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異世界でなった魔法使いが想像と違う!  作者: 桜華
第二章:異世界でなった魔法使いの旅路
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技術入門

投稿遅れてすいません。まとめるのに時間がかかりました。

今回ちょっとごちゃごちゃして読みにくいかもしれません。そう感じたらご指摘ください。


修行(?)二日目です。

「おはよう」

「あ、おはよう。おこしちゃった?」


どうやらギルさんが起きたようだ。

僕は今、見張り当番をしながら野菜を切っていた。せっかくなので時間を有効に使おうとコンソメの下ごしらえ中だ。


「いや。たぶん習慣だ。きにすんな」

「いつもこんなに早くにおきてるの?」

「ああ」


そういって体をこきこきと鳴らす。そしてほぐし始めた。


「ユウナは何をしてるんだ?」

「せっかくだから料理の下ごしらえを。どうせならおいしいものを食べたいし」

「そうか」


そしてしばらく沈黙。話しかけられないから料理に集中する。切った野菜をなべに入れる。後は灰汁を取りながら煮立たせないように気をつけるだけだ。


「・・・起きたときに料理のにおいがするっていいもんだな」


ギルさんがつぶやいた。独り言だとは思いつつも、僕も同意見なので賛同する。


「そうだね。誰かが一緒にいてくれる暖かさみたいなものがあるよね」

「いや、そういうのもいいんだが起きたときに好きな女が料理を作ってくれてるとか、男の夢だろ。いつか俺のためだけに料理を作ってくれ」

「イヤ」

「即答かよ」


気持ちはわかるんだけどね。同じ男だから。そう。同じ男だから。大事なことだから二回言った。

最近ずっと魔法少女になりっぱなしで、男の姿にもどれてないけど僕、男だから!

気持ちはわかるけど、その願いをかなえるかどうかは別。男と一緒になんてなれないし、僕はたぶん、今、ティアが好きだ。

そう思えたのはギルさんに負けた直後。あの溢れる想いが僕に自覚させた。「たぶん」なのは、僕が深く考えないようにしているから。今答えを出すとティアの顔をまともに見れない気がするし、今の状況でそうなるのも非常にまずい気がする。とりあえずこの修行(?)が終わるまでこの気持ちには静かにしていてもらおう。


っと、自分の世界に入り込んでた。なべは、うん。大丈夫。しばらくは目を離しても大丈夫そう。話しかけてきたギルさんはどうしてるかな?

ギルさんは短剣で素振りをしてた。素早く振るんじゃなくて、ゆっくりだけど。これって意味があるのかな?ギルさん集中してそうだけど聞いていいのかな?


「ギルさん、質問いい?」

「んぁ?いいぞ」


そう言うと素振りをストップした。


「素振りしながらでいいよ。なんでそんなにゆっくりなの?素振りってもっと素早くやるもんだと思ってたんだけど・・・」

「あぁ、これは動きの確認だ。自分の理想の動きができているか、これ以上に無駄のない動きはないか、ってな」


話し終ると再び素振りを再開する。言うだけあってその動作は洗練されているんだろうか、とても綺麗に思えた。

それからすぐにギルさんの動きが止まる。


「ユウナ、これが技術だ。ただ振り回すのと、動きまで追求した一撃、その違いわかるだろ?」

「・・・うん」

「まぁ、流派によっては色んな動きがあるんだろうけどな。ちなみに俺は我流だ。・・・こっからは確認だ。その俺から習うと変な癖みたいなのがつく可能性もある。それでも俺から技術を習うか?」


僕は少し迷ったけど、首を縦に振った。


「うん。僕はギルさんから技術を学びたい」

「わかった。じゃあまずは俺の素振りをよく見てな。それから自分で真似してみろ。

「はい!」


こうして僕はギルさんの動きをずっと見ていた。







「おはよー」

「あ、おはよう」

「おう」


次に起きてきたのは意外や意外、シルクだった。


「なに、その複雑な表情」

「いや、別に」

「あー。シルクは早起きだぞ。以前シルクにもユウナと同じ事を教えた。したら俺と一緒に朝の日課になってるんだよ」


ギルさんに心を読まれた。あ、顔にでてたんだっけ。

でもなるほど。シルクがこの年齢で強いわけがわかる。

シルクは僕を軽く睨みつつも体を動かしだす。


「ギルにぃいつもより早いね?」

「今日はお前がいつもより遅いんだよ。環境の違いで多少バランスがくずれてるんだろ?」

「あー。そうかも」


そういいながらシルクは体を動かしていく。


「よしっ」


そう言って取り出すのは短剣。そしてギルさんと同じくゆっくりと素振りを始めた。

それを見つめるギルさん。


「うん。ずいぶん綺麗な動きができるようになってるな。この間の動きも納得だ」

「本当?ありがとう」


そういいながら、意識は動きに集中してるようだ。確かにギルさんほどじゃないけど、綺麗で滑らかな動きだ。


「ギルさんはもいいの?」

「ん?あぁ。日課のほうは終わった。ユウナもやってみるんだったら見ててやるぜ?」

「それは心強い。ぜひよろしくお願いします。師匠」


そういって準備を始める僕の耳に、「師匠か・・・悪くねぇな」って言葉が聞こえてきた。軽い気持ちで言ったんだけど失敗だったかな?





「おはようございます」

「おはよう」

「おはよー」

「おっす」


最後に起きたのはティアだ。といっても三人の起きた時間はそんなにかけ離れてない。


「みなさん早いですね。ユウナ、見張りお疲れ様」

「ありがとうティア。まだみんな起きてそう経ってないよ」


一応見張りは時間を設けて交代制にしてある。こういうときは多人数がありがたいって思う。


「よし。とりあえず飯にすっか。今日の予定も話したいしな」

「「はい」」


僕とシルクは武器をしまってタオルで汗をぬぐう。

僕はそれからなべの確認。いい感じになってる。仕上げの調味料を入れてちょっと味見・・・うん。初めてにしては上出来かな。


「なんだか今朝もいい匂いがするな」


ギルさんが覗き込んできた。


「おわっ。なんだその具の量。すっげぇ豪華じゃねぇか!」


本の通りならスープだけで具は使わないんだけど・・・まぁいっか。

僕は昨日の残りのサンドイッチとスープを入れる椀を取り出して、スープを注いで行く。


「それじゃあいただきます」


みんなは早速暖かいスープに口を付ける。

僕はどきどきしながら見つめる。


「昨日のコーンスープもうまかったがこれもうまいな!」

「おいしいし、具がいっぱいで大満足!」

「おいしいです。たくさんの味が複雑に絡まって、でもどれもケンカしてなくて・・・協力してるというか、お互いがお互いを高めてる感じですか。でもこれ・・・もしかして昨日のコーンスープにも入ってません?」


みんなおいしいって言ってくれてよかったってほっとする。と、同時にティアの舌に驚いた。


「よくわかったね。といっても昨日のスープは違う人の作ったスープが材料なんだけどね」


まぁ嘘じゃないよね。コンソメは市販の固形ものを使ったから。あれ?ということは僕のコンソメは市販のコンソメスープの味をしてるってことか。ますます嬉しいな。


「「おかわり(だ)」」

「あ、私もお願いします」

「はーい」


コンソメスープ、好評でよかった。


食後、お茶を飲みながら休憩もかねて今日の予定を話し合う。

僕は緑茶、ティアにはミルクティーを、シルクはオレンジジュース、ギルさんにはコーヒーを出した。

召喚マジ便利。


「シルクとティアは昨日と同じでいい。ユウナは一日一回カードが作れるんだったな。とりあえず昼までは俺と一緒に素振りと手合わせだ。昼からはカード作りをかねて戦いながら素振りの動作ができるかの検証と、戦闘経験の増加だな」

「「「はい」」」

「何か質問ややりたいことなんかあれば言えよ」

「んー特には」

「大丈夫です」

「強くなるぞー」


それぞれが答えを返す。・・・じゃっかんシルクがずれてる気もするけど。

みんな飲み物を飲み干した。


「よし。んじゃ始めるぞ。危ねぇ時や誰かが「危ねぇ」って思ったときは声をかけたり助けたりしろ」

「「「はい」」」





こうして僕たちの強化プラン二日目は始まった。





コンソメ作りこれであってるかな・・・間違ってたらご指摘ください。

他にも疑問質問、ここの展開がおかしいとかもどんどん指摘ください。


シルクの心の中「ユウナ、ボクが早く起きるのを意外そうな顔で見てたよ。失礼しちゃうな。でもユウナ強いし、料理もおいしいし、素敵だな。ギルにぃとくっついてボクのおねぇさまになってくれないかな。ユウナだったらギルにぃとられても許せるし。いっそもうユウねぇって呼んじゃおうか」

ユウナ「寒気が。しかも昨日よりひどい。風邪が悪化してるのかな?」


余談その1

コンソメスープの具材はおもにこっちの世界の材料を使用しています。牛肉は昨日のレッドぶるぁ(笑)です。


余談その2

見張りの順番はユウナが最後だったんです。だから朝一番で起きてました。


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