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ようこそ!ダンジョンへ!  作者: トーヤ


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122/143

ダンジョン課には秘密にしたい

累計PV780,000PV突破です。

ありがとうございますm(_ _)m

嬉しいです(^o^)

「「「「どういうこと!?!?」」」」


オフィスに行ったら、全員からツッコミが入った。

他の人から見ても、違って見えるらしい。


(あおい)と相談して、蒼の家族と(さき)ちゃん、(まい)ちゃんと桃花(ももか)さんにはきちんと説明することにした。

一緒に働いてるんだもの。

変に誤魔化すのも良くないと思うのよ。


「実はポーション作ってて、作ろうとしたポーションじゃないものが出来ちゃってね?その出来上がったのが、肉体的に10歳若返るポーションだったのよ」


あの後、魔図鑑を確認したら、新しく【エリクサーオブライフ(50%バージョン)】と【リジュベネート(50%バージョン)】が追加されてたのよ。


で、よく見たらエリクサーとパナシーアと薬草がひとつ違ったのよ。

私の間違いだったんだけど、偶然でも新しいポーションレシピが手に入ったし、いいことにしたわよ。


「10歳若返る!?」


杏花(きょうか)さんの目が、私にも!って言ってる。

すごい言ってる。


(れん)ちゃん、そのポーション飲んだってことよね?」


咲ちゃんに聞かれて頷く。


「蓮さん、体調とかは?」


舞ちゃんにきかれたので、問題ないことを伝える。


「蒼くんも飲んだのよね?」

「飲みましたよ」

「若くなったの?蒼くんも?」


ジトーって見られてるんだけど?


「若くなりましたねぇ」


カッコいいですよ。

あっ、杏花さんは若い頃の蒼も知ってるんですよね。


「蓮さん、ちなみに私たちも買わせてもらえたりする?」


桃花さんが、遠慮気味に聞いてくる。


みんなが欲しがるのは、想像がついていたんだけどね。

蒼にあげるのは、ダメだと言われている。

ちゃんと買ってもらえと先回りされてる。


「いいですけど、他のポーションみたいに販売するつもりはないので、ダンジョン課には知られたくないし、知らせないつもりなんですよね。だからポーションの価格をどうしたらいいものかと」


【魔力量測定器2】で、ポーションの魔力量を測定してみたら、1万とかあったのよ?

あの100mlくらいしか入ってないポーション瓶なのに。

これを魔力量×100にしちゃうと100万になっちゃうのよ。

身内にしか売らないのに、100万ってどうなの?


いや、エリクサーが2億とかの予定だから100万は破格かもしれないけど…。


そもそもだけど。


「皆さん飲む気満々みたいですけど、旦那さんとか彼氏とかに相談しなくて大丈夫です?」


みんなの動きが止まったわよ。


「でも、蓮ちゃん。ダンジョン課には知られたくないのよね?」


咲ちゃんにそう言われて、あっ、松山(まつやま)さんと遠野(とおの)さんはダンジョン課の人だったよね。


「蒼も知ってるし、咲ちゃんと舞ちゃんの彼氏って言うか、婚約者でしょ?口止めしてもらえればいいよ?」


蒼はしばらくマスクをしてダンジョン課に行くって、目元はメガネだから大丈夫だろうって。

誤魔化せるかな?


「ホントにいいんですか?蓮さん」


舞ちゃんに頷いてから、


「そんなわけで、みなさんパートナーと相談してから決定してくださいね」


「それで、蓮ちゃん。金額は?」


あー、気づいちゃいました?

うまく、誤魔化せたかと思ったんですけどねぇ。


「困りましたね。皆さんなら10歳若返るポーションをいくらなら買いますか?」


こうなったら、買う人に決めてもらおうかな?

私じゃ、決められないわよ。


「蓮ちゃん、(あかね)ちゃんと未来(みらい)ちゃんも交えて会議するわ。ちょっと待ってて」

「その前に旦那さんたちに連絡しなくて大丈夫ですか?」


一斉にスマホで連絡取り出したわよ?

私も蒼に連絡しておこう。


「やっぱりみんな欲しがったよ」


案の定でしたよ。


「あー、それで松山と遠野も電話中なのか」


予想通りだったね。


「だね。今、2人が連絡してるから。もし聞かれたら他には知られないように説明してあげて?」

「それは、了解したけど、いくらにした?」


そこよねぇ。


「決められなくて…あんまり高くはしたくないし…いくらなら買うか判断任せちゃった。あんまり高かったら下げようと思ってるけど」


だって、みんな身内みたいなものでしょ?


「あれの魔力って、1万とかだったよな?」

「だよ?」

「なら、100万を目安にしておけ?」


やっぱり、そこが基準になるのかー。


「覚えておく」


けど、そんなに高くなくてもよくない?


「間違っても、ただではやるなよ」

「わかってるよ」


そんな感じで連絡を終える。


みんなも順次終えていく。


「もうちょっと待って、茜ちゃんと未来ちゃんにも連絡するから!」


杏花さんが、2人に連絡をしてくれる。

で、その2人が旦那さんに連絡取り終わるまでちょっと休憩。


こんな状態じゃ、仕事にもならないしね。


インベントリから、ドロップしたチーズケーキを取り出してみんなに渡す。

咲ちゃんが紅茶を用意してくれた。

私がインベントリ持ちなのは、ここにいる人は知ってるわよ?

知らないと仕事にならないからねぇ。


「で、みなさんは旦那さんの了承が取れたんですか?」


チーズケーキを食べながら聞いてみる。


「もちろんよ!浅葱(あさぎ)にも飲ませるわ」

「はい、うちも旦那と飲みます」


杏花さんと桃花さんは夫婦で飲むと言う。

咲ちゃんと舞ちゃんはどうするのかな?って2人を見ると、


「もちろん(ごう)くんと飲むわよ」

「はい、那臣(なおみ)さんと飲みます」


2人は頷いて言ったのよ。


「「来年3月に合同で結婚式やります」」


って。


「えっ!?本当に!?」


私がビックリしていると、


「本当よ」

「本当ですよ」


すごーい!

なんか嬉しい。

2人が幸せそうに笑っているのが、とても嬉しい。


「じゃあ、そのためにもみんなでポーションの値段を考えましょう」


杏花さんが、茜さんにテレビ電話を繋ぎながら、そんなことを言う。


「そうね、それがいいわ」


そう言いながら、桃花さんが未来さんにテレビ電話を繋ぐ。


「蓮ちゃん、茜ちゃんと未来ちゃんに顔見せてあげて」


そうか、話だけだと眉唾物よね。


「茜さん、未来さん、お久しぶりです」


私がそう言って、テレビ電話に映った途端、2人から、


「「買うわ!!!」」


って声が響いた。

えっ!?モニター越しでもそんな一瞬でわかるの!?


「どう?すごいでしょ?今から値段の話し合いに入るわ。蓮ちゃんはちょっと待っててね」


私は蚊帳の外らしい。

うん、じゃあお任せで!

私はチーズケーキ食べてますね。


はぁ、美味しい。

濃厚でねっとりなNYチーズケーキを完食して、ふわっふわなスフレタイプのチーズケーキもあっという間に完食。

レアチーズにフォークを刺したところで、視線を感じた。


えっ?どうしたの?


「美味しそうね?蓮ちゃん?」

「あっ、食べます?」


私は、チーズケーキ各種をインベントリから取り出す。


「って、そうじゃなくて提案金額がまとまったわよ?身内価格で大丈夫かしら?」


早いわね。

私がチーズケーキを2つ食べてる間に決まるなんて。

すごいわ。


「もちろんです」


いくらかしら?

わかってるわね。

身内価格で!なんて!


「10歳若返るポーション、1本300万で!どうかしら?」


紅茶を噴き出すところだったわ。

危なかった。

1本300万!?

なんの冗談ですかね?

さっき身内価格でって言ってたじゃないですか!?


「高くないですか!?」


私がそう言うと、


「そんなことないわよね?」


と、杏花さん。


「そうですよね?」


ど、未来さん。


「身内価格ですよね?」


と、舞ちゃん。


「思いっきりね?」


と、咲ちゃん。


「これでも安すぎるくらいですよ?」


と、桃花さん。


「蓮ちゃん、あきらめて」


と、茜さん。


えぇー!?

何をあきらめろと?


「だって、夫婦で飲んだら600万ですよ!?」


600万をポンと出すの!?


「でも、そのポーションの価値は、それ以上あると思うのよね。だから諦めてね?」


と、杏花さんにダメ押しされる。


えぇぇぇぇぇ!?

こんなことなら、先に100万って言ってしまえば良かった…。


その後、値下げ交渉には全く応じてもらえなかった。

この場にいない茜さんと未来さんは、限定サイトでやり取りをして、他の4人にはその場で手渡した。

旦那様たちと後で一緒に飲んでくださいな。

私と同じ運命を辿るのかは、わからないけれど、とりあえず頑張って?

お読みいただきありがとうございます!

もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m

トーヤのテンションがあがります(笑)


感想、誤字脱字報告もありがとうございます。

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10歳若返るとか金持ちが知ったら億軽く超えてしまう。4桁億でも不思議じゃない
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