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山の都で神様が!?  作者: 月光小夜曲
3/9

~2~

「晴人君、雰囲気のいいカフェ見つけたんだ。学校終わったら一緒に行かない?」

 一人の女性が現れた。橋元麗奈だ。

 腕を絡ませ、豊満なアレを押し付けてくる。

 俺と同い年の彼女は、かなりの美女で性格も良いと噂で確か読モしてるって話だ。俺のことを好きで もファンクラブには入らず、堂々と『晴人の彼女になる』宣言をしている。ファンクラブのメンバーは相手が麗奈なら仕方ないといった雰囲気だ。

 しかし今は、美弥子をいち早く追いかけたい。

「橋元さん?見てわからない?俺は今、美弥子に絶賛プロポーズ中なんだけど、邪魔しないでくれる?」

「誤解を招くこというなー!!」

 逃げていった美弥子が叫んでいる。

 麗奈さん、めっちゃ邪魔してください。さっさと晴人を連れていってください。

 そんな美弥子の心の声がだだ漏れで聞こえる。照れてるのか、可愛いなぁ。

「あら?彼女嫌がってるように見えるけど?」

「違う、美弥子は恥ずかしがりやなんだよ。だからあっちに行って?俺の気が変わらないうちに」

 美弥子を追いかけるべく、絡ませられた腕をはずそうとすると、

「橋元麗奈さんだよね?向こうで教授が探していたよ?」

 今度はスッゴいイケメンが現れた。俺とはまた違ったタイプの、中性的な顔立ちのイケメン。周りの女の子たちもうっとり見とれている。

「教授が?何かしら?」

 見たことない(イケメン)に声をかけられた麗奈はほんのり頬を染め、指された方へ足取りも軽く消えていった。

「で、さっきの子が美弥子か。なるほどね。でも、俺は今の子の方がタイプかな」

 キラキラスマイルを振り撒きながらこちらを見るイケメン。誰だっけ? この人……。どっかで見たような……。

「晴人、忘れたのか?俺だよ、俺」

 最近巷を騒がせているオレオレ詐欺師か!

「美弥子を知っているのか?あいつ、俺以外の男と……」

「ずいぶんと久しぶりで忘れたのかい?自分の守護神に向かって」

 え?今何て言った?久しぶり?守護神?意味がわからない。頭おかしい?この人……。?をいっぱい浮かべていると、思い出しました。その存在を。

「あー、思い出した。アレね」

「守護神をアレ呼ばわりするのお前くらいだぞ」

「それはそうと、美弥子を見失ったじゃないか。助けるんならもっと早くに助けに来いよ」

「あはは。だってお前ら見てんの、楽しかったもんで」

 悪びれもせずケラケラ笑う美男子。

 コイツが俺の守護神。小一領家を守護する<神様>の分身で、小さい頃はよく姿を見かけていたのだが……。

「しばらくみなかったけど、ホントに守護してたのか?」

「いやぁ、実はねフランスにいる神様に会いに行っていたんだよ。そしたらね、今はこんなのが流行りだーなんて言って、ジュストコールとかクラヴァットとかを一式くれたんでね、それを着て帰ったんだけど。誰もそんなもの着てないしね~。参ったよ、ハハハ」

 呆れて言葉が出ない。本当にコイツが俺の守護神で大丈夫なんだろうか?不安になってきた。



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