冒険者…
さて、とりあえず向かっていこうかな…時間は早くをが覚めたこともありまだ気温が少し暑いかなくらいで留まっている。今は夏なのでこれからどんどん上がっていくだろう。今が歩くにはちょうどいいだろう。ここで少し今いる土地アイクホルスト領の話をしたいと思う。ここは元父親のアルノ・アイクホルストが領主として土地を治める街だ。俺の家の周りは商店街で囲まれているが一歩外に出てしまうとそこには農園が広がっている。日本でもよくある駅の周りは栄えているが外れると…って感じで想像してほしい。多分それが正しい。
そして領民は貧富がはっきりとしており、部落や浮浪者の数も多いらしい。俺の元父親は領地経営が上手というわけではないが下手でもないらしい。ただスキルで領地はすべて見てきたが浮浪者で溢れている、山賊が蔓延っているというわけではないらしい、いるにはいるが。そして街には囲まれている壁があり、それで魔物・山賊から身を守っているらしい。まあ、そういうことだ。そして先ほど少し話したが俺はスキルでこの領地は隅々まで確認できている。だから迷うことはまずないだろう。
そうこうしている内に冒険者ギルドについたようだ。なかにはカウンターが有りそこで受付嬢?に話しかけてクエストを受けるらしい。カウンターの隣の壁にはいろいろな紙が貼られている。おそらくあれがクエスト内容とかになるのだろう。
そして周りには丸机と椅子が有り酒も出されていた。
あたりを見渡したあととりあえず行動することにした。
「すみません。冒険者登録をしたいのですが。」
「はい。冒険者登録のお手続きでございますね。ではまずは簡単な質問に答えていただきたいのですがこちらの紙に書いていただけますか?識字や代筆が必要でしたら別途料金が必要になります。」
「そちらは大丈夫です。」
「それではお願いしますね。注意事項も書いておりますので一通り目をお通しいただき、記入されたらもう一度お声がけ下さい。」
「わかりました。」
そう声をかけたあと俺は書面を一通り見たが変なところはないようだ。注意事項というよりも冒険者の心構え的な事が書いてあった。
そして、記入欄には称号とスキルを書く欄があったがあまり関係ないな。
「終わりました。」
「ありがとうございます。称号・スキル・名前はお間違えないでしょうか?」
「はい。」
「わかりました。ありがとうございます。では簡単に冒険者についてのご説明を致しますね。冒険者にはランクがあり本日登録いただいたルーク様にはEランクからスタートになります。冒険者ランクはE〜SSランクがあり、冒険者ギルドの貢献度でランクが上がっていきます。特に昇格の際に試験などはありませんがBランクに上がる際には山賊・盗賊の討伐といった対人クエストを完了している必要があります。そして、クエスト以外でも魔物の討伐や盗賊・山賊の討伐といったことでも貢献度は上がりますがクエストを受けたほうが上がりやすいのであるなら受注されたほうが得ですね。魔物は討伐された証拠として特定の部位の提出が必須となります。」
「なるほど。それがないとクエストクリアにはならないのですね。」
「残念ですが未達となってしまいますのでご了承下さい。」
「わかりました。その他に素材とかはどうするのでしょうか?」
「持ってきていただけるとこちらで買い取りもできますよ。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「はい。でしたらルーク様の冒険者登録は完了しました。早速受注していきますか?」
受付嬢に聞かれたがどうでもいいんだよな。ランク上げなんてどうとでもなるし。でも上げておくことに損はないよな。よし、
「受付嬢さん。申し訳ないのですがギルド長はおられますか?」
受付嬢の目が訝しげに歪められる。きれいなのにもったいない。
「申し訳ありませんが本日ギルド長は不在となっております」
嘘だな。なんせ奥に気配を感じる。バカにされているらしい。
「おいおい、お前みたいな小僧がギルド長に会えるわけないだろ。お前頭悪すぎだろw家に帰っておとなしく寝てろw」
「たまにいるんだよなああいう勘違いしたガキが自分は特別だ、世界の中心だと思ってるバカがw」
「そうなのかなぁ…そんなこと無いんだけどなあ」
「あ?お前舐めてんのか?年上には敬語と教わらなかったのか?いや、俺が今教育してやるよ!」
酔っ払いが絡んできた。俗に言うテンプレってやつだな。
もうめんどくさい。
「呪音」
辺りが静寂につつまれた。だからいったのに。反応を見るに誰も息をしていない。ギルド長もだ。
「もしかして父さんって結構すごかった?」
元父親はすぐには倒れなかったよな。結構すごいことなんだな。ドラゴンですら少しの間しか耐えれなかったのに。まあいいや、目的は達成した。
俺が欲しかったのは忠実な権力者だ。ランクも上げたいしな。
「(降霊)」
周りの方一般人(冒険者も含む。)はそこら辺の浮遊霊でいいとしてギルド長は頭のいい人にしたいな。てか、今殺したからギルド長の魂をそのまま入れればいいのか。そうしようか。
俺はギルド長の部屋に入った。椅子に座ったまま絶命していたのは意外にも女性だった。
「さっさと済ませようか。(降霊)」
こうして俺は次のステップに進むことにした。
ああめんどくさい。