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二度寝と茶番



「バカ兄〜!おぉぉきろぉぉぉ!」


がっ!


勢いよく襖が右にずれる


「おねぇちゃーん、僕が布団から出るとその絵から龍が出てくるんだ。捕まえてよー。」


朝、兄の部屋を尋ねると、幼児退化して泣きじゃくる兄が待っていた。


(あ〜、これなんだろう?またバカ兄が私をからかっているのか?本気にするべきなのか些か判断に迷うぞ、これは。これは兄に乗ってあげた方が二度寝とかせずに起きてくれるのだろうか?)


そのような思考が私の頭の中を駆け巡る。


結論…こんな面白そうなもの、乗るっきゃない!


「何で龍が出るんだよ!」

「僕にはそういう力があってね」


か、語り出した…!


「毎日毎日、魔物とか妖、邪神が来て僕を食べようとするんだ。」


ぜってー嘘だろ。


「だからね、毎日傷を負っていくんだ。僕が毎晩毎晩ヨシヨシして傷を治すのにね、毎日毎日死にそうになって帰ってくるんだ。」


話が重くなってきた…


⑨⑨⑨⑨⑨


「それでね、僕どうにもできないんだ」

「なんていいやつなんだ龍ぅぅぅぅぅ!」


泣きじゃくる兄妹、ドン引きものだと後で確信したね!

黒歴史になって後から兄にどれだけいびられるかはまだ誰も知らない。


「僕絶対防御結界(布団)から出たくない!でも出ないとみんなに心配をかけちゃうんだ

僕にはどうすることもできないんだ!だからおねぇちゃん!絶対に僕が防御結界から出たら龍を捕まえてね!絶対だよ!」

「出たらダメだ!出たら龍が龍が死んじゃう!」

「だけど本当に僕にはどうすることもできないんだ!う、う、うぇぇぇぇん!

おねぇちゃぁぁん!龍を龍を守ってくれっ!」

「守る、絶対に守ってあげるよ!」

「守るからね!」


扉の外にたまたま通りかかった母は、

(入りづらい)

とただただ思うのであった。

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