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龍使いの切り札  作者: 椎名 綴
2/10

GAME OVER

時は遡り1ヶ月前



周りが炎と沢山の人の亡骸に囲まれた中、1人の青年と1匹の黒き龍が対峙していた。

『運命を変えたいのか?』

「変えたいに決まっています。こんな結末僕は納得できません。」

青年は、1匹の黒き龍に向かってそう叫んだ。

『ならば、我が力を使って運命に抗ってみるがいい。』

そう、黒き龍が言った瞬間青年の前に一つの選択肢が現れた。



[コンテニューしますか]

【はい】【いいえ】



「あー、クッソ、死んだー。」

俺は、草陰慎司、今年高校に入学したばかりの16歳だ。俺は今朝からずっと、誰からか俺宛に送られて来た聴いた事もない名前のパソコンゲームを自分の部屋でやっていた。ようやく、ゲームの終わりが見えてきたと思ったら、ラスボスに1撃死確定の技を喰らってしまい、やられてしまった。

「つうか、この『龍使いの切り札』っていうゲーム難し過ぎるだろうが、なんだよ、なんでラスボス戦で1撃喰らったら死ぬことが確定の技が来るんだよ。」

などと、無意味に自室で叫びながら、密かに迷っていた。

「ここでコンテニューしてもう一回ボスと戦ってみるか、それとも、レベルを更に上げてもう一度挑むか、悩むな。うーん、でもな、レベルを上げると言っても、97だしな。そもそも、俺はこのゲームの上限レベルを知らないんだよな。少し、ネットでも使って調べて見るか。」

彼はそう言うとポケットから、愛用の黒のスマートフォンを取り出しこのゲームに関する検索を掛けて見た。しかし、

「オイオイ、一体どういうことだよ。検索に全く引っかからないなんて…。もしかして、これって未発表のゲームか、同人ゲームってことなのか。」

彼は、一瞬だけ誰かに相談しようかと思ったがすぐに諦めた。何故なら、

「やっべー、俺に相談出来る様な友達いないじゃん。」

今まで認めたくなかった事を認めてしまう事になり、凄く落ち込んでいた。彼は学年でトップの成績だが、あまりの対人能力の低さに、友達ができたことがなかった。

「悩んだり、落ち込んでいても仕方が無いか。よし、コンテニューするか。」

そう決めるとマウスのカーソルを【はい】の所に合わせてクリックした。


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