回復】が贈られました』



魔力回復?

ステータスを確認する。

魔力の項目が710/720となっている。


魔力を使って魔法を撃ったってこと?

さっき身体からなんか抜けた気がしたのは、魔力ってこと?

なるほど。


で、魔力回復のスキルで、1分で魔力が1戻ると?

なるほど。


『マスター?詠唱なしに魔法発動しました?』


もしかして出来ないの?

無詠唱のことは、黙っておいたほうが良さそう?


「なんか念じたら魔法飛んでいったわよ?」


『そんなアホなことが?』


あん?

アホって言ったのかな?


「分解するわよ?」


『あーごめんなさい、壊さないで!!マスター、今のドロップ拾ってください』


あーそうだった。

魔物倒したら、何かがドロップするんだっけ。


今倒したスライムは、あそこね。

マップが矢印で教えてくれている。


さてと、何がドロップしたのかな?

ナビィは何か食べ物がドロップするはずだって言ってたよね?

何かな?


「何これ?」


10センチくらいの小瓶?

何か液体が入ってるのかな?


『ポーションですね』


ポーション?

ポーションって何?

あっ、鑑定眼で見てみればいいのか。



鑑定

ヒールポーション

すり傷、切り傷ならかければ治る

発熱など体調不良には飲むのがオススメ

蓮は寝る前に飲むことを推奨

翌日の肌のハリが見違えるほど



って、オススメとか推奨とか…鑑定ってこういうものなの?

寝る前に飲めって言うなら飲んでみようじゃないの。

ってか、食べ物じゃないじゃない。


「ナビィ?ドロップはなんか食べ物って言ってなかった?」


『そのはずなのですが…』


やっぱりナビィはポンコツなんじゃないの?

っと、これが魔石?

スライムと同じ色の薄い水色の石?

こっちも鑑定眼で見てみればいいか。



鑑定

スライムの魔石(水属性)



んっ?これだけ?

スライムにも属性とかあるの?

へぇー。

私には使い道がないのかな?

なら、買取して貰えばいいか。

いくらになるか知らないけど。


あっ!インベントリがあるからバールしかもってないじゃない。

リュックとか必要だった?

これ入れるところないじゃない。

とりあえずジャージのポケットでいいか。


『マスター次回は何かカバンなどを持ってくるべきですね』


「わかってるわよ」


インベントリに入れるつもりだったんだから、仕方ないでしょ?


「ナビィが知ってる情報、たとえば私がスライム何体倒したとかって言うのは、国に筒抜けになるの?」


『問題ありますか?』


「あるわよ、魔法スキルたくさんあるってさっき言っちゃったじゃない」


そんなのもバレバレなら、インベントリもバレちゃうじゃない。


『スキルやレベルなどは共有されませんよ』


ホントに?


「絶対?」


『はい、個人情報ですので』


「そう」


こんなところで、個人情報が保護されるの?


『ただ、魔物討伐数と先ほどのギフトの鑑定眼の件は共有されています』


「はっ!?なんでよ!?」


『初めての現象ですので、報告の義務が生じました』


なんてことなの!?

インベントリもギフトなんだけど?

スキルで誤魔化せる?



『スキル【調整】を取得しました』



調整?

何を調整するの?



『インベントリをギフトからスキルへ調整します』



なるほど?

インベントリはスキルになったと?

なら良しってことにしよう。



あとは見える範囲に、スライムが5体くらいいるから、全部倒して今日は帰ろう。


スライム1体倒した時に、


『緑川蓮のレベルが2になりました。レベル3にアップするには、経験値4が必要です』



残りのスライム4体倒した時に、


『緑川蓮のレベルが3になりました。レベル4にアップするには、経験値12が必要です』



スライムの経験値が1ってことなのかな?

あと12体倒せば、レベル4になると?

レベル上がるごとに経験値がたくさん必要ってこと?


今日倒した7体のスライムの内、最初の1体だけはタブレットのドロップだけだったけど、他のスライムは、なぜか属性の違うスライムだったのに、全部ドロップはヒールポーションだった。

なんで?

魔石の色はみんな違ったけどね。



『マスター、ボクはダンジョンでしか活動できません。ダンジョンの外では休眠状態になります』


「わかったわ」


家では、ゆっくりしたいからちょうどいいね。


「おやすみ、ナビィ」

『おやすみなさい、マスター』


私は、収納庫から家に戻ってきた。

はぁー疲れた。

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― 新着の感想 ―
『初めての現象ですので、報告の義務が生じました』 国から回されているスパイそのものだね。
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