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異世界でなった魔法使いが想像と違う!  作者: 桜華
第一章:異世界でなった魔法使いの波乱万丈
2/57

転移後いきなり問題発生。

感想くださってありがとうございます♪

最初の方がほめてくれたのがすごく嬉しいです。


4/26、読みやすいように行間をあける訂正をしました。

5/28、カギカッコの最後の句読点を消しました。

 光に向かって歩いてた僕は今、その光の中を歩いていた。光っててもまぶしい!って思わないから不思議。

歩きながら向こうの世界にいって何をしようかって考えていた。まずはできることの確認。というか魔法が使ってみたい。まずは使ってみたい。うん。これは必要なことなんだ。だって使える魔法によってどんなふうに生きていくのか考えないといけないし。けして建て前とかじゃなくって。


とりあえず「変身ちぇんじ」ってキーワードを唱えてからいろんな魔法が使えるみたいで、今は何が使えるのかはわからない。だからどんどん妄想しちゃう。どんな魔法が使えるのかなぁ。ドラゴンもまたいで通る天才魔道士ような強力な攻撃魔法かな。黒い服装と猫を好む黒魔術師のような魔法かな。それとも瀕死の人でもたちどころに治せる回復魔法かなぁ。意表をついて東京タワーから異世界に召喚された魔法戦士みたいなのかもしれない。


 そんなことを考えてると、いきなり横ににひっぱられる感じがした。不意になったからバランスなんて保てない。倒れるって思って反射的に目を瞑って両手をだして倒れる。


痛たたたたた・・・なんなの急に!って思いつつ、立ち上がりながら目を開けると、そこはついさっきまでいた場所とはぜんぜん違っていた。いかにも謁見の間です!っていうような広くて荘厳な場所で、目の前には偉そうなおっさんが「今度はどうだ!?」とか怒鳴ってる。


僕は再び混乱する。ここどこ!?


とか思ってると後ろから「だめですね。またハズレです」ってなんだか失礼な事が聞こえたから振り向いた。そこにはローブ(でいいんだよね?)を着てフードを深くかぶって顔が見えない人と、その後ろに完全武装した、いかにも騎士です!って感じのおっさんやお兄さんたちがちょっと怖い顔でこっちを見ていた。

なんかとんでもない場所にでた気がする!本当に危険な場所じゃないんだよね神様!?(仮)はずすから何かあったらちゃんと責任とってよ神様!


そんなことを心のそこから願っていると、目の前の偉そうなおっさんが「またか」とかいいつつ盛大にため息。ちょっと失礼じゃないかな!そんな残念そうな目でこっち見ないで!

この場にちょっとづつなれてきた僕はびくびくしたりイラッとしたりと忙しく心境を変えていると、おっさん今度はちゃんと僕に声をかけてきた。


「おぬしは勇者か?」

「いいえ違います」


即答。たぶんおっさんが言い終わるより早く答えた。勇者?僕が?ははは(笑)ありえないって。


「やはりそのようだな。見るからに若造だし、体格もちょっとな。ステータスの鑑定もしたが特にこれといった長所や能力もない。そのようにでておる」


勇者って否定はするけどおっさん失礼のオンパレードだな。頭の中で食レポで有名なおっさんが「失言のびっくり箱や~」とかいうくらいに。

とりあず話半分で聞きながらようやく状況を把握しようと考える。まずは今さらながらだけどこっちの人たちの言葉がわかる。神様に言われたとおりだね。

次にこの場所とおっさん達の状況を考える。雰囲気で答えを出すならここはお城、それも僕が最初に感じたとおり謁見の間か、何か実験施設かなぁ?。おっさんは王様で間違いないと思う。見た目豪華だし頭の上に王冠あるし。確か神様の説明にも王政の話はあったし変じゃないかな。おっさんって言わないように気をつけよう。後ろのローブの人は見た目的に神官か魔法使いじゃないかな。さらに後ろの騎士さんたちは見た目どおりで判断して間違いない感じ。

周りを観察しながら下を見てみると、足元には結構大きめな魔法陣が作ってあった。そのときに自分の今の服装も確認。高校時代に着てたブレザーだ。おぉ、懐かしい。ってことは特典のひとつの若返りの時期って高校時代っぽい。

とりあえず軽く現状は確認できたかな?その間に神官か魔法使いの人が王様に近づいて何か話をしてたんだけど、一段落したのか二人でこっちを見た。


「さて、今後について色々と話をしたい。まずは名を聞こう」

「佐々木 悠喜といいます」

「ふむ。ササキ ユウキか。ではササキよ。まずは勝手に召喚したことを詫びよう。その詫びとして、おぬしに2つ選択肢を与える。1つはこの城で働くこと。変わりに衣・食・住の保障はする。無論給金もだす。2つめはまとまった金を渡して城を出ること。こちらは金を渡したら今後干渉も保障もない。己の力で生きていかねばならぬ。ワシにできるのはこのくらいだ。好きなほうを選べ」

「えっと・・・」


どうしよう!どうしよう!考えろ僕!


まずは前者。こっちの衣・食・住の保障は大きい。給金もあるなら多少贅沢な生活もできそう。でもこのお城で働かなくちゃいけない。


次に後者。こっちは最初にある程度生活できるであろうお金をもらえる。代わりに保障も干渉もない。


安定で行けば前者。でも私の心情としては後者を選びたい。だってハズレ扱いされたし・・・

安定か心情か。できればこの世界の常識や情勢を知ってから選びたいなぁ。

あ。そういえば思い出した。この世界って町の外はモンスターが闊歩してるんだっけ。ということは冒険者ギルドなんていうのもありそうだし、現代知識はあるから資金を元手に商売をしてみるのも面白そう。

うん。きっとなんとかなる。


「では後者でお願いします」

「わかった。では金はすぐに準備させよう。クラール。ササキを兵の休憩室へ案内せよ。その後ササキが滞在中は休憩室を貸しきりにし、ジベルに金の準備を相急にさせよ。金を渡したらササキを城の外へ案内せよ」

「ハッ!」


そういうと後ろの騎士の若いお兄さんが近づいてくる。ちょっと怖い。


「ではもう会うこともあるまい。達者でな」

「はい。色々ご配慮いただき、ありがとうございます」


そう言って王様にお辞儀をする。

そういえばこの世界の礼儀って僕失礼になってないかな?まぁ特に何も言われなかったし、周りも顔に出てたりしなかったから大丈夫だよね?


「こっちだ。ついてこい」

「はい」


そういってクラールって呼ばれた騎士のお兄さんについていく。

騎士の間にある扉を通り過ぎると、テンプレって感じのお城の通路にでる。無駄に広い。

と同時にほっと胸をなでおろす。なんだかんだ言ってもかなり緊張してた。曲がりなりにもひとつの国のトップだからね。

移動しながら、よく小説や漫画にある王城への召喚ってこんなに難易度高かったんだって実感した。とりあえずひとつ難関を越えたけど、早急にこれからのことを考えなくちゃ。


こうして僕の異世界ライフはいきなり波乱万丈で始まった。

魔法を使う!っていう目的をすっかり忘れて・・・



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