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ひきこもり娘たちの更生員  作者: 日本のスターリン
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13章 軍事知識

 秀一はローサの元を訪ねた。


「74式戦車のラジコンを買って来たぞ。」

「や~ん!秀一君ありがとう!」

「モデルは旧型だな。」

「あらぁ~74式は今でも現役なのよ~。」

「74式戦車・90式戦車・10式戦車の比率はどのぐらいなんだ?」

「90式が一番多くて、次が74式、その次が10式らしいわよ。」(※平成29年現在)

「なるほど、まだまだ日本の主要戦力と言うわけか。」

「あたしも実物に乗ってみたいわ~。」

「じゃあ、自衛隊に…。」

「無理!」

「まだ言いかけだろ!」


 秀一はハリセンでローサの顔を10連続往復ビンタした。


「痛ぁ~!自衛隊に入るようにって言うんでしょう。あたしの忍耐力じゃ無理よ。」

「戦車に乗ってみたいんじゃないのか?」

「そりゃあ試乗はしてみたいけれど、別に訓練や実践で乗りたいわけじゃないわ。そもそも戦車の環境は快適じゃないのよ。日本の戦車はクーラーもついてないもの。」

「そうなのか?エアコンやクーラーが付いていないと機械が壊れちゃうんじゃないか?」

「機材を冷やすための冷却装置と人間用のクーラーは別よ。乗員用の冷房機能はついてないの。だからあたしの忍耐力じゃ熱さには耐えられないわ。」

「思ったよりも詳しく知っているんだな。そういう言い訳するための知識だけは達者だ。」

「えへん!」

「嫌味が分からないのか!」


 秀一は平手で20連続往復ビンタした。


「痛たたたたた!!!」

「全く…。」

「言い訳するための知識だけじゃないわよ!戦車は走行時間と同等以上に修理に時間がかかるっていうのが常識らしいわよ。」

「そうなのか。」

「所説あります。でもそう言わしめるくらいに戦車の修理に長い時間が必要なのは間違いないわ。」

「戦車って意外と効率が悪いんだなぁ。」

「あたしも戦車と同じよ。働く効率が悪いの。だから働かないのよ。」

「結局言い訳になるんじゃないか!!」


 バリバリバリッ!!

 秀一はローサの顔を引っ掻き回した。


「や~ん!あたしの美貌が台無しだわ~!!」

「全く・・・。自衛隊に鳴らないんだったらミリタリーの知識なんかなんの役に立つんだ。」

「まぁ!知らないの?東京のホテルのニューオータニ改定展望台レストラン『THE sky』は戦艦大和の主砲塔の技術が転用されてるし、ゼロ戦の航空技術で得たノウハウが新幹線の開発にも繋がってるのよ!軍事知識・軍事技術は様々な分野で役に立ってるんだから!」

「じゃあ、お前も軍事知識を社会のために役立てるのか?」

「軍隊アリって知ってるでしょう?軍隊みたいなアリなの。」

「軍隊の知識と関係ないじゃないか。」

「働きアリの7割は働かないのよ。アリにも役割があるように人間にも役割があると思うの。働かないアリがいるように働かない人間もいないとだめだと思うの。だからあたしは働かない人間になってるのよ!」

「いい加減にしろ~!」


 ビリビリビリ!!!

 秀一はローサを電撃で痺れさせた。


「もう帰る!」

「ああん!!!待って~!!」


 ローサは秀一に抱き着き秀一の顔を自分胸の谷間に埋めてぱふぱふさせた。


「あ゛あ゛!!!何するんだよ!!」

「あなたとずっと話していたいわ!あたしのこと嫌いなの?」

「そんなことはない。好きだよ。お前の真っ赤な髪の毛は本当に綺麗で好きだ。」

「じゃあもっとお話ししましょ!」

「しょうがないなぁ…。」


 秀一はしばらくローサとの漫才に付き合わされるのだった。

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