光…
その日の夜俺は少し考え事をしていた。当初の目的の仲間づくりこちらは順調に進んでいる。
新しく仲間になったコノハ。彼女に【降霊】したノストラダムス前世だと大預言者だと言われていた。彼女の必中予言のスキルこれはなるべく早めに手に入れたかったスキルだった。ちょうどいい人材がいて助かった。
それを手に入れた今あとの仲間づくりは特に必要ないので目標達成と言ってもいい。
さきほどの会議で話したようにあとは彼女たちのスキルの熟練度をできるだけ上げていきたい。彼女たちのスキルも見たがそこら辺も上々と言える。
だが、少し彼女たちは力を持ち慢心しているように思ったりもする。現に俺のスキルを見せてもあの反応で済んでいる。そして、嘘に気づいた素振りもない。まあ、あまり信用はしないほうがいい。
そんな事を考えている間に外の闇も濃くなってきた。
「どうやらお目当てのものが来たようだね」
外が少し騒がしくなってきた。どうやら彼女たちも気づいたようで戦闘に入っている。
人形を使って様子を見てみるとどうやら圧勝らしい。特に苦戦もしていない。
俺はテントの外に出てみる。スキルで感じた通りそこには十数人の盗賊らしき死体が転がっていた。
「なんだ。私たちに任せて出てこないものだと思っていた。」
「ご主人様〜楽勝でしたよ〜」
「コノハお疲れ様。よく頑張ったね。」
「っ!頑張った!」
こちらに親指を立ててきたコノハに俺も労いの言葉を返した。
シエルはその間にこやかにこちらのやりとりを見ていた。
「シエル、どうだった?」
「ご主人からもらった力も少しはなじんできたようでここらへんの盗賊では相手にならないな。」
「そうだよね。シエルだと相手にならないよね。だけどシエルは馴染んだと言っていたがそれは驕りすぎじゃないかな?」
「どういうことだ?」
「君には期待しているんだ。この世界の理から外れ俺に唯一近い存在、そんな君はそこで満足するのか?」
「ご主人…」
「少し言い過ぎたね。でもこれだけは君に言っておきたかったんだ。」
「そうだなその口ぶりだとご主人には近づけて居ないようだな。よし!まだまだ修行が足りないな!目標はご主人を倒すことだからな。」
「そうだねそこでシエルには課題を課そうかな。シエル俺がいいというまで俺が与えた力しか使ってはいけないよ。」
「だが、あれはまだ不完全だがいいのか?」
「もちろん。それが万全になろうがどうということはない。そこまでの奴だったってことだ。だけどそこで終わる君ではないと信頼している。おそらくまだ掌握できていないし、自分の意志でコントロールがまだできていないから使いたくないんでしょ?ならそれを慣らすとこから始めないと」
「そうだな。わかった、だが何かあったらご主人が私を殺してくれ。」
「そうするよ。」
「わかんない〜」
ここまで話して剣呑な雰囲気が抜けたのかコノハも会話に入ってきた。コノハが空気を読んでくれたようだった。
「ごめんねコノハ。少しシエルとお話ししていたんだ。」
「あぁ。お灸を据えられていた。」
「そうなの?いまいちコノハわかんない」
「コノハにも話しておくけどコノハはその力の熟練度をどんどん上げてほしい。俺が思っているのはそこだね」
「シエルにはあんなに鬼のように言ったのに?」
「シエルはね打倒俺なんだよだからどうしても強く話さないといけないんだ。」
「そうだな。少し私は腑抜けていたことが痛いほど分かったよ。そうやって啖呵切っていたのにいつしかご主人との旅を楽しんで平和に身を置いて野心を忘れていたようだ。」
「それさえ戻ってくれば大丈夫だよ。俺はシエルには戦闘面、コノハには戦略面を期待しているんだ。どうか期待外れの落胤を押させないでくれよ?」
「ああ。楽しみにしていてくれご主人」
そこまで話すと俺は彼女たちと少し歩くことにした。死体が転がっている場所で野宿などしたくないし魔物もわんさか寄ってくる。そんなときにはいたくない。そこでふと俺はある気配に気づいた。予定変更だ。
「シエル、コノハまだ余裕はある?」
「先ほどの盗賊はウォーミングアップにすらならないな」
「コノハもよゆーだよ!」
「なら大丈夫かな?だけど気をつけてね。次の相手は君たちはこのままだと死ぬことになる」
その場で少し待っていると目の前からきれいな身なりをした男女3人組が歩いてきた。
「やあ、こんな遅くにこんな場所でどうしたのかな?」
「私たちはフローリス教国のものだがお前たちこそこんなところで何をしている?見たところ子供のようだが…」
「僕たちは冒険者だからここで野宿をしていたんだ」
「そうだったのか。それは起こしてしまって申し訳ないな。実はなこの先のアルタ農国…いや、元かな?何者かの攻撃について調べに来ていてな。」
「そうだったんだ。それは邪魔したね。」
ここまで和やかに話していたが何か様子がおかしい後ろに修道女らしき女性と筋骨隆々の男がどちらもこちらを睨んでいた。どちらも武器を握っていつでも戦闘に入れるような体勢だ。
「じゃあ俺たちは次の村に行くよ。そこを避けてくれるかな?」
「それはできないんだ、君の名前を教えてもらってもいいかな?」
「俺はルーク・アイクホルストだよ。」
「ルークと呼ばせてもらうよ。ルーク君に聞きたいことがある。僕らはフローリス教国から来たんだがその前に先触れとして教国の兵士を送っているはずなんだ。何か知らないかな?」
「知らないよ。兵士なんて。それがどうしたの?」
「そうだったのか。じゃあ聞き方を変えようかな?白い鎧を着た人間を知っているかい?」
「それなら知ってるよ。さっき殺した。」
その言葉を合図にシエルが飛び出した。狙いは俺の目の前の男だ。だが、、、
「君に用はないよ。」
いとも簡単に弾き飛ばした。いくらスキルを使っていないとはいえ簡単に防げるものではない。
シエルを簡単にあしらったこいつは相当の手練れだ。
「ルーク・アイクホルスト教国への反逆とみなし断罪する」
「シエル!コノハ!後ろの2人は任せたよ。」
こうしてこの世界の実力者との初戦闘の火蓋が切って落とされた。
コノハ
茶髪
ショートカット
精神崩壊で少々の幼児退行
黒いローブ
暗い瞳
背は小さめ




