スキル
メニュー欄の「スキル」のページを押す。
ステータス画面から何やら文字の並んであるページへ移行する。
文字から文字に線が引いてある。いわゆるスキルツリーというやつだ。昔遊んでたオンラインゲームで似たようなものを見たことがある。
書かれている文字にも白い文字と灰色の文字の二つがあることがわかる。おそらく白い文字で書かれたものが習得してあるスキルで灰色の文字がまだ習得できていないスキルであろう。
右上に習得済みスキルのみを表示の項目があったので押してみる。
スキルのツリー表示から白い文字だけが上から順番に並ぶように変わった。
オリジンスキル:
<形態変身>
<攻撃力変換・防御>
フレンドスキル
<アーマーチェンジ・ブロック>
<防御力増加・大>
(フレンドスキルって、まんまアプリゲームじゃねえか。)
オリジンスキルとはその守護者が召喚された時に発動されるスキルである。
常時発動しているパッシブスキルとホルダーが命令して発動されるアクティブスキルの2種類が存在するらしい。
ブロックのスキルを参考にすると
<形態変身>がアクティブスキルでその他のスキルがパッシブスキルになる。
アクティブスキルは発動に存在値が求められることが多い。
またパッシブスキルは発動時すでに発動しているため命令しなくても発動し続ける。それゆえにホルダーが望んでON/OFFの切り替えはできないようだ。
フレンドスキルは俺にはまだいないがフレンドした相手が端末を通して発動できるスキルである。
つまりこちらからは自由に使えないスキルということだ。<アーマーチェンジ・ブロック>などブロックの名前が入っているのでユニークスキルだと思う。しかし自分が使う機会がないと思うとちょっと残念だ。
<攻撃力変換・防御>
スキル名から察するに攻撃時に防御力の一部を攻撃力に反映させるというものだ。
これで攻撃力Dでウォッチャーを二撃で倒せた理由だ。反映率の一部がどれくらいの数値化なのか詳しく調べてないが、ブロックの防御力は最大のSランク。攻撃力も相当上がったのだろう。
そして最後におそらくブロックの主力スキルであろう<形態変化>の説明文を読んでみる。
<形態変身> 消費存在値500
フレンドの守護者の姿形を模倣する。発動時、模倣対象となる守護者のステータスの半分を得る。また、発動中は召喚中に継続消費される存在値が倍になる。
やはり主力スキル。他者の守護者の姿形とステータスの半分を得るスキル。
ブロックの防御力以外の低いステータスを補えるのはかなり大きい。それに変身先のステータスに関わらず攻撃力変換・防御があるため攻撃力と防御力は標準よりも強くなることが望めるだろう。
(ただ問題は自分にまだホルダーのフレンドがいないってことか・・・)
それに存在値の消費量が倍になるなら短期決戦を望まないといけないということだろうか。試しにツールの召喚ボタンを押してみる。
眩い光と共に地面に魔法陣が描き出される。そしてその下から現れる立方体。特に襲われていなければ召喚できないという制限はなさそうだ。
アプリ画面を見てみる。襲われているときは気づかなかったが画面がステータスや存在値を確認できる画面にかわっている。そして存在値が満タンまで回復していたはずなのに1000ほど消費されている。
(もしかしてただ呼ぶだけでも存在値を使うのか?そして予想以上に存在値の消化が早い。)
1秒間に1ぐらいだろうかと予想していたがそれ以上のスピードで存在値が減っているのがわかる。
部屋の壁にかけてある時計の秒針が一番上に来た時から1周、つまり1分でどれくらい減っているか確認する。大体500ぐらい減っている。つまり1秒間で存在値おおよそ8消費している。変身した場合1秒間に16消費。召喚に1000。そしてスキル発動自体に500使う。ノートパソコンから電卓アプリを使い計算してみる。
(最大で8分弱か・・・。連戦するほどの時間はない。やはりここぞ時に使うものか)
と効果時間について考えていたらふと大事なことに気付いた。
(<形態変身>以外で戦う術がない!)
頭の中では必殺技のように普通に戦闘して必殺技を考えていたのだが、そもそもブロックにはこのスキルしか攻撃方法がないのだ。つまりブロックの戦闘可能時間は8分ということになる。
(連戦になったら召喚して逃げるを繰り返すしかないのか?)
そういえば存在値の回復はどれくらいだろうと思い、アプリ画面から召喚解除ボタンを押す。するとブロックは光と共に霧散して消えた。
そこで見たくないものが見えた。
存在値が0になっている。
(まさか召喚解除って存在値を強制的に0にすることでこの世界から存在をもと来た場所にもどしてるのか!?)
もしかして召喚は一方通行なのだろうか。向こう側から呼び出す方法があるが帰る手段が存在値0での帰還しか用意されていないならこれしかないだろう。
(しかしこれは問題だな。)
召喚値の回復は1秒で1回復するようだ。つまり全回復するのに3時間もかかることになる。
戦闘するにしてもスキル発動や召喚自体のコストを考えると総存在値の3分の1は確保しておかないとまともに戦闘ができないことになる。
(連戦になることなんてあるのだろうか。どれくらいの頻度でウォッチャーが現れるかわからないし、召喚解除後にまたウォッチャーと遭遇なんてしたら対処しようがない・・・。)
ノートパソコンの電卓とにらみ合いをしながら考える。
(この仕様なら迂闊に召喚するのは得策じゃないな。幸いウォッチャーが現れたらアラームがなって知らせてくれるしどこかへ逃げるかほかのホルダーに対処してもらうしかないだろう。)
そこで気が付いた。だからこそ、このアプリにはフレンドシステムがあるのだと。
気になるのでスキルページからフレンドページへジャンプする。端末から淡いエフェクトが発生した後、フレンド画面へと移行していた。
(ん?フレンドを登録した記憶がないのに誰かの名前が入ってる。)
「アミテリア」
名前のところをクリックしてみる。さきほど見ていたステータス画面と似たようなページに移行する。しかしステータスはすべて統一してF。そして画面にはアイコンのピンクのツインテールの女の子がこちらを向いて笑顔で両手を振っている。
(おまえか・・・)
ミステリー映画の事件が起こる前の扉を開ける気持ちでボタンを押したがすごい肩透かしを食らった気分になる。
フレンドスキル確認項目があったので押してみる。
スキルは1つだけしかない。
<アラーム>:
アミテリアが色々お知らせするよ♪
(このスキルのおかげでウォッチャーが出現したときに知らせてくれていたのか。けどアプリ自体のシステムじゃなかったんだな・・・あのアラーム。)
アミテリアに少し気を取られたが本来の目的を思い出した。フレンド欄右上には0/5と書かれている。アミテリアはカウントされていないようだ。
(5人か・・・協力して撃退することを考えると近くに会える人とフレンドになったほうがいいのだろう。)
フレンド人数も確認したところで途中だったスキル確認を再開する。
防御力増加・大は名前の通り防御を上昇させるパッシブスキルのようだ。
スキルの説明文を見てみたら防御力を3段階増加させるらしい。つまり最低ランクのFだったとしたら飛んでCまで上がるのだろうか。単純な効果だが強すぎる気がする。
気になったので攻略wikiのQ&Aのページで検索をかけてみる。
(あった。なになに「フレンドスキルのパッシブスキルは基本重複される。あと増加分だけランクが上昇するわけではなく、ランクを一つ上げるごとに3段階上げる必要がある。」か)
つまり<防御力増加・大>はランクを1つ上げるとわかった。また気になっていたがスキルの重複も調べれたことは大きい。
よくよく考えてみればフレンドスキルは普通のゲームと違いフレンドになった時点で効果がある。 <防御力増加・大>があるように<攻撃力増加・大>などのフレンドが増えれば増えるほどかなり強くなるだろう。
<アーマーチェンジ・ブロック> 消費存在値500
守護者はフレンド守護者の鎧を装備することができる。鎧装着時には装着したフレンド守護者の守備力分、守護者の守備力が増加する。装備中は召喚中の継続消費される存在値が倍になる。
(つまり自分のフレンドは鎧としてブロックを装備することができるわけだ。装備するだけで守備力がSになるなら守備力が低い守護者にとっては重宝されるだろうな。消費存在値倍は2体分の守護者を呼び出してるようなものだし妥当なのだろう。)
守備力が低いならば二倍の継続消費存在値よりもダメージを受けて減る存在値より少なく済むかもしれない。
ふとこのスキルの解除は命令で解除できるのだろうか。それとも発動したら存在値なくなるまで発動しっぱなしのスキルだろうかと疑問に思ったが現状では確かめることができないのでまたの機会といことで諦めるしかないだろう。
(あとは・・・スキルツリーにあった未収得スキルを確認しようか。)
スキルツリーには< 形態変身>という新しいスキルルートが1つあった。また<攻撃力変換・防御>に強化ルートは存在しないようだ。
また、スキルはどうやら習得できるスキルのみ表示されるようで、灰色の文字にさらに派生しているであろう矢印があるのだがその先は名前がぼやけていて見ることができず、タップしても内容を把握できなかった。
まずは1つ目、< 形態変身>の派生スキルを確認してみる。
< 能力模倣>
習得:最大存在値の3000を消費
< 形態変身>使用中、模倣した守護者が所持しているスキルを使用できるようになる。また模倣スキル使用時に追加で存在値を300消費する。
(< 形態変身>が主力のブロックにしてはまずとっておかなければならないスキルだろう。いま現状だと、模倣してもその変身後の攻撃方法も通常攻撃的な攻撃しかすることがなかったのに対してかなり選択肢が増える。)
そして新規開拓スキルツリーの最初のスキルを見てみる。
<形状記憶>
習得:最大存在値の1000を消費
自身の守護者に姿形を記憶させることができる。形状記憶時に名を付ける必要があり、その名を「形状変化」の後に続けて唱えることで記憶させた形状に変化できる。習得時の記憶数は3。
<形状記憶>。おそらくこのスキル派生はフレンド守護者への変身ではなく、自身を自由に変身させることによって戦っていくためのスキルルートなのだろう。形状を盾た壁などに変えれば自慢の硬さで鉄壁の守りとなり。槍や剣に形状を変えることで自分の手でウォッチャーと戦う選択肢ができる。なにより< 形態変身>などのスキルと違い、おそらく形状変化に発動時の存在値消費コストはかからない。
(いままで< 形態変身>が主力スキルだと思っていたがこちらのルートで戦っていくこともできそうだな。< 形態変身>と違い長期の戦闘に適しているし、なにより自分に現在フレンドがいない。)
おそらく存在値が許す限り両方習得することが可能であり、消費コストも初回スキルということなだろうかほかのスキルと違い1000でとることができる。< 能力模倣>も魅力だが現在フレンドがいないのでフレンドが増えてから考えても遅くはないだろう。何より存在値が減ると戦闘時間だけでなくダメージ無効系の効果も弱くなってしまう。
(それにしてもやはりスキル習得には存在値を使うのか。)
ステータスにレベルなどの表示がなく、wikiなどにも成長関連の内容がスキルしかなった。そしてウォッチャーを倒したときに得られるのは存在値。おのずと守護者の成長には存在値が必要になってくるのが予想できた。
思考が脱線してしまったが気を取り直して<形状記憶>の習得ボタンを押す。
<形状記憶>文字がまるで何かをダウンロードするように左側から徐々に白い文字へと変わっていく。最後まで文字が白くなったとき「<形状記憶>を習得しました。」というメッセージと共にいままで見えなかった<形状記憶>ルートの次の派生スキルが確認できた。<形状記憶>の文字から2つに分かれている。
<質量記憶>
習得:最大存在値の1500を消費
<形状記憶>時に質量を記憶させることができる。習得時に記憶数が1つ増える。
質量の最大値は最大存在値に依存する。
<体積記憶>
習得:最大存在値の1500を消費
<形状記憶>時に体積を記憶させることができる。習得時に記憶数が1つ増える。
体積の最大値は最大存在値に依存する。
質量と体積の記憶。このスキルを見たときにわかったことがある。この形状記憶スキル、質量と体積は変えることができなかったようだ。ブロックの大きさは大体1辺30cmぐらいで質量は重いと感じたが両手で普通に持ち上げれるくらいの重さで抱いてた感覚からして20kgだろう。壁にするにはある程度の大きさが必要で、重さがなければ敵の攻撃で吹き飛ばされかねない。
(両方取ったほうがいいのだろうけど、いまは焦るときじゃない。とりあえず保留かな。)
とりあえず実際に<形状記憶>を試してからどっちを先に取るか考えようと思った。