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異世界でなった魔法使いが想像と違う!  作者: 桜華
第二章:異世界でなった魔法使いの旅路
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領主の実力とAクラス冒険者の実力

最後のほう、眠くて頭の回らない状態で入力してましたので、ミスが多いかもしれません。

同時に、後半を多少いじる可能性があります。

「さぁ気を取り直して第三回戦だぁ。優勝候補といっても差し支えないわが町の領主、ノルド様の登場だぁ!」


領主は手を振りながら中央へ歩いていく。観客の声はより大きくなり、声援も聞こえる。これだけで慕われてることがわかる気がする。きっといい領主さんなんだろう。


「お父様がんばれー」


娘の声援には力コブを見せて応えてた。


「対するこちらも実力派!この町に10人しかいない最高峰Aランク冒険者の一角、レイコットだぁ!」


こっちも領主に負けないくらいの声援だ。かなりの美形なせいか女性からの声援が多い気がする。

あ、男たちから嫉妬の視線が。


「ふむ。Aクラスか。楽しめそうだな」


領主は嬉しそうだ。めっちゃ嬉しそうだ。

やっぱり領主は戦闘狂っぽい。どっかの戦闘民族か。

あー。戦闘民族で思い出した。領主様ってどこかで見たような気がするって思ってたら、国民的漫画の地球に襲来した戦闘民族にそっくりなんだ。

うわっ、余分なことに気がついたら面白く見えてきた!こらえなきゃ。


「ユウナ、何か面白いことがありましたか?」

「ううん。別に」


ティア鋭すぎ。


「僕もです。あのギル様に「同等か俺より上」といわれる実力者と戦える機会をくれたユウナさんに感謝しないと」

「ん?なんかお前その感じだと権利は要らないのか?」

「もちろんいりますよ。僕に相応しい女性だとおもいますから」


「ユウナ、なんて顔してるんですか」

「え?僕今変な顔してる?」

「ピーマン食べた子供みたいな顔してます」


・・・うまく例えるね。でもそんな顔もしたくなるよ。実際に実力あるんだろうけど、自意識過剰なタイプかな?しつこそうな上に、人の話をきかなそうで苦手なタイプだ。

っていうかティアはなんで僕の顔の変化に気づくんだ?


「じゃあ手加減される心配はないな」

「もちろんです。それにそういうことされるのは嫌いでしょう?」

「わかってるじゃないか」

「あの、そろそろ始めてもいいですか?」


長い話に実況が焦れたようだ。


「ああ。いつでも」

「僕もです」

「それでは。お前ら待たせたな!決勝第三試合、はじめぇ!」


「はっはぁ!」


領主は嬉しそうにバスターソードを掲げて突進していく。

レイコットは背中の二本の剣を抜き放ってクロス、バスターソードを受け止めた。

かなり重一撃だ。地面が少しへこむ。

領主はそのまま力を込める。レイコットの顔が少しゆがんだ。

このまま領主が押し切るかと思った瞬間、レイコットはいきなり力を抜いた。


「ぬおっ!?」


レイコットは攻撃が当たる直前にちょっと力を入れてバスターソードを横に流した。領主の攻撃は当然止まらない。そのまま地面に剣を突き立てる形になった。そしてそれは隙となり、そんな隙を上級者クラスのレイコットは見逃さない。流れるように剣が領主を襲う。しかし領主も実力者、横なぎにきた剣に対して武器を手放し、しゃがんで躱す。さらに足を狙って蹴りを放つ。


「ぅわっ!」


バランスを崩したレイコットに領主のアッパーが迫る。それをぎりぎりでかわすとブリッジ、バク転して距離をとり、バランスを立て直した。

領主は、はずしたアッパーのタイミングで立ち上がっており、バスターソードを地面から抜いていた。

・・・さすが実力者同士。一瞬でこれはすごい。


「さすがですね。受け止めた腕がまだしびれてますよ」

「お前もな。弱い奴なら最初の一撃で。普通のヤツでも俺の攻撃を受けた後の力比べで勝てるんだがな」

「・・・馬鹿力め」


最後の台詞は小声でいったんだろうけど、僕にはしっかり聞こえた。

レイコットは少し苦い顔をしつつ左手をかざす。


「力には力で対抗しましょう。パワーアップ、スピードアップ、スタミナアップ」


ん?もしかして今のは魔法?

・・・間違いない。使える魔法が増えてる。今のも解析完了したんだ。


「ほぅ。魔法が使えるのか?なるほど。Aクラスに相応しい力だな」

「さぁ、その余裕がいつまで続くかなっ!」


どんっ!


速い!カスティルの最高速ほどじゃないけど、並の戦士じゃまず対応できないと思う。

そして。


「ば、バカな!僕の本気の攻撃を防ぐだと!?」


魔法で底上げされてるレイコットの攻撃をすべて受けていた。

次々繰り出される二刀流の攻撃を重くてでかいバスターソードでやってのける領主。

強えぇ・・・


「くそっ!当たれ!当たれぇぇぇぇぇ!!」

「攻撃が単調すぎるのだ。魔物相手にはそれでいいかもしれんが対人間の俺なら対処はそんなに難しくはない」


いやいやいや。そんなことできるのは少なくても冒険者ならゴールドクラスぐらい強くないと無理でしょ?


「ファイヤー!」

「ぬわーーっ!!」


ふぁっ?

今魔法使った?しかも補助じゃなくて攻撃魔法を。

領主は転がって火を消そうとしている。レイコットはこんな隠しだまを持ってたんだ。

そして僕は・・・覚えられませんでした。いやいやしてて、ちゃんと見てなかったから。ちくしょう。

ただレイコットも今のでだいぶ消耗したようだ。かなり息が上がっている。


「くそっ。切り札まで使ってしまった。さすがクラレイトの戦神と呼ばれるだけはある。だがこれで終わりだ!ハイパワーアップ!ハイスピードアップ!」


ズドンッ!!


さっきより速い!これはカスティルよりも上だ!

しかし、それでも領主には届かなかった。

接近と同時に今まで必死で火を消そうとしてた領主は火ダルマのまま不自然のない動きで剣の柄でレイコットのお腹にもろにカウンターを入れた。


「が・・・はっ!!」


たまらずその場に膝をつくレイコット


「い、息が、でき・・・っ」


領主の攻撃は続く。


「ハァッ!」


レイコットを持ち上げるとそのまま客席へ投げた。


ヒューン。バスーン。


レイコットは抵抗することもなく客席に投げ込まれた。

ほぼ抵抗を失っていたんだろう。手加減されて投げられたっぽいし。


「ふんっ!!」


レイコットを投げ飛ばした領主はというと、気合を入れたのか、パンプアップしたのか、声を出して体に力を入れたように見えたら、炎は吹き飛んだ。


「切り札が俺が対応できるもんでよかった」


とか言ってるし。

火が効かないってどういう構造してるんだ!?


「勝者、ノルド様!」


ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!


客席からの歓声がすごい。でも若干泣いてたりする人もいる。たぶんレイコットファンの人だろう。


「さすがです、ノルド様」


解説者が領主に近づく。


「ああ。さすがAクラスだけはある。楽しい試合だったぞ。これからも精進してほしいものだ」

「そうですね。すばらしい試合をありがとうございました」


そして領主は客席の領主の席へ戻っていった。


「第三試合は名勝負だった。そうだろ皆?」


ワァァァァァァァァァァ!!


観客は歓声で応えた。


「次の第四試合はその領主のご息女のシルク様の登場だぁ!」


くるくるくるくるくるくる・・・・すたんっ!


どこからともなくコロシアム中央にくるくると飛んできたのはそのシルク様。


「いえーいっ!」


笑顔でピースサイン。そして歓声。

この歓声ってシルク様に対してなのか、登場の仕方が新鮮で珍しさからなのか、客席もヒートアップしてきたからなのか。

シルク様は元気だなぁ。


「対するはシルバーファングと呼ばれた現ギルドマスター、ギル様だぁ!」


何ぃ!?ギル様ってギルドマスターだったの!?

そういわれると思い当たる節がいくつか出てくる。

そうこうしている間にギル様が中央に出てくる。


「ギルにぃ、覚悟はできた?」

「さっきも言ったけどシルクにゃまだはえぇよ」

「私だってお父様と戦いたいし、ユウナさんとも戦いたい!だから絶対に譲らない!」

「そうか。じゃあ久々にお手並み拝見といこうか」

「さぁ、続けて実力者同士の対戦だぁ。これは目が離せないぞ?それじゃあいくぞ!決勝トーナメント第四試合、シルク様対ギル様、始めぇ!」




両者はもう我慢できない!って雰囲気でお互いに接近していった。






今回、目立たないゲームのねたを一つ盛り込みました。気づく方が何人いるでしょう?

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