表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/81

鍛冶とったどー

「もう夕方か……。時間が経つのはやっぱり早いなぁ……」


「そうですね……。ですが、今日は塔に登ったにしては、早いほうだと思いますが?」


「そうだねぇ……」


「ボスの部屋の近くに出られたからね」


「確かに。ラッキーだったな」


「それでラン様? 今日はこのまま戻りますか?」


「いや、売ってからにするよ。泊まるのに金はあったほうがいいからな」


「確かにそうですね。では、道具屋にでも向かいましょうか……」


「「さんせ~い」」


「それじゃ、行きますか」


「「かしこまり~」」


「はい、ラン様」


 俺たちは近くの道具屋に向かった。


・・・

・・


「ありがとうございました~」


「結構な金額になったな。今日の稼ぎだけで一週間は大丈夫だろ」


 キングスライムジュースが1個1000円であり、10個あるので10000円。

大摩結晶が1個20000円であり、2個あるので40000円。

キングスライムの核は1個25000円であり、2個あるので50000円。

全て合わせて100000円になった。


「そうですね。このままあの旅館に泊まれば、確かに一週間ほどは泊まれますね」


「「ウチはそれなりに安いからねぇ~」」


「んじゃ、売るもの売ったし旅館に戻ろうか?」


「かしこまりました……」


「はいはーい」


「今日もご利用ありがとうございま~す」


 俺たちは旅館へと向かった。


・・・

・・


「ごめんくださ~い」


「「ただいま~」」


「ただいま戻りました……」


「「お帰りなさ~い」」


「いや、おまえらも今帰ってきたばかりだろ?」


「なに? お帰りなさいって言って欲しくなかったの?」


「私たちは一応、この旅館の中居だよ?」


「そういやそうだったな……」


「今日もお世話になります……」


「コースは昨日と同じでいいのかな? 部屋も同じで?」


「8000円の部屋の松。10000円だよね?」


「でもぉ……前に言った通り」


「ラン君たちは無料で良いよっ」


 ……そういえば、風呂でそんなこと言われたな。

 ありがたい提案ではあるんだが、現状お金には困ってないし……。


「これからも一緒にやってくんだし、お金関係はしっかりしといた方が良いと思うんだ」


 それに……自分自身の感覚としても、タダで泊まっているよりは、ちゃんとお金払って泊まる方が……精神的にもリラックスできる気がする。


「ってことだから、それで頼むぜ」


「よろしくお願いします……」


「「了解了解、感謝感激雨霰ってね」」


 俺のその申し出が嬉しかったのか、二人は大袈裟に喜んで見せる。


「ではでは、そゆことで」


「2名様ごあんな~い」


 俺とヒカリは、二人に案内されて昨日と同じ部屋に向かった。


・・・

・・


「それではお二人様」


「どうぞごゆっくり~」


「おまえらはどうするんだ?」


「「お仕事だよ~」」


「昨日の料理だって」


「私たちが作ったんだよ?」


「この旅館には、おまえらしかいないのか?」


「そうだよ~」


「みんな良い人見つけてついて行っちゃったからねぇ」


「今は私たち二人だけなのです……」


「まぁ? 私たちもラン君についていくから」


「「この旅館は休業することになるねっ」」


「そうなのか!? って、それってやばいんじゃないのか?」


「だいじょ~ぶだいじょ~ぶ」


「この旅館ではそれが普通だからね」


「私たちは初めてだけど……」


「私たちが生まれる前にはなったことがあるようだし?」


「そうなのか……」


「そうなのですよ。だから……」


「ラン君のお世話は私たちの最後のお仕事なのよ?」


「それは光栄だな」


「だから楽しみにしててね?」


「今日も美味しい料理と綺麗なお風呂をお届けするから」


「わかった。よろしく頼むよ」


「「かしこまり~」」


「よろしくお願いしますね?」


「それじゃあお二人さん?」


「お風呂は2時間後で、食事は1時間後だよっ」


「それまでは部屋で待っててね?」


「すぐに用意するからね?」


「「ではでは、ごゆっくり~」」


 そう言うと、二人は部屋から出ていった。


「さてと、食事の時間までどうするか……」


「ラン様、少々出てきてもよろしいでしょうか?」


「散歩か? 別にかまわないが?」


「ありがとうございます。それでは少々出てきますね」


 そう言うと、ヒカリは部屋を出て行った。


「さてと、俺はどうするかな? ……そういえば、ステータスやら魔法やらを覚えたりするのをしてなかったな。強化しちゃうか」


 俺は自分自身を強化することにした。


「今の俺のステータスはっと…………」


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ランワード・フリーダム:レベル123

HP:26400/26400

MP:19800/19800

力 :2205

魔力:2205

体力:2205

精神:2205

運 :750


パッシブスキル

疾風迅雷(ON)

烈火怒涛(ON)

半神の目(ON)

隠密索敵(スカウトレンジャー)(ON)

覚醒(ON)


アクティブスキル

創造

ファイアボール

ウインドカッター

ウォーターボール

アースニードル


職業

全闘士(オールラウンダー)


ボーナスポイント:7601

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「レベルが123か。まぁ、ボスを倒したりしてたんだから、当たりまえか。…………さて、何を取ろうか?」


 純粋に魔法などを取り、自分自身を強化するか?

 それともサポート系、例えば経験値取得量を増やすものや、鍛冶や細工などの武具や道具などを作成するものがいいか?

 どちらもメリットがあり、デメリットはあまりないように思える。

今の俺は(パーティーは組んでいるが、プレイヤーとしては)ソロなんだし、自由にできる。


「派手な魔法を使ってみたい気はするが、先に鍛冶を取ることにしようか。俺の武器は一点モノだからな、修理や強化が自分で出来たほうがいいだろう……」


 そうと決めた俺は、鍛冶を取ることにした。

鍛冶はレベル1から10まであり、レベル9までは修理及び武器の強化ができる。

レベルが10になると、武器を進化させることができ、今俺の持っているノーマルソードをスーパーソードに変えられる。

 ということで俺は、鍛冶をレベルを10まで上げることにした。


「なになに、鍛冶のスキルはレベル×100のポイントが必要となる……か。全部一気に取ってしまおう」


 俺は鍛冶スキル(強化と修理のできる基本スキル)を全て選択し覚える。

100+200+300+400+500+600+700+800+900+1000で5500ポイントも使用したが、これで武器を壊しても大丈夫だし強化もできるようになった。


「さっそく強化してみるか……」


 武器の強化は、ポイントもしくは材料を揃えることで可能になる。

今回は材料がないので、ポイントを使って強化する。


「えーっと……強化するには、ノーマルソードだから、一律100必要か……。意外とかかるな、だが背に腹はかえられないしな。強化してしまおう」


 俺はノーマルソードを装備から外し、強化を施す。

このゲームでは、強化は武器を選択して実行するだけでできる。

光に包まれるエフェクトが発生し、ノーマルソードがノーマルソード+2になる。

俺はそれを9回繰り返し、ノーマルソード+10にした。


「ポイントを900も使っちゃったな。残りポイントは1201か。進化させられるな……」


 ノーマルソードからスーパーソードにするには1000ポイントが必要になる。

鍛冶レベルはマックスにしているので、進化を選択すれば進化させることができる。


「やっちゃうか? どうしようか? うーん…………やっぱやっちゃおう!」


 俺はノーマルソードをスーパーソードにすることを決めた。

ノーマルソードを選択し、進化を実行する。

強化の時よりも輝かしい光がノーマルソードを包み、光が爆散する。

エフェクトが終わると、ノーマルソードはスーパーソードになっていた。


「よし、進化完了だ。これでかなり有利に戦えるぞ」


 スーパーソードの能力はこんなかんじだ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

片手剣:スーパーソード

攻撃力:1000

魔法攻撃力:100

防御力:100

魔法防御力:100

耐久値:3000/3000


アクティブスキル

スラッシュ(10)

クロススラッシュ(30)

踏み込みスラッシュ(50)

踏み込みクロススラッシュ(100)

パリイ(50)

カウンター(100)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 ノーマルソードと比べると、天と地ほどの差がある能力である。

これならば、かなり今後の戦いが楽になるだろう。

新しいスキル群については、要検証だな。


「さてと、もう少しで食事の時間だな。少しごろごろするか……」


 俺は床に寝転がり、食事の時間までまったりと過ごした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ