【016】ダンジョンマート金沢店オープンその7
投稿を間違えて別の作品を書いてしまったため、こちらの投稿が遅れてしまいました。
そして、作者は途中保存のやり方を覚えたのであった。
「予約投稿」で先の日付を選択して、投稿すれば公開されないのでありました。
今後は途中の投稿が減り、見直して、誤字脱字が減ったものを投稿します。
今日もみてもらいありがとうございます。
ヨシさんとのお話もなんとか無事終了した僕は、サクラちゃんと受付に一緒に入っている。ヨシさんに言われたことは至極まっとうな意見だった。僕の見通しが甘く、初めての仕事だから、みんなが助けてくれるからっていう、辺な甘えがあったのかもしれない。僕はこのダンジョンマート金沢支店のオーナーであり、唯一オンリーのTOPなのだ。
「サクラちゃん。ちょっと聞いていいかな?」
「なんです?ウィーンちゃん。サクラちゃんに聞きたいことですか?」
「えっとね。今日のお客さんの煩雑ぐらいから見て、みんなの助けもあって、今日という日をなんとか無事に乗り越えたと思うんだ。それで、みんなが帰った後って僕一人なんですよ。ちょっと回せる気がしなくて、ヨシさんにもさっき相談して、一名スタッフをお借りすることになったんですよ。でもうちのスタッフ自体は現状0名でして。聞きたいことというのは、サクラちゃんとこでは、どんな方法で、どういう基準で採用しているのかな?と思いまして」
「なんだ。そんなことか。私のことかと思ったのに残念だわ。うん、でも、ウィーンちゃんそれを聞くのはすごくいいことだよ。私がやっていることを教えてあげるね。私のとこは、オーソドックスに、店舗の受付に、お客さんが着た時にさりげなく、見える位置に募集のポスターを張っているかな。あとは、東京支店のランディングページにもバイトの募集は適宜行っているよ。
そっちからも結構応募が来るので、あとは面接して、子のことなら、楽しんでダンジョンマートやっていけそうだなって子を選んでいるかな。仕事を出来る子は勿論いいんだけど、私は座敷童でしょ。だから、お客さんは割と来るし、楽しんで帰ってくれる人が多いんだ。ダンジョンマートの雰囲気も明るいの。笑う門には福来るっていうじゃない?笑顔で一緒に仕事出来る人が私にとって、採用する条件になるの。」
「そうなんですね。って他の人だと採用条件が違うんですか?」
「そうなの。各オーナーが求めるダンジョンマートの経営の方向性によって、採用する人は変えているはずだよ。ヨシちゃんとこは、私の所とは違って、楽しさではなく、仕事に対する誠実さを求めてるんじゃないかと思うの。来た時の挨拶で適当にやるわっていってたけど。ヨシちゃんが一番真剣にダンジョンマートのこと考えてるもん。
今回もヨシちゃんが色々と、初めてのウィーンちゃんの代わりに、指示や指摘をしてくれたけど、他の人はそこまでしてないでしょ。気が付いて、さりげなくフォローしているのが私たちだよ。でもヨシちゃんは、ダンジョンマート金沢をよくするために、ウィーンちゃんに成長してもらおうと色々とやってるの。口は悪いかもしれないけど、ウィーンちゃんのために一生懸命なのよ。そこの所わかってあげてね。」
「ええ、多分誤解する人や逆恨みする人は沢山いると思いますけど、僕はヨシさんの気持ちを理解していると思います。」
「ならいいんだ。せっかくのダンジョンマートのオーナー同士、これからも協力していきたいもんね。話を戻すね。それで、採用する条件もオーナーごとに違うし、募集方法も実は違っているの。妲己ちゃんの所だと、町に出て、素敵な男性、または綺麗な女性がいたら、積極的に声をかけて採用していっているの。妲己ちゃんのお眼鏡にかなう子だから、スタッフの中で飛び抜けてできるんだよ。ヨシちゃんは、人を成長させる方向性だし。妲己ちゃんは優秀な人をハントする方向性だよね。物の怪によって、選び方が違うから面白いよね。」
「ウィーンちゃんはどんな選び方するのかな? これじゃなきゃダメって、募集の仕方も採用条件もないんだよ。自由に選んだいいんだよ。これからすぐにって思うと、ちょっと大変かも知れないけど、一緒に楽しくやれる人を探すって思うと、やる気がぐんぐん出てくるよ。ウィーンちゃんのスタッフの子が決まったら教えてね。その子とも仲良くなりたいんだ。」
「わかりました。一両日中にどういう方向性でいくか考えて、募集に移ります。サクラちゃんありがとう。とても助かったよ。なにから手をつけていいのかサッパリわからなくて、後回しにしてましたので……」
「うん、ウィーンちゃんにとって、お仕事自体が初めてで、経営者も初めてで、ダンジョンマートも初めてだらね。そんなの当たり前だよ。わかんないことだらけで、やること分からなかった今みたいに相談してね。ウィーンちゃんを私は応援してるから、頑張って欲しいんだ~~~。これ私の連絡先ね。困ったことがあったら気軽に電話してね。もちろん困ってなくても、お話するのも私大好きだから大歓迎だよ。」
「うん、サクラちゃんありがとう。困ったことがあったらここに連絡するね。これでサクラちゃんにも借りが一つ増えちゃったな。」
「ウィーンちゃん。貸し借りなんて考えなくていいんだよ。困ってたら助ける。で私が困ってたらウィーンちゃんが助けてくれるでしょ。」
「もちろんです。サクラちゃんが困ってたら、いの一番に駆けつけるよ」
「そっ、困ってたら助ける。だから、貸し借りなんていらないんだよ」
そう言ってくれるサクラちゃんの笑顔がとっても素敵だった。僕にはまだまだ知らない事が一杯である。知らないことを一つ一つ覚え未知の内容を、既知の内容にしていく。
僕の前の道を歩いていく、大輔さん、ヨシさん、サクラちゃん、玉藻姉さん、妲己姉さんがたには遠くまだまだ追いつきそうにない。みんなのよい所を見て、学んで、模倣して、少しずつ追いついていかなきゃならない。
彼らの横に並び一緒にこの道を歩むなら、同じスピードでは到底追いつくことはできない。ただひたすらにがむしゃらに前を走れば、あるいは追いつくかもしれないし、追いつかないかもしれない。
まずは、今日の閉店時間まで、きっちりやり抜くぞ。一つ不安の種が消えて、それは幸せの種になった。座敷童はその家の幸福の象徴、不安を希望に変える力があるのかもしれないと思った。
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