表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『秘密のエグゼクティブ・ラブ』〜社長、恋してはいけませんか?〜  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
『とある大企業の秘密の家族生活:After 5 Years』
42/77

第9話:秘密の夜と、甘い距離


「行ってきます、社長」

「……行ってらっしゃい、取締役」


朝7時30分――

玄関先、スーツ姿のふたりは“家族”として子どもたちを祖父母に預け、

“社長と取締役”として出勤する。


出かける直前、美咲が小さな声で言う。


「今日、1日限り……ふたりきりの時間、もらっていい?」


悠真は笑って、唇にそっとキスを落とした。


「そのつもりで、祖父母に泊まりお願いしました」


玄関を出て、会社に到着。

誰もいないエレベーターでふたりきり――

扉が閉まった瞬間、静寂と共に熱が爆ぜた。


「ん……っ」

美咲の背を押し、悠真が強く唇を塞ぐ。

ふたりの間にあった“社長と社員”の距離は、

この密室では無意味になる。


「……今日は、誰にも邪魔されないわよ」


「もちろん、覚悟してます」



昼――

悠真のランチは、セブンイレブンのコンビニ弁当。

「おろしチキン竜田弁当」、最近のお気に入り。


美咲も偶然、同じ弁当を社長室のデスクで広げていた。


「また同じ弁当買ってたの? 本当に好み似てきたわね」


「じゃなくて、見たら“美咲も食べてそう”って思っただけです」


お互い笑い合いながら、忙しい中でもほっとする時間。


そして、弁当の容器を片づけた直後――


「……午後、始まるまで……キス、してもいい?」


「言う前に、してるわ」


立ち上がった美咲が、ゆっくりと悠真に近づき――

重なる唇。

昼のチャイムが鳴るその直前まで、ふたりは深く、甘く、唇を重ね合った。



そして夜――


子どもたちは祖父母宅。会社は全館消灯。

社長室の中には、ふたりの影だけが静かに揺れていた。


「こういう夜、久しぶりね……」


「ええ。誰にも気づかれない、ふたりだけの場所」


ふたりはソファへ。

ジャケットが静かに床に落ち、シャツが解かれる。


「……谷間、見えてる」


「……何、見てるの?」


「何カップだっけ?」


美咲は、悠真の耳元で小さく囁いた。


「……Hカップよ」


「……あれ? 前より、少し大きくなった?」


「……五月蝿い」


美咲の吐息混じりの声に、再び深く、甘いキスが交わされる。


シャツを脱いだ悠真の身体に、そっと指を這わせながら――

美咲が呟く。


「……ほんと、相変わらずね。家でも思ってた。筋肉質で、お腹もちゃんと割れてて……」


「美咲……」


「見てるだけで、触れたくなる」


その夜、ふたりは抱き合ったままソファで眠った。

身体の温もりも、呼吸も、すべてが溶け合うように。


静まり返る社長室。

愛を交わしたその場所には、ふたりの“確かさ”だけが残っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ