閑話:ハーレムへの道
祝。総合ポイント200突破。これもひとえにみなさんのおかげです。
ありがとうございます。
このお話は主観のキャラがかなりひどい性格をしてます。それが苦手な方は避けてください。本編に影響はありません。
「くそっ!何様だばかやろう!」
最近の運送会社はまったく使えない。俺が今から持ってこいっていったら持ってくるだろう?こっちは金払ってんのに「できません」とか普通に答えやがる。会社に直接文句を言ったが帰ってくる言葉は「皆様にも同じ対応をしております。お一人だけ特別扱いはできません」とか。ばかじゃねーの?それをなんとかするのがお前らの仕事だろう?営業努力をしろカス。
結局俺の荷物が届くまで時間がかかった。持ってきたやつに散々文句と次はちゃんとやるように言ったから多少変わるだろう。これで変わらなかったらマジ使えねぇわ。俺が上司ならクビだね。
俺は早速ダンボールをあける。今日は俺が待ちに待ったRPGゲームのの発売日だ。
俺はわくわくしながらゲームをセット。オープニングを待ちわびる。
ところがいつまでたっても始まらない。
バグか?初期不良か?
マジか!ふざけんなよ!こっちはすっげぇ楽しみにしてたのに!
そう思ってゲームに近づいたとき、急にテレビの画面が異常に発光。
気がつくと俺は何もない真っ白な空間にいた。
「やぁ。はじめまして。」
目の前にいたガキがなにかしゃべりかけてきた。
「・・・おい。ここどこだ?」
「ここは僕の作った空間だよ」
「空間?ふざけてねぇで俺の質問に答えろよ?」
「うーん。この空間を見て信じてもらえない人間もいるんだね。まぁいいや。僕は君たちの言うところの神様。君にはちょっと話がしたいから僕の正体がわかりやすようにここに来てもらったんだけど・・・」
このガキ頭大丈夫か?自分が神とかねじがいくつか飛んでるのかもしれねぇ。
「どうしたら信じてくれる?」
「あ?そうだな。んじゃ浮いてみろ」
「うん。いいよ」
フワッ。
マジか!マジで浮きやがった!マジックとかじゃねぇよな!?どうなってんだ!?
「これで信じてもらえた?」
「まだ全部は信用できないがな」
「んー。まぁ今はそれでいいや」
「んで?その神様はこの俺に何のようだ?」
「君、異世界に興味はない?」
「異世界?」
「そう。今僕たち神様の間で人間を異世界に送って観察するのが流行ってるんだよね。で、君に勧誘にきたんだ」
「俺が?異世界へ?マジか!?マジで異世界にいけンの!?」
異世界転移って言ったら現代知識とチートで俺TUEEEEEが定番だろ?なんで俺?俺選ばれた?俺の持ってる能力の高さを認めるやつがようやく出てきたか!それが神様とか。俺マジ有能じゃね?
「マジマジ。君のようなおもしろ(げふんげふん
・・・有能な人間をスカウトしてるんだ。どうだい?やってみる?」
「やるやる!俺の有能さに気付くなんて神様やるじゃねぇか!」
「豚もおだてりゃ木に登る・・・か扱いやすい(ぼそっ)」
こいつが神様だってようやく信用できた。俺の有能さに気付くなんて普通の人間じゃ無理だからな。
ん?最後に何かぼそっと聞こえたような?
「あ?なんかいったか?」
「いいや。何も。ただしこの世界にはもどってこれなくなるよ。それでもいい?」
「いいに決まってんだろ!俺を認めなかった世界に未練なんてねぇよ!」
俺の有能さを見抜けなかった馬鹿な上司や俺を邪魔者扱いした家族なんて今更どうだっていい。
俺には輝く未来がまってるんだからな!
「とうぜん異世界を生きてくために何かもらえるんだろう?」
神様はちょっとムッとした顔をした。なんだ?俺何か変なこと言ったか?
「まぁあるけどね。君、もうちょっと言葉遣いや遠慮ってできない?僕これでも神様なんだよ?」
「いや、マジ尊敬してるって。っと。すみません。本当に尊敬しています」
おっと。言葉づかいに気を付けないと。こんなことで神様怒らせて異世界行きをフイにしたくないからな。
「・・・まぁ言葉遣いがよくなっただけよしとしよう。その前にまず君がこれから行く世界について少し話しておくよ。君が行くのは君のいた世界で言うファンタジーの世界だ。この世界では科学は発展せずに、魔法が発達してる。王や貴族の治める人間の国々があり、勇者や魔王、ドラゴンも存在する。町の外ではモンスターが闊歩する治安が悪い場所だから気をつけてね。」
うんうん。そうこなくちゃな。
「そんな世界で生きていくわけだから君には特典を用意している。これが君にさっき言った生きていくためのものだよ。
特典その一。魔法創造。これはこの世界の既存の魔法とは別の新しい魔法が作れるようになる。
特典その二。魔法道具生成。これは魔法道具を簡単に作ることができるようになる能力だ。
この能力はちょっと詳しく説明するね。この能力を持つことによって、道具に引き出しみたいなものが見えるようになる。そこに素材を入れればいいよ。たとえばモンスターの牙とか羽とかね。効果を上げたいのなら性能の高いものをいれればいいよ。モンスターとかなら圧縮して結晶化したりカード化したりすれば能力を余すことない良い素材になると思うよ」
「ありがとうございます」
うぉぉぉぉぉお!やっぱりチート能力もらったよ!異世界転移マジ万歳!
「さて、あとは君を送るだけなんだけど最後に聞きたい。君は異世界に行って何かやりたいことはあるのかい?」
やりたいこと?決まってる!
「ハーレムを作ります!」
せっかくすげぇ能力をもらったんだ。男なら絶対目指すだろ?
「ぷっ。あはははははははははは。いいね。君。まぁ時折覗いてるから楽しく人生を謳歌してよ。」
「はい」
そういうと神様は指で銃の形を作って「ばぁん」と言った。そこから赤いじゅうたんがばーっと転がってテレビで見たような赤いじゅうたんの道ができる。その先は光っててよく見えない。
「この道を進めばその先は別の世界だよ。グッドラック」
俺は歩き出した。栄光の未来に向かって。
「木に登った豚さん、期待してるよ。飛べない豚はただの豚だからね」
神様の最後のつぶやきは俺には聞こえなかった。
「へぇここが異世界か。」
俺が光の先にたどり着いたのはあまり活気のない町だった。
まずは町の中を見て歩く。服が目立ったが、あまり気に留めるやつはいなかった。
歩くこと数十分。あった。奴隷市場。これがなかったらと少し心配したけど大丈夫だ。
まずはここで奴隷を買う。そのために金を稼ごう。当然あるだろうと思った冒険者ギルドも見つけて登録、外に出てモンスターを狩りまくった。
神様からもらった魔法創造はマジチート。俺は少ないMPで効果の高い魔法を作り出してバンバン倒す。
倒しても現金化したりカード化したりしないから素材はぜんぶ同じく魔法創造で魔法の袋を作って全部そこに放り込んだ。
ここで一つ神様が魔法道具生成で言ってたことを思い出した。モンスターは結晶化したりカード化したりするといいと。
魔法道具生成に使う素材はカードにすれば便利じゃね?
そう考えた俺は素材としてどんどんモンスターをカードにしていった。
こうしてある程度生活の地盤を築いた俺に衝撃的な情報が入ってきた。
この国は現在戦争を終えたばかりで獣人である奴隷が豊富だが、平和が続く限り、販売される奴隷は減っていくだろうと。
冗談じゃない。それじゃあ俺のハーレムはどうなる?まずは女奴隷を買うと決めたのだ!
ではまた戦争をすれば奴隷は増えるのだろう?
ならば戦争をさせればいい。俺が国の中枢に入って戦争をさせてやる。ついでに権力を握ってよりどりみどりだ。そうと決めたらさっそく行動だ。
俺はこの国の魔術師試験に参加、トップの成績を収めて宮廷魔道士として国に抱えられる。
順調に出世を重ねた俺は、ついに王と話ができるところまできた。
あと少しだ。あと少しで俺の夢であるハーレムを実現できる。
「その方、名はなんと申す?」
「ハッ。マイン=ジェリドといいます」
閑話はおしまいです。明日からは第二章が始まります。




