遭遇
慎司は、扉を出てすぐに困ってしまっていた。
(おかしくねっ、何でさ、何でさ扉を出たら)
「いきなり囲まれているんだよー!」
そう、彼ら(?)は扉を出てすぐにモンスターに囲まれてしまっていた。
『うるさいぞ、慎司。さっき説明したばかりであろう、この世界にはモンスターが出ると。』
バハムートに叱られた慎司は、
「解ってはいたけどさ、いきなりはなくないか⁉︎」
反論していた。
『個奴らは、ゴブリンという最下級のモンスターじゃ。個奴らは動物並みの知能しか持ち合わせておらんよ。それにわしが着いておるのだから、このぐらいは楽勝の筈じゃ。』
「でも、お前カードのままじゃんかよ。さっきみたく剣には成れないのか⁉︎」
慎司は、焦りながらバハムートに質問した。
『成れるに決まっておろう。わしの剣とのしての姿を強くイメージしろ、そして、叫ぶのじゃ力ある言霊を』
そうバハムートが言った瞬間、慎司の頭の中には大量の情報が流れこんできた。
そして、理解した。力の使い方を、力ある言霊を、バハムートの全てを。そして、慎司は叫んでいた、
「天を殺せ
神を殺せ
世界を殺せ
全てを終わらせし龍王の名を持ちし剣よ、今、その力を解き放て。来い、魔龍剣王バハムート‼︎」
その瞬間、一瞬だけ光ったと思ったら、慎司の手には闇より黒く、美しい大剣が握られていた。




