4月12日-2
「なるほど、流石に『飛びぬけて悪い』は言い過ぎだったね。『悪い』くらいにしとくね」
「その評価のランクアップは何か意味があるのか?」
映画を見終えたので、とりあえず感想会を開く為にハンバーガーショップで飲み物を買うことにした。
割と大き目な格子状のタイルと明るい照明に白を基調にした外装が相まって、騒がしいモールの雰囲気にぴったりとハマっている。
小さな子供たちが大はしゃぎしてるから喋るのに苦労しそうだけども。
あの辺のオモチャで大はしゃぎできた頃が、俺自身の中で最も感受性が豊かだった時かもしれない。
「そもそも批判から入るのはどうかと思うぞ。前評判の通り、ちゃんとストーリーは面白かったんだぞアレ」
ここに来るまでの道中で、映画のレビューを見ていたのだが、
『二次元の舞台化って聞いて正直バカにしてたけど話が面白くて思わず感動した』
『原作の雰囲気とは多少テイストが変わっているが、これはこれで面白かったのでアリ』
『映画でくらい私の推しメン救済しろやクソ運営』
と割と参考になるレビューも多く、かくいう俺も実際見てみて情にくる部分が結構あった。
「『動物系男子は好きですか?』なんてタイトルじゃなきゃ、もうちょい人気出たと思うのになぁ」
「原作マンガがそのタイトルなんだからしょうがないでしょうよ」
「それはそうなんだけど、、あのタイトルで見たいと思う男性はいないだろ」
猫好きの主人公が、トラックに轢かれそうになったネコを条件反射で救い、そこをメインヒーロー(?)の男子に見られるところから物語は始まるのだが、内容はいたってオーソドックスな三角関係だった。
特に物語終盤のネコ系男子と犬系男子に詰め寄られて苦悩するシーンなんか良かったと思うし、個人的には主人公役の女性の初々しい演技がとても気に入った。
時折見せる素の表情とか超カワイイし、あんな子が彼女になってくれたら絶対人生楽しいだろうな~と、途中からは邪な気持ち7割くらいで見ていた。
「ターゲットは女性でしょ、ってのは置いといてさ。何て言うかな、お話の構造が気に入らなかったんだよね」
「お話の構造?難しい話なら今は眠りながら聞きたいんだが」
楓のせいかは分からないが、今になって俺にも睡魔が襲ってきた。
ここにもう少し人が少なかったら楓が座る分のスペースも奪って寝ることも視野に入っていたかもしれない。
「難しくはないよ。恋愛映画って謳っておきながら、実際に恋愛をしていたのは男の方しかいないじゃない」
「おやすみ~」
「おう、おやすみ~~」
飲み物を捌けて机に突っ伏す。
お行儀が良いとは言えないが、まあ相手が楓ならいいか。
最悪文句言われたとしても、起こさない楓が悪いから俺は悪くないし。
「あんな状況に置かれたら誰だって同じ行動をとるでしょうに、それに『共感した~~』って言われてもうん当たり前じゃん以外の感想がないじゃんか。
しかもあの主人公さ、告白されるだけしておいて結局答え先延ばしだし『好き、、なのかな?』とか言ってぼやかして予防線張ろうとするし――」
楓はストレス解消。俺は睡眠欲の解消。
一見無駄にしか見えない時間も、俺たちにとってはwin-winな時間であった。
「おでこ赤いけど大丈夫?冷えピタでも買っとく?」
「有難い申し出だが、頭はスッキリしたからもう大丈夫だぞ」
20分ほど惰眠を貪ったところで睡魔が退散してくれたので、席を立ってお店を出た。
今日やることはもう無いのだが、折角来たのにこのまま帰るのも勿体ないので2階にある大型の書店で時間を潰すことにした。
なんでも最近リニューアルしたらしく、お店の外装は透明なガラス張りのようになっていて、外からでも本棚が覗けるようになっていた。
教室よりも格段に綺麗な木目のフローリングや、特集コーナーに置かれている真新しい4段ラックの本棚などからも、お店の真新しさが伺える。
少し歩いた先には、立ち読み可能と書かれた本棚とその隣には書店が経営しているであろうカフェまで併設されていた。
新しい書店の形に驚きつつも、ありがたく席に着かせてもらうことにする。
もっともらしく言ったが、楓の洋服選びに付き合いたくなくて選んだお店がここというだけの話だ。
注文したのはコーヒー二つだけ。
本を買ってないので本来は他の軽食も頼んだ方が良いのだろうが許してほしい。学生だし。
「ほら、飲み物持ってきたぞ」
「おかえりーありがとー」
「んで、結局さっきは何が言いたかったんだ?」
途中で寝てしまって記憶が曖昧だが、確か主人公がネチネチみたいな事を言っていた気がする。
「んーとね、要約すると、行動の伴わない感情に意味がないよねってお話」
「おい待てそれは要約しすぎだ」
「ごめんごめん、今のは流石に冗談」
同じタイミングでブラックコーヒーを飲む。
女の子が飲み物を飲む仕草がエロいと聞いたのをふと思い出したので試しに凝視してみたが、何がエロいのかはそんなに分からなかった。
「えーっと、じゃあ質問をしようか。あの映画の中で、主人公が自主的に取った行動って何があったっけ?」
「自主的に取った行動、か」
ふぅ、と息を吸い込みながらしばし考える。
「ええと、猫を助けるために飛び込んだシーンだろ?あとは……あとは……
何かあったっけ?」
「いや、私に返さないでよ……」
あれ、マジで思い出せないぞ。
強いて言うなら、最後に片方の告白を蹴って、もう片方の告白を受け入れたぐらいしかなさそう。
「今拓真が考えていた通り、主人公が自分から起こした行動って多分一つか二つ、あっても三つなんだよね」
「おう、そうだな。それがどうしたんだ?」
楓の主張がイマイチ見えてこない。コイツ絶対ディベート下手そう。
「ズルくない?」
「えっ」
「いや、だから、ズルくないって話よ。それ」
「ズルいって言われても……何がズルいんだ?」
「だってそうじゃない?自分が何もやってないのに、イケメンな王子様たちが勝手に『好きです』って言って現れて、あとはされるがままにエスコートされて、最終的にイケメンと相思相愛で付き合えましたわーい
いや、流石にズルいでしょ。主人公何もしてないじゃん。何が面白いの?」
「まあまあ落ち着け」
語気が荒くなっていた楓をなだめて、コーヒーを啜る。
「そういうのを快く思わない気持ちは分からんでもないが、それ自体は悪いことじゃないだろ?」
出さないといけないから宿題をする。
やらなきゃ怒られるから仕事をやる。
いい点を取らないと褒められないからテスト勉強をする。
受動的な行動なんてこの世にはありふれているし、むしろ世の中の大半は受動的な行動で出来ているだろう。
その現実を肯定するためにご都合主義の物語が作られている。
そう考えれば決しておかしな話ではない、と俺は思った。
「それに最後の最後はちゃんと主人公も告白を受けたじゃないか。それだけじゃ不満か?」
「う~ん、そりゃあ悪いとまでは言わないけどさ」
首を捻って、楓がコーヒーを飲む。
「空虚じゃない?」
「空虚、ねぇ」
「漫画だから許されてるのかもしれないけどさ、現実世界に置き換えてみたら『ある日突然宝くじが当たって大金持ちになりました~どうしよう~嬉しい悲鳴だよ~』ってこととやってること一緒だよ?
虚しくならないのかな?って思っちゃうよ、私は」
「別にいいんじゃないのか、当の本人たちが幸せなら」
楽しい気分に水を差すことほど無粋なことはない。
不幸せな現実よりも、幸せな空虚の方に逃げたくなるのは当たり前だと思うんだけどな。
「そうかなぁ」
「そういうもんだろ。理想と違って現実はそう甘くないってこった」
「う~~~ん」
楓は未だに顔を唸らせている。まだ何か納得できないことかあるのだろうか。
「例えばなんだけどさ、二次元で言うところの幼なじみってヤツはどうして必ずどちらかが片思いしてるの?」
何故俺に聞く。答えは求めてないってことだろうか。
「さあ?作者の妄想か、はたまた大人の事情じゃないのか」
幼馴染なのに全く興味なしなんてキャラ、わざわざ書く必要がないからな。
「あんまり好きじゃないんだよね、そういうの。お約束?ってやつ」
前に楓が言っていた台詞を思い出すとするなら、それはつまり≒嫌いという意味だ。
「幼馴染に恋愛感情抱くヤツは家族にも欲情できる変態だし、転校生が知り合いなハズはないし、クラスの優等生は裏の顔を簡単には見せないよね」
ぼんやりとした目で、楓はどこまでも持論を貫いていく。
「みんな運が良すぎるんだよ。何もしてないのに、勝手に他の人が主人公にだけは素顔を見せてくれるの。都合が良すぎると思わない?
偶然にもオタク仲間がクラスメイトだった……とか、お隣さんが実は同僚だった……とか。
物語が始まるためのきっかけって、あんまりにもご都合過ぎるの。そういう妄想が嫌い」
「……」
腑に落ちるところも確かにあった。腑に落ちないことも確かにあった。
でも、今の俺に出来る最善手は楓の話を黙って聞き続けることだと思った。
「始まりに嘘しかないから。誰からも好かれるおせっかいな物語の主人公は、現実世界では無神経で足を引っ張る無能の烙印を押されて終わっちゃうの」
楓が一息つくように残りのコーヒーを飲むことから話が終わったことを察して、俺も質問を返す。
「流石に言い過ぎというか、二次元に現実味を求めすぎだろ。
物語なんだから、夢があっていいじゃねえか」
「夢?何言ってるの?」
何かの琴線に触れてしまったのだろうか。楓の独白は続く。
「叶えるために本気で努力するのが夢で、叶えたいな~~ってダラダラ宝くじみたいに願うのが妄想だよ。最初から叶える気がないんだよ。
野球漫画を読んで、こんな青春贈りたいな~~って思う人はいても、これだけ努力すれば俺もこんな生活が送れるんだ!って全力で野球に取り組む打算的なバカはいないでしょ?
トシ君だってそうじゃない?あの人は、自分が楽しいと思えているから全力で野球をやっているだけで、自分が漫画の主人公になりたいから野球をやっているわけじゃないよね?」
「よしてくれ。トシの事を馬鹿にしてるわけじゃないのは分かるが、楓の勝手な独白にトシを巻き込むのは勘弁しろよ」
少しだけ語気が荒くなってしまった。
「ああ、ゴメン。気を付けてたつもりなんだけどな」
『つもり、だったとしても出来てなきゃ意識してないのと同じだ』なんて事は、当の本人が一番よく分かってるから俺は追及をやめた。
「楓の近くにはいないかもしれないけど、日本中探せばどっかしらにはいるだろ、そんな人」
世界は狭いようで広いのだ。自分が微塵も思いつかなかった考えが、オセアニアじゃあ常識だったとしても不思議ではない。
「じゃあ教えてよ。どうやったらそんなに、人生をかけてまで熱中できるものが作れるのか。
恋愛でもいい。夢でもいい。憧れでもいい。理性を振り切れるほど、感情を揺さぶれるもの。
今の私はね、理性に支配されている冷たい人間なの」
俺が飲んでいたコーヒーはいつの間にか空になり、カップの中には溶けた氷水しか入っていなかった。
少しだけ残ったそれを飲み干して、このバカへどうやってお説教してやろうかとちょっとだけ考えた。
「んで?本当のところは何だ?」
「へ?」
俺の返しを全く想定していなかったのか、拍子抜けした顔で楓が固まる。
その顔をカメラで残しておけば良かったと思うのは、後になってからだった。
「今の会話、俺に回答は求めてなくて、ただ単に俺に考えて欲しかっただけだろ。楓に答えが出せないのに、俺に100点の回答が出せるわけないからな。」
「」
「もし今言った内容が楓の100%を占めているなら、俺はきっとどこかで縁を切ってるさ。腐っても10年続いてる仲だぞ、そんなつまらない人間に構うもんか」
「でも……」
「でももだけども無いだろ。赤の他人から見た楓は頭パッパラパーな天才ポジティブかもしれんが、俺から見た楓はたま~にメンヘラ志向のウジウジネガティブになるときもある結構面倒な女だと思ってるぞ」
矢継ぎ早にまくし立てる。
こんなクサい台詞を言うのはあまり俺の性に合わないから、こんな時間はさっさとおしまいにしたかった。
俺のお説教が効いたのか、楓は観念したように大きなため息を一つ吐いた。
「あらら、流石に10年来の親友にはバレバレか」
家族ではなく、親友。
確かに今は、そう言う方が俺もしっくり来ると思った。
「私が直したいのは、こういうところなんだよね。慰めの言葉を掛けて欲しいのがバレバレっていうかさ、人の優しさに甘えていないと満足できないところ」
「いいんじゃないか、男的には支え甲斐があってモテポイントだと思うぞ」
「そうかな?」
「そうだろ。逆に妄想通りの理想の相手が現れてみろ、惨めな自分との人格差に気づいて絶望するぞ」
なるほど。
話が戻るが、楓がさっき言いたかったことが何となく分かってきた。
「ああ、今分かったぞ。だから、物語が嫌いなのか」
「え?」
「最初から性格だけは固定されているから、物語がおとぎ話に見えるんだろ。
設定された性格を持つ人間が、設定された性格通りに動いて物語を紡ぐから。
軽く見えるんだろ、失敗も成功も」
もちろん、ダメな主人公が物語を通して成長していくお話だって世の中にはいっぱいあるけれど、
その主人公たちだって『今のままではマズイ!何かを変えなくちゃ!』と一念発起して行動を起こしたわけじゃない。
誰かに後押しされたり、退路を断たれたり、環境が変わったり……
そのどれもこれもが自分から選び取った選択肢じゃないように見えてしまうのだ、楓にとっては。
ひょんなことから物語は始まるが、ひょんなことは現実にそうそう起こらないし、気づきもせずに通り過ぎるのが現実だ。
もしも立ち止まれるような人間が現実にいたとするなら、それはきっと毎日多忙な日々を送れることだろう。
「さっすが拓真だね。私の秘密、全部バレちゃった」
両手を広げておどけるように、楓が笑う。
「アホ抜かせ。お前は逆に自分の秘密を人に言いたがるタイプだろうが」
「ううん、こんな事、拓真にしか話せないよ」
楓はどこか寂しそうに笑った。
好奇心の欠片も失せた純粋な眼差しが、真っ直ぐに俺の目を捉える。
「そりゃ、どうも」
俺はどうしようもなく気恥ずかしくて、持ってきたトレイを片付けることぐらいしか出来なかった。
本当は直にでも帰りたかったのだが、家に帰ると本当にすることが無くなりそうだったのでゲーセンに寄ってから帰ることにした。
二人プレイのゲームの記録を更新しようと二人で息巻いて、予想以上の難易度のせいで帰る時間が長引いてしまったのは予想外だったけれど。
けれど、楓とならそれも悪くはない。
そう純粋に思えたことが、何よりも嬉しかった。
「そういえば、楓が読みたい物語ってどんなお話なんだ?」
夕方と呼ぶには少し遅すぎる帰り道で、聞きそびれた質問のもう片方を聞く。
柵の向こう側に立ち並ぶ駐車場には、遊び疲れてウトウトしている子どもの左手を母親が、右手を父親が繋いで歩いていた。
「普通の人が、普通に努力して、普通に努力が報われればなんでもいいよ」
「報われなきゃダメなのか?」
「うん。報われなかった努力は、自己満足と一緒になっちゃうから」
それもまた悪いことじゃないんだけどね~、と言ったきり、楓は口を噤んだ。
普通の努力が普通に報われる。それが一番難しいことだから。
後ろに続く言葉を推察するには、楓のどこか悲しげな目を見るだけで十分だった。
「じゃあ、今楓がみんなの前でしている仮面を被った振る舞いも、結局は報われない努力なんじゃないのか?」
今日を通して少しだけ大人に近づいた楓に、少しばかり意地悪な質問を返してみた。
ついさっきまで卑屈な持論を勝手に述べられたんだ、こっちだって卑屈な質問を返す権利くらいあるだろう。という子どもじみた動機だったのだけれど。
「ううん、それは甘いよホームズさん」
けれど返ってきたのは、その暗い幻想を吹き飛ばすような明るい答えだった。
「『努力は必ず報われる』のは嘘だし、『報われるまで努力する』程強い精神力を持ってるわけじゃない。」
けどね、と彼女は続けて言った。
「私はただ、『努力が報われるように生きてる』のさ。これだけは私の自慢だし、拓真にも知って欲しかったんだ」
今日一番、あるいは今月一番くらいの笑みで彼女はそう告げた。
一歩進むごとに暗くなっていく道のりを楓と並んで歩く。
少しずつ消えゆく明かりの下でも、俺の目は楓の横顔を捉えてずっと離さなかった。
「おおう、自分語りなんて夕焼けよりも照れるぜ」
そう茶化した彼女よりも、俺の方がもしかしたら照れていたかもしれない。
だから俺は、照れ隠しに質問を続けなきゃいけなかった。
「じゃあ、俺がいるこの環境もズルじゃないのか?」
心の底から全てを話せる幼馴染なんて空想上でも珍しいくらいなのに、俺と楓には何故かちゃんと存在している。
これがズルでなくてどうするんだ。
「そうだよ、ズルいよ。メチャクチャズルだよ。」
驚くほどあっさりと認めた。
「でも、だからこそ、ちゃんと家族として愛さなくちゃいけないと思ってる」
照れも恥じらいもなく、真っすぐ見据えて楓は続けた。
「それが、持つ者の使命だから。ノブレス・オブ・リージュならぬ、ファミレス・オブ・リージュ?」
絶妙にしまりが悪い。折角良いことを言ったのに、最後で台無しだ。
それはそれで楓っぽくて良いと思うのは、家族贔屓が過ぎるだろうか。
「どうも。俺もちゃんと愛しているぞ。家族としてな」
俺は俺で、いつの間にかボケを拾わずにはいられない性分になってしまった。楓のせいなんて言っているが、本当はきっと俺自身がこうなりたくてこんな性格に育ったような気がする。
「なんかキモくない?絶妙に鳥肌立ってるんだけど」
「分かる。俺も立ってるわ。今日二度目なんだけど」
「いや、一度目はどこよ?」
「今日の行動を振り返ってみろ。候補いっぱいあるぞ」
「うわぁ、よく一度だけで済んでるね……」
「自覚あるなら直せや」
相生 拓真 と 佐藤 楓。
俺たち二人の関係は、男女関係とも微妙に違うし、友人関係とも違う。
家族と呼ぶのが一番近いような、歪な関係だとは思う。
ただ、それに関して外野からどんな風に言われようが関係ない。
俺たちの関係は俺たちが決めることで、誰にも批判はさせない。
ついさっきまで浮かされていた熱はどこかに消えていったけれど、俺たち二人はこれで良いと思うのだ。
だから今は、妹とも姉とも呼びづらい『家族』との会話を楽しむことにしよう。
こんな感じのやりとりが延々と続くだけのお話にする予定です、書き溜めそろそろ切れてきたので今日はここまでの投稿になると思います。
基本的には毎日投稿するはず予定なので、頑張ってジャンル別ランキング1桁を目指していきます。