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第3章 王家と王家の戦争

最近はpcに打ち込むのが辛いわー

なんでUとIとOが並んでる訳?マジで押し間違えるんだけどwww

シャナが呟くと、世界が高速回転する錯覚を覚えるような感覚に和馬は襲われた。治まったころには、そこは学校の屋上ではなく、絵で見たような白い城の一室だった。和馬は辺りを見まわすが、どこかは見当がつかない。

「ここは、我らアンケルノ家の城。アンケルノ城だ」

「そのままだ」

「うん。そのままだな」

「う、うるさい!これが、皇帝のセンスなのだっ!」

シャナが若干恥ずかしそうに答えた。そして、窓の外を指差して

「アレが見えるか?あれが今回の戦争の敵。シャクソン家の城だ」

「戦争はまだ始まってないの?」

「始まっているが、今は休戦中だ。どちらも由緒正しい王家の一つだ。ルールを破ることなどはない」

「ルールの詳細を教えてくれないのに急に話を進めたな」

「おぅ、これは失礼。元々この国は交互に皇帝を決めていたのだ。しかし、向こうの次期皇帝候補の方が我らの次期皇帝よりも優れていると言い出し、戦争を始めた。どちらも元をたどれば同じ先祖なのだが少々ばっかり考えが違ってな、我らが信仰するものは龍神。彼らが信仰するものはないという大きな違いがある」

「こっちは宗教で向こうはそんなものがないってこと?」

「まとめるとそうだな。彼らは我らの龍神を否定し、唯一彼らが持っている科学力で対抗していると言える。それなのに、龍騎士を人工的に作るのに成功しているという恐ろしい国家だ」

「人工的に・・・龍騎士を?」

「なにやら龍騎士の種という概念を発見したらしく、向こうには龍騎士の小隊が15人編成で存在するというウワサだ」

「んで、こっちの龍騎士は2人と」

「いや、3人だ。もとから我が国家には一人優れた龍騎士がいる。元々は貴公達と同じ学生だったカレン・ジ・アンケルノがいる」

「で、その人の龍は何なのさ?」

「七龍系炎龍類古龍種。伝説級の力を持つ龍の一匹だ」

「うわぁ・・・なんか僕、自信なくしたし」

和馬から黒いオーラが放たれる。希少な力だの、シャナに勝る力だの言われてテンションが上がっていたのを自分よりももっと役に立つ人がいるときいて、テンションがガタ落ちである。

「問題ない。貴公の力は強力で、私を打ち負かしたでないか」

「あれよく考えたら、僕が落下スピードでそのままぶつかっただけじゃん。」

「まぁまぁまぁ和馬。名前貰うんじゃなかったのか?」

「あ、そうだった!」

和馬はとても単純なヤツだなと、二人は心の奥底で思った。シャナは二人を連れて部屋を出て、廊下に出る。

「デカさってどれくらいな訳さ?」

純一がシャナに聞いた。シャナは歩くスピードを変えずに答える。

「貴公らのなんだ・・・あの・・・体育館と言ったものの10倍程だ」

「じ、十倍って・・・どれくらい?和馬?」

「うんと・・・バスケットコートが20個かな?」

「・・・・・・・・・。もう、わっかんねぇや」

静かに3人は歩いていく。廊下は永遠に続いているのでは?と錯覚させるほど長かった。そして、しばらくたつと、

「ついたぞ。ここが皇帝のいる部屋だ。入れ」

シャナが大きな扉を開け、中に二人を招き入れる。

「ただいま戻りましたシャーナ・ジ・アンケルノでございます」

「よくぞ戻った。で、戦力補強になりそうな人材はどれほど?」

「はい。龍騎士が二人であります」

「おお!龍騎士であるか!それはまた希少な人材を・・・」

「しかし、問題点が一つありまして」

「ほほう」

皇帝と呼ばれている男は見た目60後半でサンタのような白い長い髭を生やし、手には和馬の身長分程の長い剣がある。

「そこの小さい方の少年はシャクソンと関わりを持っています」

「シャクソンの人間とな?」

「えぇ。しかし、私めが龍の鎮魂歌をすでに組み込んだ後で御座います。逆らう素振りを見せた瞬間に発動できます」

「うむ。ならば問題なかろう。もう一人は?」

「はい。91代の息子だと言っておりますが」

「ハーフであるか。よかろう。すでに名は父上から貰っておるのだろう少年?」

「Protect136(大切な友のために戦う)ですね」

「被りはなさそうだ。よかろう。そこの少年は話は聞いておろうな?」

「もちろんさ。夢のために、僕は戦う」

「Dreamか・・・916などどうだ?」

「はい!ありがとうございます!」

「夢の少年はここに残るがいい。ちょっとばかり話がある」

シャナと純一は部屋からでて、外で待っている。和馬は一人皇帝の前にいる。その顔には緊張の表情が現れている。

「夢の少年。ヨハネの黙示録と言うモノを知っているか?」

「聖書の一つと言うぐらいは」

「この剣は、そのヨハネの黙示録に登場する大剣だ」

「その剣がどうしたんですか?」

「私には少々ばかり未来を透かす能力を持っているのだ。そのなかで、夢の少年。そなたがコヤツを持っているのを見た。コヤツを与えよう」

皇帝は長い大剣を和馬に渡した。和馬は改めて大剣を見た。大木さは和馬とほとんど変わらない170cm弱の長さで、柄の部分は30cmほど横幅は60cmほどの剣だった。

「持ち運ぶには大きかろう。召喚魔方陣を組んでやるから、こっちに来い」

和馬は言われた通りに皇帝の目の前まで歩いていく。そして、皇帝は魔方陣を描き始める。魔方陣に囲まれた龍。アンケルノの特殊魔方陣だ。龍の眼球の場所に剣を突き刺し

「さぁ、この魔方陣に血を滴らせ」

和馬が剣の刃に軽く指を擦り付けると、ピッと指が切れ血が滴る。

「この召喚魔方陣はシャナが覚えているから、頼めば召喚できる。さ、もういいぞ。龍騎士のカレンにでも会ってくれば良い」

では。と和馬一言言って部屋から出る。外ではシャナと純一がいた。

「で、なんだって?なんかあった訳?」

純一にヨハネの黙示録について話しても分かるはずがない。和馬もたまたま自分で自作小説を書いていた時の出てきて調べただけで、詳しくは知らない。

「何か、家族はいいのか?っつー話だったよ」

「あ、そうなの」

元々深入りするつもりはなかったらしい。すぐに納得してくれた。

「シャナ。カレン・ジ・アンケルノの所に連れてってよ。この国の龍騎士ってのに会ってみたい」

「わかった。開始まで後2時間しかないしな」

カレン・ジ・アンケルノは龍騎士部隊の隊長。七龍系炎龍類古龍種の龍騎士で、七龍系は滅龍魔法の土台になるほど有名な系統で伝説にまで登場するものだ。

「あ、シャーナじゃない。戦力補強の子達は見つけれたの?」

カレン・ジ・アンケルノ。炎龍の宝玉を持つことにより炎龍の力を手に入れた龍騎士。元々の龍は飛竜系走龍種。飛ぶことより走ることに特化した珍しい龍だ。もう一つの名はNecessaria637(必要ならば我が身を捨ててでも)

「カレン。シャーナと呼ぶのはやめろと何度言ったらわかるのだ?シャナで良いと言ってあるだろうに」

「もう、シャナちゃんったら。もっと女の子っぽい喋り方しないと彼氏もできないよ?」

「軍人に愛人などいらぬ」

「またまたぁ~ほんとはそこの子狙ってるんでしょ?」

ビクン!

とシャナの体が反応した。

「あらら~図星だったのね~?どっちの子かしら~?さ、私にだけ耳打ちしなさいよ~」

「こ、断るっ!」

シャナの顔が赤くなる。いままでこんなことがなかったのか、慣れていないのかは分からないが、動揺しているのは確かだ。

「なんて緊張感のない軍人なんだ・・・」

「純!それ聞こえたら何されるかわかんないよ?」

「あら、戦略会議のほうがお好みだったかしら?」

和馬から純一に、ほーら言わんこっちゃないという視線が送られる。

「作戦は、簡単にいうと私が敵戦力を散らしてる間に純一君が城の護衛を撹乱。和馬君は、その間に向こうの皇帝をとっ捕まえたらOKって感じ。いい?」

「新入りなのにそんな重要なとこついちゃうもんなの?」

「何言ってるのあんたら龍騎士でしょ?あ、シャナは私の軍についてきてくれればいいから」

「了解した」

「さ、準備して。もうすぐ開戦よ~」

城の中からカウントダウンが聞こえる。この声は皇帝のものだ。

「3、2、1、」

小隊。軍。すべての人の呼吸が止まる。

「進撃!!!!!」

戦争の開戦と共に人々の怒号が響く。剣を持つ者。銃を持つ者。矢を持つ者。槍を持つ者。そして、3匹の龍が戦場に放たれた。

和馬が純一を抱きかかえ、飛んでいる。シャクソンの城まで残り約500m。その時だった。

「シャクソン軍全員に伝える!龍騎士部隊を開放する!周辺の兵士は相手軍から遠ざかれ!」

城からの声。恐らくシャクソンの皇帝によるものだろう。そして、城の前方部分が大きく開く。そこには

人工の龍騎士がいた。人工の龍騎士はざっと数えただけで数は100ほど。の碧の龍。紅の龍。純白の龍。漆黒の龍。色々な種類の龍騎士がそこにはいた。

一瞬だけ。

そこには、様々な魔法攻撃がなされ、龍騎士はほとんど消え失せた。指示をしたのはカレン・ジ・アンケルノただ一人。和馬の目には信頼と信用と、チームワークが見えた。

「弓部隊はF17地点に集中放射!滅龍部隊は弓部隊の弓に滅龍魔法を打ち込み、攻撃の強化。シャナは龍の鎮魂歌の用意!」

的確な指示だった。和馬達に聞かせてないだけで作戦は大量にあった。シャナが龍の鎮魂歌の魔方陣を描き終え、もう一つ魔方陣を描く。

「召喚魔方陣展開完了。召喚!アバドン!」

アバドンと呼ばれた生物は龍の鎮魂歌の魔方陣を付けられ、シャナの命令一つで龍騎士部隊に突っ込んだ。シャナが魔方陣を足で踏むと

目の前で大きな大爆発が起こった。龍騎士は恐らく一掃されただろう。原理はよく分からないが、シャナの最高級の滅龍魔法と言うことが分かった。

「下ろすよ純。僕も行かないと」

「あいよ。どうそ」

和馬は純一を下に下ろし、自分も城に侵入する。純一は龍の目で水脈を見つけ、魔力を注いで水を発生させる。純一の海龍は水を操ることで戦いをしやすくする龍で、水流を自分で操れる。

「純!なんか一発ブチこんで!」

「魔水龍!(スパイラルドラゴン)」

純一が右手を城に向け言い放つと、手から龍の形をした水流が放たれ城を破壊した。

「よっしゃ行ってくる!」

目で純一と合図をし、二人は別れた。和馬が皇帝の元に走る。しかし、目の前に傭兵が数百人いた。全員が武器を持っているのに対し、和馬は素手。勝てるわけがない。

「さっきの剣を召喚できるか!?」

和馬はダメ元でさっき一度見ただけの魔方陣を描く。

「こい!」

和馬が魔方陣に向かって叫ぶと、魔方陣の中から

奇跡的にさっきの大剣が現れた。

「よっしゃぃ!」

和馬が剣を堅く握り、傭兵に向かって走り、そのまま走り抜けた。赤い鮮血が辺りを舞う。和馬は返り血を浴びたが、そんなこと気にせずに皇帝の間に走る。

「シャクソン!貴様を殺しにきた。龍野和馬だ!」

和馬は皇帝の返事を待たずにそのまま剣を振り回し、叩き斬った。皇帝の首は飛ばなかったが、確実に死ぬ程度の出血をした。和馬は外に出て、叫んだ。

「シャクソンの皇帝を殺した!もう戦争はおしまいだシャクソン家ぇぇぇぇぇぇぇええええええええ!!!!!!」

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