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第2章 ~友の真実~

原作はデキているのですが、pcに打ち直すのがしんどい・・・

シャナが立ち上がり言った。

「では、行くとするかな」

「また来るんでしょ?」

「来る。お前も必ずこい」

シャナはまた魔方陣を書き始める。

「私の作ったオリジナル術式。龍の鎮魂歌ドラゴンレクイエムを体内に展開させてもらうよ」

「なに?それ」

「簡単にいうと、爆弾だ」

「爆・・・弾・・・?」

「アンケルノの力を使って覚醒させた力だ。その技術が外部に漏れては困る」

和馬は驚いた。今日。たった今交わした契約は自分の思ったより断然重いモノだった。

「いや、なに。こりゃいいんだよ。うん。それに私のその術式は強力で、一発で半径2km位は吹っ飛ばす。あまり使いたくはない」

「あ、そう。こればいいんだね?」

「そそそ。深夜にはここにいる。それまでにくれば良い」

二人は軽く言葉を交わし和馬は教室へ、シャナは屋上に魔方陣を描いてどこかへワープする。

和馬が真っ先に向かったのは親友。海野純一。隣のクラスの幼なじみで、小学校のころから仲が良い親友だ。

「ねねね!純!僕さっき、外国の人と会ったんだ!」

「だから純って呼ぶなっつってるだろ!」

和馬は純と呼んでいるが、純一は純と呼ばれるのを嫌っている。女みたいな呼び方だからだ。

「これ見てよ」

キィンという音と共に、和馬の目が龍のモノに変わる。

「ワァオ!なんの手品だい?」

「て、手品って・・・純の馬鹿!」

「・・・・・・・・・・まさか・・・な」

純一は小声で呟いた。

和馬は売店に向かって走っていく。ここの購買部には、ヤキソバパンが売っていて、和馬の目的はそのヤキソバパンだ。

「どうして純まで信じてくれないんだ・・・」

購買部のヤキソバパンを手に取ろうとしたとき、

「コイツが最後の一個じゃん」

購買部のおっちゃんがいうと、遠くからこの学年で一番強いってウワサの人が来た。

和馬はすでに、ヤキソバパンを買っていた。

「おまえ・・・龍野・・・だっけ?そのパンくれよ」

「僕が買ったんだもん」

「あぁ?ヤンのか?」

「どうぞ?」

和馬がそう言った瞬間。周りの人間が離れていく。危ないと感じたからだ。

「ずいぶんナメた態度してくれるじゃないか龍野」

「さぁ、そっちからどうぞ」

「はいはい。んじゃ、こっちからいかせてもらう!」

殴りかかってくる瞬間に和馬が龍を放ち体中がウロコに覆われ、翼が生える。そして、拳が和馬のみぞおちに入った。

が。

「ケッ!痒い。痒いよそんなの」

堅い鱗は衝撃を和らげる。周囲の人々の顔色が変わった。殴った本人も驚いていた。

「殴るっつーもんは、こうやるんじゃなかったか?」

和馬が拳に魔力を集める。指数は+4。手加減はしたつもりだった。しかし、魔力には自然に属性が付与する。和馬の飛竜系緑龍種の属性は炎。なにもしなくても、自然に炎の属性が与えられていた。和馬の拳に炎が灯される。そして、和馬は炎拳を放った。その炎拳は綺麗にみぞおちに入り、相手は炎に包まれた。辺りに悲鳴が響く。

「おい。もうおしまいか?あぁ?」

和馬がまた魔力を集める。今度は右足。指数にして+5。最大出力だった。そして、力の限り蹴り飛ばしそのまま壁に当たり、大きく壁がヘコんだ。ドン!という音がし、それに気がついた教師陣がやってきた。

「ど、どうなってるんだ・・・こいつは学生が使う力なんてもんじゃないぞ!誰だコイツをやったの!?」

一斉に和馬に視線が集まった。

「おいお前なのか龍野!?ってか、なんだそのコスプレ?」

そこに、純一が走ってきた。輪になっていた人ごみの中から飛び出してきた。

「純!助かったよ~さ、逃げるよっ」

「さっきはただの冗談だと思ってたけど・・・本当だったなんて」

「え?さっきのやつ?これだよこれ!どう?カッコよくない?」

「なんでその力を得ようと思ったんだ!?」

「いや、カッコいいじゃん」

「契約の条件は!?」

「戦争の参加と勝利。簡単なことでしょ?」

「簡単?あぁ、簡単だよ。でも、でもそれは自分の人生捨てるようなもんか?人生捨ててまでやらなきゃいけないコトなのかよ!?」

「戦争が終わったら僕はまた自由になる。別に捨ててなんかいないさ」

「人殺し」

「人殺し?僕は龍騎士の力。人なんて、まだ一人も殺してなんかいない」

「いや、もう一人死んでいる」

「一体誰を殺したっていうのさ!?」

「・・・・・・お前は俺の親友を殺した。龍野和馬を殺したんだ」

「はぁ?僕はここにいるじゃん」

「いままでのただ純粋な和馬はもうこの世にいない。ただ、穢された術を使う同姓同名の人間が現れただけだ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「俺はお前にその術を使ってほしくなかった!」

「・・・・・・・・・え?その言い草はなんか龍騎士を知ってるような言い方だけど」

「当たり前だ。俺自身が龍騎士なんだから」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだって?」

純一が和馬に近寄り、小声で話す。

「ひとまず逃げるよ。下手に騒がれると困る」

純一は地面に手をつき、魔方陣を展開する。魔方陣に描かれているのは、【龍】。それは、魔法によって龍を制するという意味があった。

和馬と純一の回りが激しい光に包まれる。目が眩んでるうちに二人は屋上に行った。和馬は元の姿に戻っている。

「純!一体どこまでが本当なんだ!」

「・・・・・・・・・・・・もちろん全部だ」

「龍騎士なんだろ?さっさとなれよ!証拠を見せろ」

純一は一歩前に出て、左手を前に突き出した。肘の辺りになにやら切れ目があるのがわかった。

「こいつを見せるのはあんまり気が向かないけど・・・」

純一がその切れ目を掴んで、剥がした。そこには青い鱗に覆われた人間の腕があった。龍騎士の証。一国家に数人いるかいないかと言われた力が和馬の他にもう一人、和馬の親友がその力を持っていた。いままで一緒に過ごしてきた親友はずっと自分が龍騎士だということを和馬に隠していたことに和馬はショックを受けた。

「俺の龍は海龍系水龍種。この力は小6の時に受けた。契約相手は第91代皇帝ゴール・ジ・アンケルノ。俺の父親だ」

「え?じゃあさ、純って皇太子?うそん皇太子だったりする?」

「隠し子ってコトになるけど、一応そうだね。ハーフだ」

たしかに和馬も身長が日本の普通の人より大きかったし、純一の目が青なのをずっと気になってたし、顔立ちはどこか白人染みてたことをずっと謎に思ってたが、ようやくここでその謎が解き明かされた気分だ。

「とことんカッコいいなおい!純はほんと、うん」

「え?ちょ、いままでの話聞いてた?」

「うん。要するに純がカッコいいってことでしょ?」

「・・・・・・・馬鹿だこいつ」

「馬鹿は承知だよ」

「うぅ・・・即答されるとなんか・・・」

「出発みたいなんだけど、今日で良い?」

「俺も行くよ」

「え?なんで?僕の契約だよ?」

「学校が面倒くさい」

「ちょ、お前そんなヤツだっけ?」

「うん。っていうか、契約内容がついていくことになるかな?」

「どゆこと?」

「うん。ゴール・ジ・アンケルノと結んだ契約内容。そして、それは俺が俺自身に刻んだ名。アンケルノの名だ」

「なにそれカッコいい」

「俺の名はProtect136。意味は大切な友を守る」

「うわ・・・僕も欲しい・・・」

「いっぺんお前はその根性を叩き直した方がいい」

「で、くるんでしょ?」

「おう。学校はお前どうする?」

「学校?あれはただの通過点だよ。シャナに夢の種を貰ったからね・・・人生は夢のためにあるんだ。そして、学校はただの人生の通過点でしかない。その裏道を貰ったんだから、もう夢を見つけるための学校は必要ない」

「いい覚悟じゃん。さ、行こうぜ」

二人は屋上に寝っ転がり、夜を待つ。

「お、和馬もう来てたのか。で、そっちのアナタはどなた様かな?」

「俺は海野純一。ゴール・ジ・アンケルノの息子であり、龍騎士の力を持ってる」

純一は鱗をシャナに見せ、説明した。シャナは目を見張った。国家に数人いるかいないかの希少な龍騎士が目の前に二人もいる。その事実がありえなかった。

「龍騎士・・・か・・・ゴール様の話は本当か?」

「父さんにアンケルノの名も貰った。基本的な魔方陣なら使える。別に戦力としては申し分ないだろ?」

「よかろう。では、和馬にも名を与えねばな。和馬。戦う理由はあるか?」

「理由・・・」

和馬は考えてみた。でも、思いついた理由は一つしかない。右手を胸に当て、言い放つ。

「夢のために僕は戦う」

「夢・・・か・・・お前らしいな和馬」

夢は英国語でDream。普通は動詞にするものなのだが、名詞でも問題はない。

「まだ皇帝に確認取ってないからケツの番号はわかんないが、Dreamで問題ない」

シャナがチョークで魔方陣を描いている。魔方陣に囲まれた龍。アンケルノの家紋をアレンジした魔方陣で、これはアンケルノ城とリンクしている。

「では、二人共。この中に入れ」

シャナに呼ばれた二人はすぐに魔方陣の中に入った。シャナは空を確認している。

「3、2、1、」

「え?ちょ、何?」

シャナはその言葉を無視して、呪を紡ぐ。

「我が城へ・・・」


どの作家さんともかぶってなきゃいいなー

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