8章 料理
秀一はローザの元を訪ねた。
「きゃあああああ!!!!」
ローザは逃げ出した!
「まてよ!何故にげる~!」
「神主さんがうんちを持って追いかけてくるからよ~!」
「これはうんちじゃないよ!チョコソフトだよ!」
秀一はローザを電撃で痺れさせて突っ込んだ。
「いやあ!!!チョコソフトってなによ!うんちにしか見えないんだけど!」
「こんな渦巻のうんちなんか見たことが無い!こんな形のうんちがあってたまるか!」
「確かに…言われてみればこんな形のうんちは見たことが無いわ。」
「お前は初めて見るのか。これはチョコソフトと言ってチョコレート味のソフトクリームだ。」
「これがソフトクリーム?!ソフトクリームって白でしょ?こんな茶色いのは初めて見たわ!」
「だからチョコレート味だからだよ。」
「なんだか汚くて食欲がそそられない見た目ね。」
「かりんとうやカレーだってうんちみたいな見た目なのに美味しいじゃないか。それと同じだよ。」
「カレーと言えばこれからカレーを作るつもりなの。良かったら召し上げって!」
「食べる食べる。チョコソフト食べたらすぐ食べる。」
ローサはジャガイモをみじん切りにし始めた。ニンジン・玉ねぎ・リンゴ・ピーマンを次々とみじん切りにしていく。
「カレーなのにみじん切りかよ。」
さらに切った野菜にカツオとワカメを入れてカレールーを入れて煮込む。
「この間にご飯を作っちゃうわね。お米にヨーグルトと蜂蜜と噌汁を入れて炊くと美味しく炊けるのよ!」
ローザの言った通り、ふっくらとつやつやでご飯が美味しそうに炊きあがった。
「あとはレトルトカレーをかけて出来上がり!」
「カレーをなんの為に作っていたんだ!」
秀一はローザの腹にケリを食らわせて突っ込んだ。
「ぎゃふん!」
「冷やかしなら帰らせてもらう。」
「うぅぅ…待っ…待って……。」
「いいや、帰る!」
そういって秀一はアキリサの部屋に向かった。
「もぉ~う。冗談だったのにぃ~。」
秀一はアキリサの部屋を訪ねた。
「お帰りなさい。お兄ちゃん。」
「ただいま。」
「新しいたこ焼きを焼いてみたの!食べてみて!」
「うん。猫舌だから割ってから食べるよ。」
「これは割らないで食べて!」
見ると串に刺さった団子のようなたこ焼きがあった。
「これの具は何だい?」
「焼き鳥たこ焼きよ。」
「そりゃあ良い!美味しそうだ。これは冷ましておいて最後に頂こう。」
「じゃあ先にこっちを食べてみて。」
「じゃあ割らせてもらう。おお!栗たこ焼きか!」
「こっちも食べて!」
「おお!こっちはカボチャたこ焼きだ!」
「これもこれも!」
「これは…虫の死骸が入っている!?」
「死骸じゃないわよ。セミの抜け殻よ!」
「こんなの食べられるかーーー!!!」
秀一は電撃でアキリサを痺れさせた。
ビリビリビリビリ!!!
「きゃああああ!!!どうして!セミの抜け殻は食べられるのよ!シュチュ―の具にもなるって聞いた事があるわ!」
「どこの情報だよ!あのな。セミの抜け殻は薬の原料であって食用じゃないんだよ。」
「そうなの?」
「中国ではセミの抜け殻を薬に使うらしい。だが普通は食用にしない。」
「へえ~。知らなったわ。20へぇ。」
「また随分と古いネタを知っているな。」
「このネタ古いの!?知らなかったわ。ものしりなお兄ちゃんってス・テ・キ!」
アキリサは秀一の頬に頬ずりした。
「やめろ!!!」
秀一はアキリサの顔を引っ掻き回して蹴り飛ばして逃げて行った。
「もぉ~。素直じゃないんだから!」




