3.学校に行こう!
引き続き投稿していきます!
今日中に完結させるつもりなので、ぜひよろしくお願いします!
あぁ、マジカマジカ!
確かに、俺は学校の位置は特定していたはずだ。なのに、俺はなぜか道を間違えてしまった。
すでに九時を過ぎたというのに、未だに駅の中をグルグルと回っていた!
サヤカの学校の最寄駅は犬丸駅のはずなのに、いつまでたってもそこにつかない!
くそぉ、鉄道ってなんて使いづらいんだ!
◆
「先生、すっみませーん! 遅れました!」
俺はなんとか犬丸駅にたどり着いて、十時過ぎに学校に到着した!
そして、こいつのクラスは二年三組!
間違いなくこのクラスだ!っと飛び込んでみたが、クラスのみんなはシーンとして俺のことを見ていた。
あれ、ここじゃなかった?
「あ、青木がきた!」
と一人の男の子が叫んだ途端、クラスはお祭り騒ぎに切り替わった!
あれ、あれれ! なんだこの状況!
「もう、サヤカちゃん! 大丈夫だったの?!」
一人の女が俺のところまで走ってきて、俺の手を掴んだ!
だ、誰だこいつ!
「も、もう! 本当に心配したんだからっ……!」
その女は、俺に抱きつくと急にワンワン泣き始めた!
うわぁ、友情くさい!
こんなお涙頂戴演出されても全然なんとも思わないんだけど!
周りの奴らも俺が学校に来たことを祝ってくれてるみたいで、悪いように言ってる奴は一人もいなさそうだ。
よかったぜ、てっきり教室に入った瞬間にフルボッコにされると思ってたんだが。
「みなさん静かにしてください! 久しぶりですね青木さん! 学校に来てくれて私も嬉しいです!」
と、先生は言う。
誰だこいつ、っていうのは今回でやめよう。
今の俺はどうせ全員誰だこいつ状態なんだから。
「えへへ、来ちゃいました! みんな、心配させてごめんね! 今日から私はみんなと仲良くできるように頑張りたいと思います!」
と、俺は手を振った。
少しガキくさいが、お涙頂戴状態だからこれくらいしてもいいだろう。
みんなも俺が帰ってきたことを嬉しく思ってるみたいだしな。
……さてさて、これからが本番だ。
俺は、こんなお祭り騒ぎ状態だというのに、ずっと頬杖をついて俺のことを睨みつけてる奴を見つける。
確か、あの顔をラインの正面アイコンで見たぞ。
あのポニーテールとツリ目。
ちっぱい女は数いれど、あんなまな板な奴はなかなかいない。
って俺の勘が言ってる。
あいつが、あいつがサヤカをイジメの海に沈めた張本人ってわけだな。
なぁ、ミクさんよ。
「久しぶりだね、ミク」
俺は挑戦状を叩きつけるように彼女の方に手を振った。
が、やはり無視。
外を向いてガン無視するってことは、やっぱりあいつがミクだな。
とりあえず、ファーストインパクトはこんなもんにしておこうか。
◆
片山美紅。
先に説明したが、ポニーテールの貧乳女だ。
顔は可愛いが化粧がケバすぎて俺はイケすかねぇ。
サヤカはこいつの彼氏を奪おうとしたみたいだ。
その報復として、ミクはサヤカをイジめ、そのうちにエスカレートして計五人でリンチったと。
クズみたいな話だが、原因を作ったのは全てサヤカだってことは念頭におかねぇとな。
◆
放課後。
なんか色々な書類を書かされるハメになり、俺は校長室や職員室などをウロウロすることになった。
保護者の呼び出しもあったり、なんか知らんけど女の先生から泣かれたりと俺が経験し得なかったことが目白押しだった。
それはさておき、だ。
とりあえず、今日はお試しって感じで何十年ぶりの高校の授業を受けたが、内容はサッパリわからん。
平方完成してグラフの外形を書いて、インテグラルで面積を求めよ?
知るかそんなの!
水でもぶち込んで体積を測ればいいだろ!
数学なんか、何度転生したって必要になる場面は来ねぇよ!
「あれ、青木さんって数学得意じゃなかったっけ?」
そう先生に言われた時、
「あ、数学の記憶をベッドの上に忘れてきちゃいました」
って自虐ネタをぶち込んだら、案外笑いは取れた。
俺が久しぶりに登校したって理由なのか、周りのガキどもの笑いのハードルはかなり低かった。
それを確認し、俺は『この学校でやっていける』ことを悟った。
読んでいただきありがとうございます!
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