ダンジョン課には秘密にしたい
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「「「「どういうこと!?!?」」」」
オフィスに行ったら、全員からツッコミが入った。
他の人から見ても、違って見えるらしい。
蒼と相談して、蒼の家族と咲ちゃん、舞ちゃんと桃花さんにはきちんと説明することにした。
一緒に働いてるんだもの。
変に誤魔化すのも良くないと思うのよ。
「実はポーション作ってて、作ろうとしたポーションじゃないものが出来ちゃってね?その出来上がったのが、肉体的に10歳若返るポーションだったのよ」
あの後、魔図鑑を確認したら、新しく【エリクサーオブライフ(50%バージョン)】と【リジュベネート(50%バージョン)】が追加されてたのよ。
で、よく見たらエリクサーとパナシーアと薬草がひとつ違ったのよ。
私の間違いだったんだけど、偶然でも新しいポーションレシピが手に入ったし、いいことにしたわよ。
「10歳若返る!?」
杏花さんの目が、私にも!って言ってる。
すごい言ってる。
「蓮ちゃん、そのポーション飲んだってことよね?」
咲ちゃんに聞かれて頷く。
「蓮さん、体調とかは?」
舞ちゃんにきかれたので、問題ないことを伝える。
「蒼くんも飲んだのよね?」
「飲みましたよ」
「若くなったの?蒼くんも?」
ジトーって見られてるんだけど?
「若くなりましたねぇ」
カッコいいですよ。
あっ、杏花さんは若い頃の蒼も知ってるんですよね。
「蓮さん、ちなみに私たちも買わせてもらえたりする?」
桃花さんが、遠慮気味に聞いてくる。
みんなが欲しがるのは、想像がついていたんだけどね。
蒼にあげるのは、ダメだと言われている。
ちゃんと買ってもらえと先回りされてる。
「いいですけど、他のポーションみたいに販売するつもりはないので、ダンジョン課には知られたくないし、知らせないつもりなんですよね。だからポーションの価格をどうしたらいいものかと」
【魔力量測定器2】で、ポーションの魔力量を測定してみたら、1万とかあったのよ?
あの100mlくらいしか入ってないポーション瓶なのに。
これを魔力量×100にしちゃうと100万になっちゃうのよ。
身内にしか売らないのに、100万ってどうなの?
いや、エリクサーが2億とかの予定だから100万は破格かもしれないけど…。
そもそもだけど。
「皆さん飲む気満々みたいですけど、旦那さんとか彼氏とかに相談しなくて大丈夫です?」
みんなの動きが止まったわよ。
「でも、蓮ちゃん。ダンジョン課には知られたくないのよね?」
咲ちゃんにそう言われて、あっ、松山さんと遠野さんはダンジョン課の人だったよね。
「蒼も知ってるし、咲ちゃんと舞ちゃんの彼氏って言うか、婚約者でしょ?口止めしてもらえればいいよ?」
蒼はしばらくマスクをしてダンジョン課に行くって、目元はメガネだから大丈夫だろうって。
誤魔化せるかな?
「ホントにいいんですか?蓮さん」
舞ちゃんに頷いてから、
「そんなわけで、みなさんパートナーと相談してから決定してくださいね」
「それで、蓮ちゃん。金額は?」
あー、気づいちゃいました?
うまく、誤魔化せたかと思ったんですけどねぇ。
「困りましたね。皆さんなら10歳若返るポーションをいくらなら買いますか?」
こうなったら、買う人に決めてもらおうかな?
私じゃ、決められないわよ。
「蓮ちゃん、茜ちゃんと未来ちゃんも交えて会議するわ。ちょっと待ってて」
「その前に旦那さんたちに連絡しなくて大丈夫ですか?」
一斉にスマホで連絡取り出したわよ?
私も蒼に連絡しておこう。
「やっぱりみんな欲しがったよ」
案の定でしたよ。
「あー、それで松山と遠野も電話中なのか」
予想通りだったね。
「だね。今、2人が連絡してるから。もし聞かれたら他には知られないように説明してあげて?」
「それは、了解したけど、いくらにした?」
そこよねぇ。
「決められなくて…あんまり高くはしたくないし…いくらなら買うか判断任せちゃった。あんまり高かったら下げようと思ってるけど」
だって、みんな身内みたいなものでしょ?
「あれの魔力って、1万とかだったよな?」
「だよ?」
「なら、100万を目安にしておけ?」
やっぱり、そこが基準になるのかー。
「覚えておく」
けど、そんなに高くなくてもよくない?
「間違っても、ただではやるなよ」
「わかってるよ」
そんな感じで連絡を終える。
みんなも順次終えていく。
「もうちょっと待って、茜ちゃんと未来ちゃんにも連絡するから!」
杏花さんが、2人に連絡をしてくれる。
で、その2人が旦那さんに連絡取り終わるまでちょっと休憩。
こんな状態じゃ、仕事にもならないしね。
インベントリから、ドロップしたチーズケーキを取り出してみんなに渡す。
咲ちゃんが紅茶を用意してくれた。
私がインベントリ持ちなのは、ここにいる人は知ってるわよ?
知らないと仕事にならないからねぇ。
「で、みなさんは旦那さんの了承が取れたんですか?」
チーズケーキを食べながら聞いてみる。
「もちろんよ!浅葱にも飲ませるわ」
「はい、うちも旦那と飲みます」
杏花さんと桃花さんは夫婦で飲むと言う。
咲ちゃんと舞ちゃんはどうするのかな?って2人を見ると、
「もちろん豪くんと飲むわよ」
「はい、那臣さんと飲みます」
2人は頷いて言ったのよ。
「「来年3月に合同で結婚式やります」」
って。
「えっ!?本当に!?」
私がビックリしていると、
「本当よ」
「本当ですよ」
すごーい!
なんか嬉しい。
2人が幸せそうに笑っているのが、とても嬉しい。
「じゃあ、そのためにもみんなでポーションの値段を考えましょう」
杏花さんが、茜さんにテレビ電話を繋ぎながら、そんなことを言う。
「そうね、それがいいわ」
そう言いながら、桃花さんが未来さんにテレビ電話を繋ぐ。
「蓮ちゃん、茜ちゃんと未来ちゃんに顔見せてあげて」
そうか、話だけだと眉唾物よね。
「茜さん、未来さん、お久しぶりです」
私がそう言って、テレビ電話に映った途端、2人から、
「「買うわ!!!」」
って声が響いた。
えっ!?モニター越しでもそんな一瞬でわかるの!?
「どう?すごいでしょ?今から値段の話し合いに入るわ。蓮ちゃんはちょっと待っててね」
私は蚊帳の外らしい。
うん、じゃあお任せで!
私はチーズケーキ食べてますね。
はぁ、美味しい。
濃厚でねっとりなNYチーズケーキを完食して、ふわっふわなスフレタイプのチーズケーキもあっという間に完食。
レアチーズにフォークを刺したところで、視線を感じた。
えっ?どうしたの?
「美味しそうね?蓮ちゃん?」
「あっ、食べます?」
私は、チーズケーキ各種をインベントリから取り出す。
「って、そうじゃなくて提案金額がまとまったわよ?身内価格で大丈夫かしら?」
早いわね。
私がチーズケーキを2つ食べてる間に決まるなんて。
すごいわ。
「もちろんです」
いくらかしら?
わかってるわね。
身内価格で!なんて!
「10歳若返るポーション、1本300万で!どうかしら?」
紅茶を噴き出すところだったわ。
危なかった。
1本300万!?
なんの冗談ですかね?
さっき身内価格でって言ってたじゃないですか!?
「高くないですか!?」
私がそう言うと、
「そんなことないわよね?」
と、杏花さん。
「そうですよね?」
ど、未来さん。
「身内価格ですよね?」
と、舞ちゃん。
「思いっきりね?」
と、咲ちゃん。
「これでも安すぎるくらいですよ?」
と、桃花さん。
「蓮ちゃん、あきらめて」
と、茜さん。
えぇー!?
何をあきらめろと?
「だって、夫婦で飲んだら600万ですよ!?」
600万をポンと出すの!?
「でも、そのポーションの価値は、それ以上あると思うのよね。だから諦めてね?」
と、杏花さんにダメ押しされる。
えぇぇぇぇぇ!?
こんなことなら、先に100万って言ってしまえば良かった…。
その後、値下げ交渉には全く応じてもらえなかった。
この場にいない茜さんと未来さんは、限定サイトでやり取りをして、他の4人にはその場で手渡した。
旦那様たちと後で一緒に飲んでくださいな。
私と同じ運命を辿るのかは、わからないけれど、とりあえず頑張って?
お読みいただきありがとうございます!
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トーヤのテンションがあがります(笑)
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