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日常の塔②

まさかの三連日投稿!!

 朝食を終えた頃には、時間は9時を過ぎていた。

朝はすっかり忘れていたが、今日から三日で攻略をしなければいけないので、時間はとても貴重である…………。

 ということで、俺はみんなにさっそく日常の塔②に行くことを提案した。


「今日だけで二つは最低でもクリアしたいからな。さっそく行こうぜ?」


「そうですね。時間は有限なのですから、急ぐに越したことはありませんね」


「そうだね、じゃあ行こっか?」


「準備は出来ていますからね」


「よし、出発だ。校舎のどこに向かえばいいんだ?」


「日常の塔②は図書室です。日常の塔③と④も図書室なので、ついでにいけると思います……」


「そうだね。あそこは図書室っていうよりも、図書館だけどね?」


「そうそう。とっても広んだよっ」


「そうなのか? それは楽しみだな」


「まぁ、使う人はあまりいないんだけどねぇ……」


「塔に向かう人以外は、街の本屋ですませちゃうしねぇ」


「ふむ……それは少し残念だな。使う人がいないなんてな……」


「そうですね。少し寂しいとは思います……」


「たしかにそうだね」


「でも仕方がないと思うよ」


「「あそこはダンジョンなんだからっ!」」


「それもそうか」


「そうですね。ダンジョンで本を読むのは、少し考えられないですね……」


「……よしっ! 日常の塔②と③と④を、今日中にクリアするぞっ!」


「目標は高く……でしたね」


「「がんばろー!」」


 俺たちは、日常の塔②、③、④を攻略するために、図書室に向かった。


・・・

・・


「うおぉ……たしかに広いな。奥まで見えねぇや……」


「そうですね。体育館よりも広いのではないでしょうか?」


「言ったでしょ? 広いってさ」


「一階分まるまる使ってるからねぇ? 広いのは当然だよっ!」


「この階ってまるまる図書室なのか!? そりゃすげぇやっ!」


「日常の塔②の入口はマンガ部屋です。さっそく向かいましょう」


「マンガ部屋なんてあるのか? そりゃいいなっ! 後でよりたいぜ」


「そんな時間はないと思うのですが? 三日以内にすべての日常の塔をクリアして、次の世界に進むのですよね?」


「そうだよ。目標は高くするんでしょ?」


「そうそう。さっさと攻略しないとね?」


「それもそうだな。来るのは今度にしよう」


「それがよろしいかと……」


「「それじゃ、れっつごー!」」


「「オー!」」


「「ついてきてねっ!」」


 クーとキッカが先導するように歩き出す。

俺とヒカリはそのあとに続いた。


・・・

・・


「ラン君ラン君。今日はどっちから入る?」


「ランダムにするか、一階から入るか?」


「日常の塔はすべて、同じ仕様になっていますからね。当然こちらも①と同じように、正統派かランダムで飛ぶかが選べます……」


「決まっている。当然ランダムだ!!」


「その心は?」


「少しでも先に進みたいからな。一階以外に出たほうが早いだろ?」


「確かにそうだねぇ。……それじゃあもしかして、今後も全部ランダムで行くの?」


「そのつもりだが?」


「うーん……」


「それって少し危なくない?」


「なんでだ? このメンバーでも危ないようなのがいるのか?」


「えっとね……」


「バラバラに飛ばされる可能性もあるんだよっ!」


「それぞれが別々の場所に飛ばされるというやつですね……」


「そんなのがあるのか!? たしかにそうなったらやばいかもしれないな……」


「まぁでも……」


「確率は1%以下だけどね?」


「そうなのか。……だったら気にしなくてもいいんじゃないか?」


「それもそうかもね」


「たしかに気にしたら負けだねっ」


「私も気にしなくていと思います……」


「……よしっ、それじゃあランダムに行くぞ! 覚悟はいいな?」


「「おっけーだよっ!」」


「いつでもいけます……」


「それじゃあ行くぞっ!」


 俺は扉を開いて中に入る……と同時に飛ばされる感覚におそわれる。

パーティーなので、俺が入ったことで三人も同じような感覚を味わっているようだ。

まぁ、実際に飛ばされているのだが。

さて、どこにでるのやら…………


・・・

・・


「ここはどこだ?」


 たどり着いた場所は、始まりの塔の休憩スペースに似ていた。


「あれっ? みんなはどこだ!? まさかのバラバラに飛ばされたパターンか!? さっきの会話でフラグが立っていたのか!?」


 まわりに三人の姿はなく、俺ひとりがこの場所に飛ばされたようだ。


「とりあえず、パーティーコールをしてみるか……」


 俺はパーティーコールで三人に呼びかける。


『聞こえるか? みんなは今どこにいる?』


『聞こえます、ラン様。私は今広場にいます。入口の近くのようです……』


『聞こえてるよー、ラン君。私は今ボス部屋らしき扉の前にいるよ』


『私は今階段にいます。みんなとりあえずは無事なようですね……』


『よかった。みんな大丈夫だね。それじゃあ、みんな? 各自上を目指していこう』


『まってまって。私がコールパーティーを使えるから、みんなを呼ぶよっ! 私が一番上みたいだし』


『クーってコールパーティー使えるのか!? ならよろしく頼む……』


『かしこまり~。……いくよ? コールパーティー!』


 次の瞬間世界がまわり、一瞬で立っている場所が変わっていた。


「やっぱり便利だな。俺も覚えようかな?」


「覚えたとしても、レベルが高くないとダンジョンじゃ使えないよ?」


「そうですね。クーが使えるならば、今は覚えなくても大丈夫かと……」


「ちなみに私も覚えています」


「キッカも? ……だったら二人に任せればいいのかな?」


「「おまかせだよ~」」


「さて、ラン様? 早速入りませんか?」


「そうだね。これがボス部屋でしょ? 中のボスはなんだい?」


「日常の塔②のボスは、ジャイアントバットですよ」


「おっきなコウモリだねっ」


「強いのか?」


「私たち全員でかかれば余裕かと……」


「たしかにっ!」


「フルボッコだね!」


「そうか。だったら早く行こうぜ!」


「はい、ラン様……」


「「れっつご~」」


 俺たちは扉を開いて中に入った。

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