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初クエストに向けて

「なんとか時間前に戻ってこれたな。これなら、ドロップアイテムを売りに行っても十分な余裕がある」


 現在時刻は18時30分。

俺は街に戻って来ていた。

幸い帰りにはモンスターと遭遇しなかった。

おかげでドロップアイテムを売る時間がゆっくりととれる。


「早速売りに行くか。いくらくらいになるだろう? 楽しみだ…」


さっそく、ドロップアイテムを売るために道具屋に向かう。


・・・

・・


「すいませーん、売りに来たんですがー?」


「はい、いらっしゃいませ……売却でございますね? なにをお売りいただけるのでしょう?」


「オークとオーガのドロップアイテムをお願いします……」


俺は机の上に、今日の成果であるドロップアイテムをひろげる。


「まずは、オークのドロップアイテムである、オークの棍棒を十個お願いします……」


・・・

・・


 今日の成果は全部合わせて、ぴったり6000円になった。

これで所持金は6900円である。

 内訳は、オークの棍棒が十個で1000円。

オークの魔石が五個で750円。

オーガの剣が十個で2000円。

オーガの魔石が五個で1250円。

ウルフリーダーからは、レアアイテムであるウルフリーダーの一式(ウルフリーダーのすべての素材がまとまったもの)がドロップしており、一つで1000円になった。


「まいどありがとうございました……」


店主に見送られて店の外に出る。


「倒した数は少ないのに、昨日よりも稼げたぜ。まぁ、ウルフリーダーから一式が手に入ったのはラッキーだったな」


一式系のドロップアイテムは、三十体に一回出れば良い方らしいので、かなりラッキーだったと言えるだろう。


「さてと、宿屋に向かうか……」


 現在時刻は18時45分。

このゲームでは19時ちょうどからが夜なので、夕方の時間は後少ししかない。

俺は急いで宿屋に向かった。


・・・

・・


「いらっしゃい。ずいぶん遅かったね?どこまで行ってきたんだい?」


宿屋に入ると、女将さんが出迎えてくれた。


「こんばんは……今日は西の森の奥まで行ってきました。約束通り、ちゃんと稼いで来ましたよ」


俺は女将さんに宿代の3000円を渡す。


「確かにいただいたよ。それじゃあ、昨日と同じ部屋を使っとくれ……」


女将さんはそう言うと、部屋の鍵を渡してくる。


「ありがとうございます」


「それで…どうする?もう夕飯は食べられるよ?」


「そうですね…お願いします」


「あいよ。少し待ってな?」


そう言うと、女将さんは夕飯を持ってきてくれた。


「今日はハンバーグだよ。ゆっくり味わいな」


「わかりました。それではさっそく……いただきまーす」


 一番最初は…やっぱりハンバーグだろう。

俺はハンバーグに手を付ける。


「うん、うまい。肉汁がじゅわじゅわだよ」


今まで食べたハンバーグの中で、一番うまいかもしれない。


「ゆっくり食べろって言われたけど、無理そうだわ……手がとまらないよ」


俺はゆっくりではなかったが、味わって食事を楽しんだ。


・・・

・・


「ごちそうさまでした」


両手をあわせて頭を軽く下げる。


「女将さん、食べ終わりました。ごちそうさまです」


「はいよ、お粗末さま。うまかったかい?」


「はいっ! それはもうっ! …今まで食べた中で一番かもしれません!」


「そうかいそうかい…それは良かった」


「ありがとうございました。それでは、部屋で休ませてもらいますね」


「あぁ、おやすみ」


「おやすみなさい」


俺は階段をのぼって部屋へと入る。


「さてと、風呂に入って寝るか……」


俺は風呂に入って疲れを流し、ベッドで横になる。


「寝る前のステータス確認っと……」


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ランワード・フリーダム:レベル15

HP:4800/4800

MP:1230/3600

力 :585

魔力:585

体力:585

精神:585

運 :750


パッシブスキル

疾風迅雷(ON)

烈火怒涛(ON)

半神の目(ON)

隠密索敵(スカウトレンジャー)(ON)

覚醒(ON)


アクティブスキル

創造

ファイアボール

ウインドカッター


職業

全闘士(オールラウンダー)


ボーナスポイント:95

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「レベルは上がってないか……それじゃあ、寝る前に創造を使っておくか……MPは寝れば回復できるからな。クリエイト1230」


俺は創造を発動する。

今回創造で出来たのは、杖だった。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

杖:基礎魔法の杖

攻撃力:100

魔法攻撃力:200

防御力:50

魔法防御力:100

耐久値:1500/1500


アクティブスキル

ファイアボール(10)

ウインドカッター(10)

ウォーターボール(10)

アースニードル(10)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「魔法使いの基本装備ってところかな? 魔法の基本スキルが全部使えるみたいだ。ファイアボールとウインドカッターは覚えているから、無詠唱で使えるようになるな。これで明日からの狩りが楽になるぞ」


 魔法スキルは覚えていると、魔法を使うことができる。

杖についている場合も、魔法を使うことができるようになる。

両方そろっている場合、無詠唱で魔法を使うことができるようになる。

それと、基本スキルと呼ばれる魔法は、同時に複数発動することができる。

これにより俺は、MPの続く限り複数の魔法を連射できるようになったわけだ。


「どうせ5ポイントだし、ウォーターボールとアースニードルも覚えておくか? ポイントに余裕はあるわけだから……」


アクティブスキルの一覧から、ウォーターボールとアースニードルを選択する。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

魔法:ウォーターボール

敵一体を対象に、水の玉を発射する。

ごく稀に、対象の素早さを下げる。

威力100

必要MP10

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魔法:アースニードル

敵一体を対象に、土の槍を発射する。

ごく稀に、対象の攻撃力を下げる。

威力100

必要MP10

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「これで完了っと。明日が楽しみだぜ!」


電気を消し、寝る。

こうして俺の冒険二日目は終了した。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「ふぁ~ぁ…よく寝た」


 昨晩寝た時間は20時30分。

現在時刻が朝の6時30分なので、10時間寝た計算になる。

このゲームでは、寝るとHPとMPが回復する。

回復速度はともに、1時間で20%である。

つまり5時間寝れば全回復するわけである。

ゆえに…10時間も寝るのは非効率だと言えるかもしれないが、俺は一日10時間は寝ないと調子が出ない気がするほどに、寝るのが好きなのである。


「さて…顔を洗って、装備の確認だな」


洗面台で顔を洗う。


「今日は朝風呂はやめておくか」


昨日は朝風呂に入ったが、今日はやめておくことにする。


「さてと、装備の確認をしよう。昨日できた杖を、どこに装備するかを決めないとな……」


装備さえしていれば魔法は使うことができるので、どこに装備するか迷う。


「やっぱり左手か?それとも左腕?背中ってのもありだな……」


まだ右手と右腕以外の装備がそろっていないので、どこにでも装備できる故に悩む。


「…………決めたっ! 背中にしよう! これから左手には剣か盾を持ちたいし、左腕は見た目的にもう一つガトリングをつけるのが良いと思うし……なにより、背中なら剣を使っていても邪魔にならないしな」


 俺は、杖を背中に装備することに決める。

これにより、俺の装備は三つ目がうまった。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

武具

右手:ノーマルソード

左手:???

右腕:ノーマルガトリング

左腕:???

背中:基礎魔法の杖

右腰:???

左腰:???

右足:???

左足:???


防具

頭:???

盾:???

鎧:???

籠手:???

足具:???

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「考えてみると、俺ってまだ防具を装備してないんだよなぁ……金はあるんだから、買ってみるか?」


少し考える。


「まぁいっか。今のところダメージはくらわないんだから」


 昨日の戦闘で攻撃をくらっても、ダメージは受けなかった。

今日狩るのはオークとオーガの二種類がほとんどなのだから、買わなくても大丈夫だろう。


「さてと…朝食を食べて、さっそく狩りに行くか!」


俺はそう決めると、部屋から出た。


「ごちそうさまでした……」


「お粗末さま」


今日の朝食はスクランブルエッグとソーセージ、それにサラダとパンとスープだった。


「それじゃ、行ってきます」


「いってらっしゃい」


女将さんに挨拶すると、俺は宿から出る。


「さてと、初クエストがんばりますか!」


俺ははりきって森へと向かった。

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