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ようこそ!ダンジョンへ!  作者: トーヤ


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番外編3.小山内舞の場合

久しぶりにちゃんと呼吸が出来ている気がする。


次期社長の彼と付き合ってるときは、自分じゃなかった。

すごく頑張って合わせてたんだと思う。

だから、別れて良かった!


今、すっごくすっきりさっぱりしてるもん。


だから勢いで(れん)さんに、蓮さんの旦那さんの職場の人かお友達を紹介して欲しいって、お願いしてみたの。

そしたら、(さき)さんも別れたからって、紹介お願いしてるんだもん。

ビックリしたよ。


最初の合コン?飲み会?には、なんとダンジョン課から8人も集まってくれたのよ?

すごくない?


まぁ、途中で呼んでもいない想定外の困ったちゃんが乱入してきたりしたけど、男性陣は全員が困ったちゃんのこと、ノーサンキューだったわ。

あれが好みなら、私も咲さんもお呼びじゃないしね。


ちゃんと全員と話は出来たよ。

でも、やっぱり時間が足りないってことになって、1人ずつ全員とデートすることになったの。

こんな経験ってなかなかないから、ちょっと楽しくなってきちゃったのよね。


だって、8人とデートして、私と咲さんから選んでいいってことみたいなんだもん。

ワクワクしない?


もちろん私が選んだ人が、咲さんを選ぶ可能性もあるのだけれどね。

そこは雰囲気でわかるじゃない?きっと。


ダンジョン課のみなさんは、出会いがないって話は聞いていたんだけど、結構ガツガツ来られて、どうしようかと思ってた。


そんな時に遠野(とおの)さんの順番だったのよ。


「自分はヲタクだから嫌だったらこのまま帰っていいから…」


待ち合わせに着いた途端、いきなりそう言われて、一瞬フリーズしちゃったのよね。

急いで再起動して、


「私もヲタクです」


って、いきなりカミングアウトしたわよ。


で、ご飯を食べながらヲタク談義をしてたわけだけど、盛り上がった。

楽しかった。

好きなアニメの系統が同じみたいだったんだもん。

そんなの楽しいに決まってるじゃない?


「女性と話して、こんなに楽しいのは初めてです」


って言うのよ?

ルックスだけでモテるのが、確定してるような人なのにだよ?


なんでも、今までに付き合った人は必ず言うんだって。

その顔でヲタクは止めてとか、ヲタクの彼氏は恥ずかしいとか…。


だから、今日は最初にバラしたんだって。


何それ、ひどくない?

ヲタクに顔とか関係ないじゃない!


ヲタクの何がいけないのよ!?


まぁ、私も別れた次期社長には、ヲタクなの隠してたけど。

そう考えると、やっぱり自然じゃなかったわよね。

別れて正解だった!


楽しい時間って、あっという間に過ぎちゃうのね。

私だけが、そう思ってるんじゃないと良いんだけど。


小山内(おさない)さん、結婚を前提に自分と交際していただけませんか?」


わっ!

いきなり結婚前提?

でも、嬉しいって思ったってことは、そういうことよね?


けど、まだ半分の人とデートしなくちゃダメなのよね。


だから、返事は待ってもらうことにした。


「遠野さん、咲さんじゃなくて私でいいんですか?」

「はい。冴木(さえき)の結婚式の時から小山内さんが気になっていました」


えっ?なんで?


「どの辺がでしょうか?」

「笑顔がチャーミングでした」


あのアニメのあのキャラと重なりました。

って、マイナーなアニメの名前が出てきたわよ?


「いやいや、あんなに可愛くないですよぉ」

「知ってるんですか?」

「知ってましたねぇ」

「あのキャラよりも綺麗ですよ」


飲み物を飲んでなくて良かった。

飲んでたら絶対噴き出してたわ。




後で聞いたんだけど、会ってすぐにヲタクだとカミングアウトしたのは、咲さんの入れ知恵だったみたいなんだけど。

遠野さん、咲さんは頼りになるお姉様って感じがしたんだって。

その意見には同意するけれども。



その後、残りの人ともデートしてみたけれど、やっぱり遠野さんが1番楽しかったなって思った。

だから、遠野さんによろしくお願いしますって伝えたの。

すごーーーく喜んでくれて、ちょっと驚いちゃった。


蓮さんと咲さんに報告したら、とても喜んでくれた。

そのあとに、怒涛の毎日が待ってるとは思いもしなかったよね。

蓮さん、規格外すぎ…。

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