夢の図書室
僕はあの子に惹かれている。いつも放課後の図書室で本を読んでいるあの子に。
今日はどんな本を読んでいるんだろう?
あの子、葉山ななみさんは難しそうな本を読んでいる。
僕はいつも葉山さんに話かけるチャンスをうかがっている。
はぁ、結局話しかけることのできないまま帰路につく。
いったいどんなことを話しかければいいんだろうか。
学校のこと?本のこと?
そんなことを考えながら俺は帰る。
家につき夕飯を食べ、入浴を済ませてベットに潜る。
今日が終わる・・・
目を開くとそこは教室だった。
「夢?」
放課後の教室にっていた僕はいつものように足早で図書室へと進んだ。
図書室につくといつものように葉山さんが本を読んでいる。
どうする?話しかけるか?
夢だとわかっていても勇気がない。
『過去ばかり振り向いていたのではダメだ。
自分がこれまで何をして、
これまでに誰だったのかを受け止めた上で、
それを捨てればいい』
ふとこの前読んだ本の言葉が脳裏をよぎる。
なぜか勇気がわいてきた。
僕は葉山さんに歩み寄り・・・
そういえば俺はいつからこの子に惹かれ始めたのだろう?
ずっと前にもこの子に会ったことのあるような気がする。
小学校の時?いやもっと前だ。
幼稚園?思い出せない。
俺の家族には兄弟がいた。名前はななみ、ほんの好きな少女だった。
彼女は俺が5歳のころに両親の離婚で遠くへと行ってしまった。
もしかするとこの子は・・・
「葉山さ・・・」
俺の意識が無くなる。
朝だ。
いつものように支度を済ませ学校へ向かう。
放課後いつもの図書室。いつもの場所に彼女はいた。
昨日の夢を思い出す。昨日言えなかったことを今君にいうよ。
「葉山さん・・・僕と友達になってください。」
彼女の笑顔が好きだ。何も隠さないそのあどけない笑顔が。
彼女の過ごし方が好きだ。誰にも流されない生き方が。
彼女のすべてが好きだ。
僕は何があっても君が好きだ。
僕はそれから夢を見た。
なんか私は図書館や図書室に行くとおなかが痛くなります