ダンジョンの野菜
野菜が収穫されて、箱詰めされた状態で各畑の横に積んであった。
あー、こういう仕様なの?
米もパッケージ化されてたもんね。
各畑のところにあると、持ち出し大変かも?
どこか1ヶ所にまとめたいわね。
なんか小屋とかつくる?
いや、倉庫か?
出来れば私用の詰め合わせもほしいよね?
このキレイに箱詰めされてるのから抜き取るのは忍びないな。
ホントにキレイに収穫して詰めてあるのよ。
このまま出荷できるくらいに。
なんとかなるかな?
「塔に魔力流したら、収穫した物を入れられる倉庫みたいの増やせたりするかな?」
ちゃら〜ん!
『はい。可能ですよ』
「お願いしても良いかな?私用の野菜の詰め合わせもあると嬉しいんだけど」
ちゃら〜ん!
『お安い御用ですよ』
「ありがとう!」
ちゃら〜ん!
『1階層のお米も収穫倉庫に収納しますね』
「本当に!?ありがとう!塔に魔力流しておくね」
1階層と2階層で塔に魔力を流してから戻ったよ。
とりあえず冴木さんに報告かな…。
氷と雷の魔石も報告してなかったかも?
ってことは、ミドルヒールポーションも?
「冴木さん今大丈夫ですか?」
「緑川さん、大丈夫ですよ。何かありましたか?」
あると言えばあるし、ないと言えばないんだけど。
「昨日2階層に降りてみたんです」
「それは、期待しかありませんね!」
えっ!?
何を期待されてるんだろう?
「期待ですか?」
「はい、お米の次はなんだろうって思ってしまいますよね」
あーなるほど。
「2階層は畑でした」
「畑、ですか?なんの畑でしょう?」
「あーすみません。野菜の畑でした」
「ざっくりですね、野菜ですか?」
あー、種類多くて説明面倒だったのよね。
「たくさんなので、あとで写真送信します。野菜って買取してもらえるんですか?」
「もちろんです」
してくれるらしい。
「お願いします」
「魔物はどうでしたか?」
「あっ、スライムでした」
「2階層もスライムですか?」
2階層もスライムでしたよ?
「氷と雷でしたよ」
「では魔石も?」
「はい、氷と雷ですね。火とかより気持ち大きいかもです」
たぶんだけど。
「それは楽しみですね。ドロップ品はどうでしたか?」
「ミドルヒールポーションって言うのでした」
「ミドルですか?」
「ミドルでした」
微妙だよね、ミドル。
先にハイヒールポーション出ちゃってるしね。
あれは多分変異種だったからだろうけどね。
「後ほど預かりに行ってもよろしいでしょうか?全て査定にかけないとダメなようですし」
あー確かにそうかも?
「あっ!その時ってこの間持ってきていたマジックバッグ持ってきます?」
「もちろんです。無いと野菜をお預かりできませんし」
たくさんだったわ。
しかも重いよね、野菜。
「その時にマジックバッグを鑑定させてもらえませんか?どんなものなのか気になってるんですけど」
内緒ですけど、ついでに解析と分析もさせてください。
冴木さんは笑って了承してくれた。
ありがとう!
解析と分析出来たら、マジックバッグ作れちゃったりするかも知れないじゃない?
期待しちゃうな。
必要なもの何かな?