革命
この日美紀の好きになる人が現れる!?
美紀にとっては最高の一日になるはずだった…
三谷総合病院。これがお世話になっている病院だ。
「えー、まず一言。よく来てくださいました。」
「いえいえ!美紀のためならいくらでもしますわよ。ねえ。」
美紀は静かに、お母さん!と背中をつついた。
「まぁ、まだ仲がいいようですね。」
安河内は、はははと笑った。
安河内静香。男。この人がとても面白い担当医師だ。
笑いすぎで肺を痛めたことがあるとか…。アホラシイ。
「では、まず日程から見ていきますので。」
医師は1枚の紙を差し出した。
上には~検査日程表~と書かれてあった。
「では、まず心電図に回ってください。その次はMRI。次にエコー検査。
次に血液検査を実施します。最後は検査結果報告、ということになります。
いろいろ大変ですがまぁ、よろしくお願いします。」
そして、大量の記入用紙が安河内から渡された。
これを見るだけでもすごく複雑な思いがわき出てくる。
11時半・・・心電図検査。恐ろしく気分が悪い…。
12時20分・・・MRI検診。
12時40分・・・エコー検査。めちゃくちゃこそばい…。
1時30分・・・血液検査…。看護師が荒く、2回も針を刺すことに。
そして、4時半。検査結果を聞きに来る時が来た。
この一瞬があたしは怖い。
「では早速。…異常は見受けられませんでした。」
キッパリいう人だ…。
「え、ほんとなんですか!?」
めちゃくちゃ驚いた。
「ええ。ただ…」
「ただ…?」
「これからはもう来なくていいです。再発することもないでしょう。」
「ほんとなんですか!?」
「ええ。この年になれば、再発はないでしょう。」
とかなんとか、安河内の声を復唱しながら車に揺られていた。
「美紀、良かったね。ママ安心したよ。」
「うん!明日からめいっぱい遊ぼっと!」
さ、二日ぶりの学校!どうなってるのかな?
わくわくしながら教室のドアを開けた途端・・・・。
「キャッ!」
どんっ。誰かとぶつかった。
「美紀!お前これ忘れて帰ってたろ。ホイ、ノート。」
彼は、東野隆だ。学級委員をお勤め中だ。
フワッとしている間に、隆が通り過ぎて行った。
その時、彼からミントの香りがした。
だが、その瞬間あたしの心が一瞬鳴り響いた。この気持ち、なんだろう…。
隆君…ミント。
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