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7月26日-3

今回はかなりギリギリを攻めてるのでR-17くらいあるかもしれません。エロいことはしませんがエロい話はしてます。

「なあ、君はアホなのか?」


「あはは……どうなんだろうね」


「アホだから言ってるんだよ!!!


なんで両手どころか背中まで使って荷物背負わなきゃ行けないんだよ!!キツイよ!!」


「私も……今凄くキツイ思いしてるから……」


「この荷物の大半はお前の分だろうが……」


「ゴメン、流石にやりすぎた。ゆるして」


アウトレットモールから電車を乗り継ぎ、大量の荷物を抱えながら二人で帰り道を歩く。



何故こんなに俺が苦しんでいるのかといえば、


今日の主賓である楓様が、カワイイ服を目の前にして思わず興奮してしまい、


今日の俺たちが車ではなく電車を使ってここに来たことを忘れて豪遊してしまったからである。



こうなるかもしれないと思って自分用の買い物を少なくしていた俺を自分自身で超褒めたい。


今日だけは未来予知者を名乗っても許されるレベル。



普通ではあり得ない量の荷物を運ばなければならない為、


本来なら二人で持ち合うサイズの大きな紙袋を一人で無理やり持ち歩いている。マジで重い。



しかもモール内を歩き疲れた足への累積ダメージも相まって、


電車の座席に座った時には思わず「おぉ〜…」と声が漏れてしまうほど疲れていた。


周りのお客さんに超ガン見された。


「許さんわ……周りのお客さんにガン見されたの、元はと言えばお前の荷物が原因だろうが……」


「だから悪かったって……後で水着の写真送ったげるから……」


「え!?この程度でそんなことしてくれんの!?」


今の一言を聞いただけで、自分でも笑ってしまうくらいに気力が湧き出てきた。パワプロのラブパワーか?


「手のひらクルクルだね。手首にモーターでも付いてる?」


「思春期の男なんてエロとゲームだけが行動の原動力なんだよ!!」


「死ぬほど極論だよね。他の男子たちは違うよね」


「そんな訳ないだろ。水泳の授業の時とかやましい視線を隠さずに送る男子何人もいただろうが」



「あ、そうなんだ。それは知らないけど、私に視線を送ってる男子を死ぬ程睨みつけてる拓真がいたことは知ってる」



俺たちが通っている学校は25mのレーンが17コースもある広ーい屋内プールなので、男子と女子が対角線上に立って同時に授業を行っている。



その為、視力の良い人や、リスクを背負ってコンタクトレンズを付けたまま泳ぐ人は、女子の水着が見放題なわけである。


やった後には女子からの冷たい視線が待っているからやらないけど。自由には責任が付き纏うのだ。



だから俺も、「楓をやましい視線で見るな!」と言いたいわけではなく、「やましい視線を堂々と知らない女子に送るのは見てて醜いからやめろ」と言いたいだけなのである。


彼氏彼女とかだったらええんちゃいますか、知らんけど。


「そもそもさ、学校の水着なんて見ても興奮しないだろ。


楓の魅力を一番知ってる俺でさえ見てて興奮しなかったんだから間違いない」


「ん?ちょっと待って?」


「なに?どうしたの?」


「なにさりげなく拓真も私をガン見してんの?」


「去年の話だよ」


「論点ちがうよ。去年だったとしてもダメだろ」


「ちっ、バレたか」


「あの、開き直って堂々と変態宣言してもダメだからね?訴えれば多分勝てるからね?」


「いやいや、今さっきの俺はむしろ変態じゃない宣言しただろ」


「確かめる方法が間違ってるんだよ!言ってくれればスクール水着の自撮りくらい撮ったよ!!」


「え?それはちょっと……興奮しちゃうからやめて」


「なんで!?別に何も変わらなくない!?」


「背景が違うだろ。義務だから強制的に着てるのと、他人に見せようと思って着てるのとではエロさが段違い過ぎる」


「何だろう、言ってることは間違ってないと思うんだけど、認めたくない私がいる……」


「男ってのは、どうしてこうも、エロに対してのアンテナが鋭いのかねぇ」


「てめーだよ!!!敏腕刑事風に言っても騙されねーよ!」


「どうだ、気分が明るくなっただろう?」


「百円札を燃やす成金の一枚絵風に励ましてもダメだから。むしろそれは成金というかヤリチン風の励まし方……ぶふっ!!」


「自分で言ってて自分で笑うなよ」


「ああもう、こんなので笑ってしまう自分が情けない……ぶふっ!!あははっ!!」


「言葉と行動が噛み合ってないぞ」


学校にいる時と比べて、楓は良く笑ってくれるような気がする。


気がするが、俺の意識過剰かもしれないし、笑ってる内容がしょうもなさ過ぎるから割とどうでもいい。


「はぁ〜〜あ。良くここまで喋ってて未だに付き合ってないよね、私たち」


「だって付き合ったらセッ○スしかしなくなるらしいからな?」


「それは絶対そうでしょ。未だに間違いないと思うけどね」


以前、俺が教室にいる前でクラスメイトの女子たちにそう言い放った楓の姿を忘れた日は1日たりとてない。


「まあそれは俺も同感だけどな、そうなる前に一度くらいは付き合っておくべきだったよな」


「確かにね。でもそれはそれで、両家からの祝福に良心が痛み続ける日々だったかもしれないから難しいなぁ」



「え、なんか現実味重くない?もしかして、俺と昔から付き合ってた過去の世界線からやって来た?」


「違うから。小6ぐらいの時に、拓真と付き合ったらどうなるだろうって大人ぶって考えてただけだから」


「それはそれで早くないか?」


「あの時の拓真といえばひたすらゲームやって、お母さんに怒られまくってたクソガキだったじゃない」


「そんな奴と付き合おうと思ってたのか……」


「ううん、付き合うってのがどんななのか、拓真で実験しようとしただけ。要は自己満足だよ」


「なるほどなぁ。そんな事ばっか考えてたからクソガキになったのか」


「まあ、悔しいけどそれはあんまり言い返せないよね……」


小さい時は誰だって大人になりたいと思うのだ。


だから、いざ大人になった時、


自分が憧れていた大人とはかけ離れている姿の自分に気づいて恥ずかしくなるのだと思う。



いや分からんけどな。勝手にそう思ってるだけだし。


少なくともまだ未熟な俺があと3年程度で立派な大人になれるかと聞かれたら怪しいってだけで。



「ところでセッ○スの話に戻るんだけどさ」


「そこに戻るのかよ。別にいいけどさ」


「それってさ、前に俺が危惧してた童貞が処女の女の子を上手くリードできずに絶望する危険を孕んでいないか?」


「子供は孕めないけど危険は孕めるんだね」


「いやそのボケ返しづらっ!


え!?「『いや孕むのはお前だもんな』とか突っ込んでいいの!?流石にセクハラでは!?」


「……今さっきまで、私に対してセクハラ発言繰り返してなかったかな?もしかして記憶喪失?勇者30ならぬ記憶30?」


「やべ、うっかり突っ込むとか言っちゃったわ……ごめん、セクハラ発言して」


「違う。反省するべきところ、絶対もっと前にあったはずだから」


「あー!そうか!もしかしてーー」


「オムツじゃないよ?」


「………くそぅ、負けました」


「勝負してないから。というかまたそのネタ引っ張る気だったんだ」


「え?だって困ったときの汎用性高すぎない?オムツ」


「一応言っておくけど、オムツ自体の汎用性は高くないからね?」


「え?普通に汎用性高いやろ。宇宙飛行士とか軍のパイロットとか着用してるし」


「ああもう面倒くさい!分かったからさっさとセッ○スの話に戻せや!あっ……」


「バッ、お前……」


ネタを振った俺が悪いのだが、流石に今の爆弾発言を聞かされては焦って周りを二度見せざるを得なかった。


よかったわ、ここがクソ田舎で。


もしここが教室だったら即死だったわ。社会的に。



言った本人ではなく俺だけが。何でだよ。



「すまん、今年いっぱいはオムツネタ封印するわ」


「そうだね。その方が良いよね……」



便利なものに頼り過ぎると痛い目を見るということを、僕たちはオムツを通じて学びました。




「んで、何の話してたんだっけ?」


「あれだよ、付き合ったらセッ○スしかしないやんって話だよ」


心なしか声のトーンも大人しめになっている。これはこれで囁かれている感がして逆にエロいぞ。


「そして、セッ○スありきの爛れた生活にもいよいよ飽きがきて、お互いに何となく別れることを察して、別れるときのセッ○スでどこで道を間違ったんだと思わず涙を流す二人……」



「最初は好きという感情だけで繋がっていたはずなのに、いつの間にか2人の関係は身体の付き合いでしか繋ぎとめることが出来なくなってしまったんだな」



「まあ、若いうちはそんな事もあったさ。と苦笑いで当時の恋愛事情を喋る既婚のイケメン上司……ってシナリオ。エモくない?」



楓が勝手に俺の将来を捏造してきた。え、なにこれ。


設定が好きすぎて光の速さで読了しそう。むしろ衝撃波で本が吹き飛ぶまである。



「え、エモすぎ。エモいっていうか何というか」


「あり得ないくらいに感情が揺さぶられて切なさと愛しさがうっかり同居しちゃうよね」


うわなんか凄い模範解答きた。こんなところも優等生かよ。



「え、これになりたすぎないか?」


「そうなのよ。ただね…一つ欠点があって」


「ん、何だ?」


「これさ、一歩間違えたら元カノに未練たらたらのダメおじさんになるじゃん?それはアカンよね」


「確かに有り得ないな、酸いも甘いも経験して、最終的に丁度良いところに落ち着いて欲しいしな」


「大学生ぐらいの頃に2人目ぐらいの彼女と本気で恋愛してて欲しいよね」


「分かりすぎるわ。お前は俺の代弁者か?」


「大丈夫?できる?拓真にしか出来ないよ?」


「どうだろう、楓に汚されちゃったから難しいな」



素直な女の子にはどう対応すれば良いか分からないし、そもそも俺自身が女性に対する免疫がなさ過ぎて辛い。


なんとも情けない限りだ。



楓という予防接種がいるのに。


「大丈夫だよ。大学生なんて、私みたいに何でも分かってるつもりで何も分かってない人たちの集まりなんだから」


「その自虐に巻き込まれた大学生たちが不憫でならないよ」


「もしも恋愛が失敗したときは……その時は拾ってあげる」


「せめて貰ってくれよ。捨て犬かよ」


「犬というよりヒモだよね」


「流石にヒモは嫌だ。そんなの受け入れられねぇ」


「じゃあ身体で稼ごうか。一時間2万円くらいで」


「いやお前からそのネタ振るのかよ。もういいよ、どうもありがとうございましたー」


そんな事を話していたらようやく家に着いた。もう腕が悲鳴を上げっぱなしで今日は間違いなく爆睡確定だ。


「ちょっと待って!それ、私の荷物混ざりまくってんじゃん」


「ああもう面倒くせえ!部屋まで持っていってやるから俺の荷物だけ窓越しに投げてくれ」


「いや、絶対届かないから」


「ウィンドミルモーションで」


「フォームの指定しなくても届かないって」



ちなみに、その日は晩ご飯を食べ終わった瞬間に寝てしまったせいで楓の水着姿をせびるのを忘れてしまいましたとさ。


やらかし、やらかし。

ヤバイ、更新をかかさないと人気が落ちる……という危機感の元で書いてます。


ランキング落ちると見てもらえるペース下がるので助けてください。


全部一括で投稿し直すとかいうチート技使いたいです、やりませんけども。

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