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戦國鬼神伝  作者: 淡路
壱ノ巻
7/64

俺は今、窮地に面している。

なんでかって?



俺の目の前に、日本史の有名人が勢揃いしてるからだよーっっっ‼︎


教科書に載ってるような武将ばっかじゃねぇか!なんで俺なんだよ!茜の方が喜ぶぞ⁉︎


「頭を抱えて悶えてるあの方はどちら様でしょうか?南蛮の方ですか?」


「知らん。お蘭が言うに未来から来たとほざいておるらしいが」


俺を兵に誘っといてその扱いはねぇぜ織田信長さんよぉ‼︎


「あの、大丈夫ですか?日本語喋れますか?」


挙げ句俺は日本人扱いされていない感じ?


「喋れます!」


振り向くと、徳川家康がいて、俺の顔を見てびっくりした。


「これは……驚きました」


「はい?」


「よく似ている……」


だ、誰に?


「信長様、連れの者もこの部屋に入れてもよろしいでしょうか?」


「構わん」


そういや、この部屋は来客を招くための部屋なのか、かなり広いな。襖とかには飾りとかはあんまり付いてないけど。


「平八郎、入りなさい」


何?また誰か来るのか?


襖を開けて入って来たのは、無造作な黒い短髪の……俺⁉︎


そいつは、俺にそっくりな奴だった。そっくりというか、瓜二つというか。


入ってきたそいつも俺の顔を見てぽかんとしている。


「くっ……お前ら、兄弟か何かか?」


笑いを堪えながら信玄が言う。

笑いごとじゃねぇって!


「せ、拙者、本多平八郎忠勝と申す」


「……俺は、七星樹……です」


すげー気まずい‼︎


「どっちがどっちか分かりませんね、本当に」


家康さんが笑顔で言う。


「いや、この2人には決定的な違いがある」


謙信が俺達2人を見比べながら言う。


「その本多とやらの左目の下に泣きぼくろがある。七星樹は髪の色素が少し薄いようだ」


あー確かに、俺は2年に進級する前に焦げ茶色に髪を染めたからな。あとは、野球やってて日に焼けたのかも。

あと、俺には泣きぼくろはない。


「よく見ればすぐに見つかる違いだな」


「並んでいるとなかなか面白いですねぇ」


なんか皆に面白がられてるじゃねぇか……


「俺達……」


「似た者同士だな」


なんか、この忠勝って奴は仲良くなれそうだ。


「俺達瓜二つだしな!」


「お互い妙な上司がいるからな!」


「そうだ……い、樹!」


しまった!まだこの部屋には……


「鬼」がいた。


恐る恐る振り向くと、なんかもう、説明できないぐらい恐怖の形相をした信長と家康さんが俺達2人の後ろに立っていた。

信長は今まで持っていた扇子を片手で折って、家康さんはなんか黒い手袋を手に付け始める。


「や、ややややばいぞ樹!家康様が本気だ!」


「え⁉︎よくわからねぇ!」


「あの手袋は家康様が作った覇術用の手袋なんだよ!家康様があれを身に付ける時は、攻撃する時しかない!」


「は⁉︎っていうか、はじゅつ?ってなーーー……」


「『瞬光』‼︎」


「失せろ!」


俺が言い終わらないうちに、信長と家康さんの雷は俺達に落ちた。





「……なあ、はじゅつって何?」


「……鬼術で備わった必殺技みたいなもんだよ」


「……なあ、忠勝」


「……なあ、樹」





「「……俺達って、本当薄幸……」」




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