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ホラーマニアの異世界散歩  作者: 名無しさん
第2章
20/28

出会い…

日が昇ってきた。辺りの闇を照らす太陽だ。少し俺には眩しすぎたようだ。目を細めて慣れるまで待つことにしよう。そんな事を考えているうちにテントからシエルがでてきた。どうやら起きてきたようだ。


「おはようシエル」


「うむ。おはようご主人。寝なかったのか?」


「うん。俺も睡眠は必要ないんだ。普段は人間らしくご飯とか睡眠とかしているが僕も必要ないんだ。」


「そうだったのか。なら私も起きているべきだったな。」


「でも普段は寝ているからね」


「それでも話とかもしたかったしな。」


「これから話はたくさんできるよ。これから付き合いが長くなるおそらく俺たちには寿命はない。今だけで話し尽くしたらつまらないでしょ?」


「ははっ。確かにそうだな。」


シエルが笑った。普段あまり笑うことのない彼女の貴重な表情だった。


「ところで話は変わるがそれは何だ?」


シエルは僕の周りを指さした。僕の周りには5体の人形が漂っていた。ああ、これのことか


「これは僕のスキルだよ。まあ、簡単に言うと人形使役みたいなものだよ。これで辺りの探索と見張りをしてもらっていたんだ。」


「ほう。便利なスキルだな。その人形から禍々しいオーラを感じる。それも何か隠しているな。」


「それは後々わかるよ。」


「相変わらず秘密が多いな。」


「そうだよ。将来の敵に塩は送らないよ。」


「敵とも思ってないご主人に言われてもな。今の私はご主人から見たらそこら辺の有象無象と変わらんのだろうしな。」


「そんなことはないよ。君はこの世界でも最上位と言ってもいい存在だ。まあ、そんなことはさておきそろそろ出発しようか。」


「そうしよう」


「じゃあしゅっぱーつ」


こうして歩き出した。

道中は時々魔物が現れたがそこは瞬殺だったので省略しよう。

時刻は昼を少し回った頃国境に到着した。


「ここを越えれば俺の次の国か〜なんか感慨深いね」


「そんなこと一つも思っていないだろうに。」


そんな事を話しているうちに自分たちの順番がやってきた。


「ここはアルタ農国につながる検問所だ。身分を証明できるものはあるか?」


「はい。これどうぞ」


俺はポケットからギルドカードを取り出した。


「ふむ。何も問題はないな。それじゃあ通行を許可する。」


「ありがと。」


「それじゃあ良い旅を」


こうして俺達はアルタ農国に到着した。

この国は自国産業の8割以上が小麦や穀物で占められている農業大国だ。周辺国にも輸出をしており、とても裕福な国なのだ。

だが軍事関連に一切の関心がなく国軍の存在も主に王の権威誇示のため戦闘経験も少ない。だがこの国は周辺国の食糧の6割ほどを握っているため責められることはほぼない。攻めてしまうと周りからの反感が痛いらしい。


そんなとても平和な国に来た目的は…


「さて、次は国境に向かえばいいんだな。」


何もなかった。ただ海に向かうための経路上にたまたまあった国がここなのだった。


「まあ、とりあえず食料を買うために街に行こうか。」


「やっぱり食料は買うのか?」


「いらないからってこれまでの生活リズムは崩したくないんだ。」


「それもそうだな。じゃあ一番近い街となると…ここか」


シエルは地図を開いてひとりでにつぶやいた。目的地は決まったらしい。


「案内は任せるよシエル。」


「任された!」


こうして俺達は目的地に向け歩いていた。見渡す限り一面が小麦畑だった。農業大国という名も伊達じゃないらしい。


「道中魔物がいないのがものすごく楽だね。」


「そうだなここは森も少なく魔物の住処になる場所が極端に少ないからな。どうやらここは魔物被害はほとんどないらしい。あってもたまに飛んでくる魔物だけで比較的安全な国らしい。」


「そうなんだ。こういったところに生まれて育ったら平和ボケするのも無理ないか」


「まあ、戦争も全然起きないし季節も温暖ときたら戦う理由もないしな。」


そんな話をしていた頃目の前に建物が広がっていた。どうやら街に到着したようだった。


「さて、着いたねじゃあ食料を買っておこうか。もうすぐ日が暮れるし買い物は手分けして行おう。俺は食料を買っておくからシエルは必要な道具を買ってきて。」


「了解した。じゃあ泊まる宿屋に集合しよう。場所はここだな。」

 

シエルの持つ地図をみて集合場所を確認した俺は食料を買いに向かった。だがすぐ終わりそうだ。

周りには八百屋、肉屋といった食料店が並んでいた。想像以上に時間を巻いた俺は辺りの散歩に出向いた。町中は騒々しい。どこか静かな場所を探して歩いていた。すると細い道があり興味本位でのぞいてみると道が続いていた。人もいないし行ってみようかなと思い俺は道に足を踏み入れた途端違和感があった。


「なんだ?魔法かな?【鑑定】」


「ん?隠蔽魔法?てことはこの道は何者かに隠されていたのかな?てことはこの先何かあるな。気になるから行ってみようかな。」


こうして俺は先へ進んだ。少し歩いた頃建物を見つけた。あたりを見てもこの建物しかないため入ってみる。すると


「どうしてここがわかったんだ?」


何かお爺さんが椅子に座っていた。

そしてこちらに目を向けた。


「なぜ子供がこんなとこに?」


「道に迷って歩いてたらここに着いたんだ。」


一応15歳は大人なのだが童顔な俺は子供扱いされていた。まあ、童顔というだけではないと思うが…一応子供のフリしておいた。


「迷子か…そんなわけあるか隠蔽魔法をかけていた場所に子供が入れるわけ無いだろう。」


何だよ、せっかく乗ってあげたのに…


「わかってるなら泳がせないでよ。こんなところで何をしてるの?」


「なぜそれを説明せねばいかんのだ?まあ、話しても何も変わらんか。どうせ貴様は旅人だろう?」


「そうだよ。今日来たんだ。」


「お前は何者だ?」


「どういうこと?」


「お前に人間らしさを感じない。人間にあるはずの生気・オーラがない鑑定も弾かれた。お前は何者か聞いてるんだ。」


「ひどい言い草だね。俺はね人間だよ()()ね」


「まあ、何でもいい。儂を殺しに来たわけではないだろう?」


「もちろん。君が何をしでかしても静観しかする気がないよ。」


「そう言ってもらえると助かる。」


安心したのか目の前のお爺さんは自分のことを話しだした。少し興味を持った俺は話を聞いてみることにしたのだった。







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