表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『屋根の上の速記もしていない子ヤギとオオカミ』

作者: 成城速記部

 ヤギは、羊と違ってがけを登るのが得意です。人間に飼われている子ヤギが、屋根の上に上って昼寝をしていました。すると、オオカミが通りかかりましたので、からかいました。

「よう、オオカミさん。肉食動物は毎日御苦労だねぇ。僕ら草食動物は、そのへんの草を食べておなかがいっぱいになったら、こうしてひなたぼっこをしていればいいんだ。食べられない日なんてないから、僕らのほうが気楽な商売だね」

 オオカミは悔しい思いをかみ殺しながら、

「安全なところから何やかや言うのは簡単だ。そんなに暇なら、速記の練習でもすればいいのに、食べて寝ているだけでは、おいしい霜降りになること請け合い。何なら、僕らの仲間を呼び集めて、この家をぐるっと取り囲もうか。君がおなかがすいて降りてくるのを気長に待つのも、まあ一興かもね」

 子ヤギは恥ずかしくなって、速記を始めようと、思うだけは思いました。



教訓:安全なところに身を置いて、人に余計なことを言う連中は、常識的な行動などとらない連中である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ