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主人公体質  作者: ろくす
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きせいちゅう

フェリンに寄生しながらのレベリングのおかけでアバターレベルが34まであがった。

スキルの方は黄泉帰り以外大して上がっていないが、黄泉帰りがスキレベル20になった辺りでスプラッタ度が下がったのは助かった。

といっても、まだまだ半溶けなリボーンエルフ(適当すぎる名前だ)のステータスを見る限りまだまだだ。


【リボーンエルフ】

半人前以下の死霊使いによって黄泉帰ったエルフ。

半人前以下なため思考能力は無く、かつての誇り高き森の民の面影はない……。


……ボロクソである。


うつくしく無いものが嫌いなフェリンはより現実逃避するためか鏡から視線を逸らさない。

それでも急にリポップしたエルフに遅れを取らない辺りはさすがである。


「ジャキくん。死霊使いは魔王軍サイドの生命線であるから、これからもしばらくは時間の許す限りレベリングに付き合おう。ただ、その、もう少し美しい死霊を呼べるようになっていてくれ」


フィールドから魔都に帰るとそういってフェリンは去っていった。


「一回も目が合わなかった……」



これからどうしよう。

詠唱短縮の修行もしたいし、後一つのスキルスロットもどうしようか。

主人公時間回避のためとはいえ、ゲーム自体は好きだ。

ただ家だとゲームをしている時間が無いためなかなかできなかっただけである。

プレイしていて窓が急に破られない、ベッドの下から女の子が出てこない、狙撃されないゲームは素晴らしいものだ。


「……現実逃避してはなりませんね。そうだ、洗脳しよう」








リボーンエルフを連れて初期エリアに向かう。

いくら黄泉帰りのレベルが低くとも、適正レベル50前後のエリアのエルフだ、初期エリアの敵に遅れを取ることはない。


コボルト一体を残してモンスターを攻撃させようとしたが、思考能力がほぼ無いと言うことは細かい命令に反応する頭も無いということで……。

結果、急遽コボルトにかけようとしていた洗脳をリボーンエルフにかけることになった。


呪文は50文字。

洗脳という魔法の対価にしては軽いのではないかと思ったがそんなこと無かった。


「あなたはだんだん眠くなーるあなたはだんだん眠くなーるあなたはだんだん眠くなーるあなたはだんだん眠くなーる」


なんと洗脳だが、初期レベルでは他宗派に対する宗教の勧誘レベルのものだった。

つまり、ほとんど意味ない。


たまにポップするモンスターはリボーンエルフに任せ、場があくと【洗脳】。

MPを回復しなごらポップしたモンスターをリボーンエルフが片づけるのを待つの繰り返しになった。


凄くモブっぽくてイイ……。


ニヤニヤ笑っていたのか、偶然通りかかった初期パーティーにうわ、変態……みたいな顔をされた。


「……変態上等!」


嬉しくなってちょっとガッツポーズした。 




【洗脳】レベルが10を越えた辺りでようやく多少の指示を聞いてくれるようになった。

コボルト一体を残した状態で【洗脳】呪文を唱える。


「×××××!!」


しかし【洗脳】は効いた様子はなく、コボルト語?らしきものを吐きながら襲いかかってきた。

あっさりとリボーンエルフの短剣のサビになるコボルト。


レベル10程度では意志のない死霊が限界なのか。

これから先、黄泉帰りのレベルがあがってきたら高い思考能力を持った死霊が生まれるかもしれないことを考えると上げることは必須のようだ。

簡単に上がるスキルではないので意図して育成して行かなくては。


うまく行かないことに嬉しくなった。







暫くした後知ったとことだが、一時期初期エリアに見慣れないモンスターが出たと噂になったらしい。

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